あらすじ
第1巻
ナースが大好きな医師・井坂育郎が務める井坂医院に、「超ナース」を自称する椎名とがりが新たに配属された。ナースの中のナースだというとがりは、どSな性格の「ど先端ナース」だった。さらに癒し系ナースの飯綱まるみ、元力士のナース山も加わり、騒々しい診療が続く。一方、育郎の祖父で院長である井坂梅太郎のもとには、風変わりな患者が続々と通院して来る。
第2巻
井坂育郎は、椎名とがり、飯綱まるみらナース達と共に診療を続ける。そんな中、自称「死神ナース」のリパ子も新たなナースとして参加。さらに、とがりの元同僚である沖乃虎奈が、新たな看護婦長として就任するのだった。
登場人物・キャラクター
井坂 育郎 (いさか いくろう)
ナースが大好きな男性医師。祖父の井坂梅太郎が院長を務める井坂医院に勤務している。イケメンだが、病的なまでにナースが好きすぎるあまり、井坂医院に勤めていたナースが全員辞めてしまったほど。新しいナースとして椎名とがりを雇うが、どSな性格であるとがりとはそりがあわない。
椎名 とがり (しいな とがり)
「ど先端研究所」通称「ど研」の経営する「ど研看護学校」から、井坂育郎の勤務する井坂医院に赴任して来たナース。「ナースの中のナース」を自認する超ナース。キュートで美しい顔立ちだが、貧乳で目つきがキツイ。仕事っぷりは優秀だが、気づかいや配慮の心が足りないと育郎から指摘される。性格はどSだが、本人は「どS」は「ど先端」の略だと主張して、育郎をいじめたいだけだと言っている。 自称「ど先端ナース」で、育郎からは「椎名とがり」とフルネームで呼ばれる。料理が苦手。
井坂 梅太郎 (いさか うめたろう)
井坂育郎の祖父で現役の医者。育郎が勤務する井坂医院の院長を務め、日々やって来るさまざまな患者に対応している。三頭身ほどの小さな体格で、ダイコンのような頭の形と髪型をしている。育郎の事は「マゴ」と呼ぶ。
コバセさん
「ど先端研究所」通称「ど研」のセールスマン。井坂育郎が勤務する井坂医院へ、医療機器や新薬、人材の営業にやって来る。問診もできる「超ドクターフィッシュ」、本当に客寄せをしてくれる「超客寄せパンダ」などの風変わりな商品をPRする。押せばたちまちナースがやって来るという「超ナースコール」を紹介し、それがきっかけで椎名とがりが勤務する事になった。 見た目は眼鏡をかけた地味なスーツ姿の男性だが、本当の姿はかわいらしい女の子。もともとはナース志望だったのだが、営業役にまわされ、男装していた。「ど研」が開発した、相手に与える印象を大きく変えさせる「ケントメガネ」をかける事で、男性のふりをしていた。
飯綱 まるみ (いいづな まるみ)
「ど先端研究所」でも癒しオーラNo.1というナースで、椎名とがりの学友。従軍看護婦のような古風なナース服を着ている。とがりに続いて、井坂医院に勤務する。おっとりとした癒し系のナースだが極度のドジっ子で、転んだり注射器を落としたりといったミスのほか、患者を車椅子からベッドへ移そうとしてバックドロップしてしまう事もある。
ナース山 (なーすやま)
コバセさんの紹介で井坂医院へ赴任して来た新ナース。元力士の男性。力士として恵まれた体と鍛えた技を持ちつつも、心はまったくのナースという変わり者。まわしを締めた上にナース服を着こみ、大銀杏の頭の上にナース帽をかぶっている。語尾に「ゴワス」と付けて話す。
ライバル山 (らいばるやま)
ナース山のライバルの力士。ナース山に対抗すべく、力士のほかにもう一つの職業を身につけると宣言し、スクール水着を着た「スク水山」となる。それでもナース山に敗れたため、ナース帽をかぶり、「スク水ナース」になる。
椿 良庵 (つばき りょうあん)
江戸時代からタイムスリップして来たという町医者の中年男性。サイドが白髪で、ちょんまげを結い、着物を着ている。土手で倒れているところを井坂育郎と椎名とがりに発見され、そのまま井坂医院に勤務するようになる。江戸時代では、心ない正義の味方に成敗された悪代官達を何人も治療していたという。語尾に「ござる」と付けて話し、自分の事は「それがし」と呼ぶ。
ダミィ君 (だみぃくん)
「ど先端研究所」の新製品として開発されたダミー患者人形。クラッシュテストダミーに似た外見で、病衣を着ている。いつも仕事でミスばかりをしている飯綱まるみ専属の練習相手となる。しゃべる事ができ、言動は普通の人間と変わらず、まるみとの触れ合いでは頰を赤くしていた。人形が苦手な椎名とがりからは敬遠されている。後頭部に入った電池が動力源。
泉の女神 (いずみのめがみ)
両手に斧を持って泉から現れ、あなたが泉に落としたのはどちらですかと二択を迫る女神。たびたびナース山の前に出現し、男ならスパッと決断すべきと、きつねうどんかたぬきそばの選択を迫る。ナース山は力士に戻るべきだと進言する。美しい女神だが、川で流されそうになったり、凍った池に閉じ込められたりとおっちょこちょいな一面もある。 いつのまにかナース山に惹かれていく。
悪玉菌 (あくだまきん)
悪さをする菌で、マンガチックな虫歯菌のような外見をしている。2本の角に槍、とがったシッポを持つ。身長は60センチほど。病院にやって来たところを飯綱まるみや椎名とがりに見つかる。生意気なナースだととがりに取り憑こうとするが撃退され、イタズラして仕返しするためとがりの家へ忍び込む。
マゾ宮さん (まぞみやさん)
どMでロン毛の男性患者。どSなナースであるという椎名とがりの噂を聞きつけ、とがりに会うために自分で大ケガをして井坂医院に入院した。とがりにいじめてほしいと頼み込むが、いじめてもらえず、そのくやしさで完治して強制的に退院させられる。
リパ子 (りぱこ)
ドクロのマスクとフードをかぶり、大きな鎌を持った自称「死神ナース」。患者の魂を刈りまくる(リパまくる)ために井坂医院へやって来る。普通の人間には姿が見えないのだが、椎名とがりには見つかり、とがりに脅されて姿を現す。正体は美少女で、鎌もウレタンでできている作りもの。語尾に「デス」と付けて話す。とがりから助けてくれた井坂育郎に感謝し、井坂医院にナースとして勤務する。
沖乃 虎奈 (おきの とらな)
井坂医院に看護婦長として就任したナース。椎名とがりの元同僚。井坂育郎がとがりをナースとして認めないため、とがりの「ナース免許」が期限切れで失効しそうになり、とがりのナースの資格を返上してもらうためにやって来た。ナースになる時にナースキャップをもらう「戴帽式」の反対となる儀式である、ナースキャップを奪われるとナースの資格を失ってしまう「脱帽式」で、とがりのナースキャップを狙う。