なのはな

なのはな

原発事故後の日本の少女とロシアの少女との観念的交流を描いた作品。

正式名称
なのはな
ふりがな
なのはな
作者
ジャンル
社会問題
レーベル
フラワーコミックス(小学館)
関連商品
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概要・あらすじ

大好きだった祖母を東日本大震災による津波で失った小学6年生の阿部ナホは、悲しみを抱き暮らしている。福島第1原発事故後のフクシマで生きる少女と、チェルノブイリとの国際交流を描いた短編。

登場人物・キャラクター

阿部 ナホ (あべ なほ)

小学6年生の女の子。東日本大震災の被災者。祖母、阿部スミヨの死をいぶかしがりながらも実感しており、祖父の「まだ生きている」という口調に調子を合わせるのが苦痛になってきている。同時に、「自分たちは放射能汚染で帰郷できない」ということを、理解しようとしている。彼女の見る夢は、放射能という実感できないものを恐れていることが反映された悪夢が多い。 スミヨがチェルノブイリの原発事故被害者に贈る人形を作っていたことを聞き、チェルノブイリの少女の夢を見る。

阿部 スミヨ (あべ すみよ)

阿部ナホの祖母。東日本大震災による津波で行方不明。チェルノブイリの原発事故被害者に贈る人形を作っていた。

じーちゃん

阿部ナホの祖父。東日本大震災の被災者。伴侶の阿部スミヨは津波で行方不明(ほぼ死亡)になっているが、ナホのことを思い、口に出せない。「いつか帰ってくる」と言い続ける。

石田 音寿 (いしだ おんじゅ)

ミュージシャン。阿部ナホとは近所付き合いをしていた。祭で歌うために帰郷。「ALARA原則」の歌を街頭で歌っていたが、東京に出てテレビCMに登場したこともある(らしい)メジャーな人物。実在のミュージシャン、明石隼汰がモデルで、同じ題名の歌を歌唱している。

阿部 トミコ (あべ とみこ)

阿部ナホの母親。

藤川さん (ふじかわ)

阿部ナホの祖母の友人で、チェルノブイリまで派遣された看護師。ナホを訪ねたときに見せたアルバムにより、祖母の阿部スミヨがチェルノブイリの原発事故で苦しんでいる人々に贈る人形を作っていたことを教える。

阿部 学 (あべ がく)

阿部ナホの兄。

その他キーワード

ALARAの原則

『なのはな』で使用される現実の用語。ALARA思想ともいう、各種リスクに対する原則。「合理的に達成可能な限り低減する」(As Low As Reasonably Achievable)の略。放射線、劇物・毒物などに接する際の基本的な考え方。

書誌情報

なのはな 新装版 小学館〈フラワーコミックス〉

(2016-03-10発行、 978-4091383815)

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