とろける鉄工所

広島の片田舎にある鉄工所・のろ鉄工を舞台に、働いて5年めの北さんを中心とした溶接工たちの日常を描くコメディー漫画。作者の初連載作であり、自身の溶接工経験が多く活かされている。

正式名称
とろける鉄工所
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
レーベル
イブニングKC(講談社)
巻数
全10巻完結
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概要・あらすじ

広島の片田舎にある零細鉄工所・のろ鉄工。ここで働いて5年めになる北さんや、北さんの班の班長でこの道35年のベテラン・小島さん、班員で入社1年目の新人・吉川コウイチといった溶接工の面々は、ある時は服の中へ飛び込んでくるスパッタ(溶接中に発生する溶けた鉄の飛沫)に悩まされ、ある時は駅のホームや立体駐車場にある溶接箇所の出来を気にし、またある時は冬場の鉄工所の寒さに苦しむなど、溶接工ならではの小さな事件が起きる日常を過ごしていく。

登場人物・キャラクター

北さん (きたさん)

のろ鉄工で働いている溶接工の男性で、職歴5年の28歳。かつてはシンガーソングライターを目指しており、オカリナ吹きとのユニット「オカリナピストルズ」でアコースティックギターを弾きながら路上ライブなどをしていたが、22歳の時に、付き合っていた彼女(北さんの奥さん)に結婚を申し込むためには定職につく必要があると考えミュージシャンを断念した。 その後、ハローワークで薦められたのがきっかけで溶接工の道に入る。将来的には独立するのが夢。

小島さん (こじまさん)

のろ鉄工で働いている溶接工の男性で、職歴35年の50歳。社長、ご隠居とともにのろ鉄工の旗揚げメンバーの一人であり、北さんや吉川コウイチが所属する小島班の班長。正式に決まっているわけではないが、皆からは工場責任者として認められている。仕事中の事故により左目を失明したことからつけている眼帯と、横に長い頭が特徴。 性格は短気で吉川からは煙たがられているが、溶接の腕は一流であり、さりげない部下への気遣いもしっかりしている。バツイチであり、娘の小島さと子と二人暮らし。また、別れた妻に引き取られた息子として大竹ケンジロウ・コウジロウがいる。

吉川 コウイチ (よしかわ こういち)

のろ鉄工で働いている溶接工の男性で、職歴1年の19歳。新人のため溶接の腕は未熟であり、小島さんにはよく怒られている。そのため小島さんに対する愚痴が絶えない。女性と接することについて非常に慣れておらず、よく挙動不審な態度を取る。そのため、小島さと子に惚れているが、関係が特に進展する様子はない。 趣味はゲームで、地元のゲームセンターでは、ハイスコアをよく記録するが振る舞いが気持ち悪い「伝説のゲーマー」として知られていた。

北さんの奥さん

北さんの妻である女性で、26歳の主婦。名前は不明。北さんのことは「ぺー君」と呼んでいる。出会ったきっかけは、北さんがシンガーソングライターを目指していた頃に同じバイト先だったこと。後に妊娠・出産する。

小島さと子 (こじまさとこ)

小島さんの娘で、連載当初は17歳の公立高校3年生。後に、浪人を経て国立大学に入学する。家では家事全般を担当しており、友人からは「お母さんのよう」とよく言われている。左目の下の泣きぼくろが特徴。

社長

のろ鉄工の創業社長で、眼鏡と鋭い目つき、一言一言区切って話すしゃべり方が特徴の60歳男性。25歳の時にのろ鉄工を旗揚げした。現在は各地を飛び回っての営業に専念しているが、本来はものづくりが非常に好きなタイプであり、今でも溶接工としての腕は衰えていない。営業としては、無茶な納期の案件をよく取ってくるので、北さんたちは残業や休日出勤が絶えない。

社長の奥さん

のろ鉄工の社長夫人で、常務取締役の58歳。のろ鉄工唯一の女性社員でもあり、会社の事務を担当している。寡黙で、よくせんべいをくわえているのが特徴。若いころは非常に美人で、写真を見た北さんたちが同一人物だと全く気づかなかったほど。

今井 隆三 (いまい りゅうぞう)

のろ鉄工で働いている溶接工の男性で、42歳。鉄工所歴は16年で、高原さんや西田さんが所属する今井班の班長。コワモテで背中に刺青が入っている元ヤクザであり、溶接は刑務所内で覚えた。見た目や経歴とは裏腹に何があっても怒らないやさしい性格であり、同僚への気遣いも欠かさない。パンを焼くのが趣味であり、後にのろ鉄工を退職し、交際中の彼女と二人でパン屋を始めることになる。

大竹ケンジロウ・コウジロウ (おおたけけんじろう・こうじろう)

『とろける鉄工所』の登場人物で、双子の少年。小島さんの息子で小島さと子の弟だが、両親の離婚の際に妻の方に引き取られたために苗字が異なる。小島さんのことを非常に尊敬しており、溶接工になるため工業高校の溶接科に入学した。頭の形が小島さんにそっくりである。

川口さん (かわぐちさん)

工業高校溶接科で大竹ケンジロウ・コウジロウ兄弟の同級生である女子高生。溶接科唯一の女子である。芸術家志望であり、溶接科に入学したのは金属オブジェを作るための技術習得が目的。そのせいで、授業では実用性が低いものばかり作ってしまうため、溶接の腕は確かなものがあるにもかかわらず教師からの覚えは悪い。

高原さん (たかはらさん)

のろ鉄工で働いている溶接工の男性で、44歳。鉄工所歴は22年で、のろ鉄工は10年目。眼鏡に七三分けが特徴。もともとは北海道で溶接工をしていたが、30歳の頃に、貢いでいた水商売の女性に手ひどく振られたことがきっかけで、全てを忘れるために北海道を離れたという過去がある。そのため、さまざまなキーワードが原因でその頃のトラウマがフラッシュバックする。

西田さん (にしださん)

のろ鉄工で働いている溶接工の男性で、45歳(47歳と書いてあるページもある)。鉄工所歴は22年で、のろ鉄工は8年目。いつもニコニコと笑顔を浮かべている顔と、毛がほとんどなくなった頭が特徴。のろ鉄工の中では一番安全を大事にしており、保護メガネやマスクといった安全のための装備を常時着用しているただ一人の社員である。 実家暮らしの独身で趣味もあまりないため2000万の貯金があり、のろ鉄工が取引先の不渡りで危機に陥った時には、自分の貯金を貸すので社員のボーナスに充てるよう陰で社長に提案していた。

木下さん (きのしたさん)

のろ鉄工で働いている溶接工の男性で、75歳。たまにしか出勤しないが、工場の生き字引的存在で、「ご隠居」と呼ばれている。出勤していない時は妻と旅行をしていることが多い。若いころに機械で切断事故を起こしたことがあり、右手は親指以外の指がない。

場所

のろ鉄工 (のろてっこう)

『とろける鉄工所』の舞台となる会社。北さんや小島さんの勤務先であり、広島県内の村部にある創業35年目の鉄工所で、零細の株式会社。採用面接で唯一聞かれる質問が「血液型は何か(ヘルメットに記入するため)」という、「来る者拒まず」の会社である。市街からはかなり離れた田舎に位置しており、最寄りのバス停からは山一つ越える必要があるため、車以外では通うのが困難。

書誌情報

とろける鉄工所 =Tavírna s nepřetržitým provozem 全10巻 講談社〈イブニングKC〉 完結

第1巻

(2008年11月発行、 978-4063522471)

第2巻

(2009年3月発行、 978-4063522587)

第3巻

(2009年10月発行、 978-4063522846)

第4巻

(2010年4月発行、 978-4063523096)

第5巻

(2010年10月発行、 978-4063523294)

第6巻

(2011年4月発行、 978-4063523607)

第7巻

(2011年10月発行、 978-4063523829)

第8巻

(2012年4月発行、 978-4063524147)

第9巻

(2012年11月発行、 978-4063524369)

第10巻

(2013年6月発行、 978-4063524659)

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