わいるど☆ぴっち

わいるど☆ぴっち

親友を怪我させてしまったことで野球をやめた桜庭健司が、転校した先で野球に関する騒動に巻き込まれるコメディ漫画。「ウルトラジャンプ」2005年11月号から2007年9月号で連載された。コミックス第1巻には本作『わいるどぴっち』企画段階で描かれたイラストが収録されている。

正式名称
わいるど☆ぴっち
ふりがな
わいるど びっち
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
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概要・あらすじ

野球のプレイ中に親友の松山を怪我させてしまった桜庭健司は、野球をやめて別の高校に移ることを決める。転校前日に下宿先の間宮家に向かう途中で、間宮家の娘・間宮イツカと出会う。翌日、イツカと一緒に登校した健司は、教室ではなく野球部の部室に案内され、すでに自分が野球部に入部していることを知らされる。転校した高校でも野球部の部員となった健司は、毎日イツカが起こす野球絡みの騒動に巻き込まれるのだった。

登場人物・キャラクター

桜庭 健司 (さくらば けんじ)

嶋咲高校に転校して来た男子生徒。矢島伸太郎からは「兄貴」と呼ばれている。小さい頃から野球が好きで、野球の名門校である福山実業高校に推薦で入るほどの実力者だったが、野球のプレイ中に親友の松山を大怪我させてしまう。自責の念に駆られ「もう野球をしない」と決心して嶋咲高校に転校する。しかし、下宿する間宮家の娘・間宮イツカによって強引に嶋咲高校の野球部に入部させられる。 最初はすぐに退部しようと考えていたが、イツカ、金成千歳、風見紀明、矢島と接しているうちに少しずつ態度が軟化していく。性格は真面目で、野球をやる気はないのに毎日野球部の部室に顔を出している。突拍子もないことをするイツカや千歳にツッコミを入れることが多い。

間宮 イツカ (まみや いつか)

嶋咲高校に通う女子生徒。金成千歳とは中学からの親友で、「イッちゃん」「ちーちゃん」と呼び合う間柄。野球が大好きで、野球部を同好会から正式な部にしようと日々がんばっている。性格は明るくて、やや天然なところがある。実家に下宿する桜庭健司が野球が上手いことを知ると、健司には事後承諾で野球部に入部させるといった強引な一面もある。 野球の知識はないものの、野球に対する情熱は非常に高い。

早苗 (さなえ)

間宮イツカの母親。イツカと姉妹かと見間違うほど若々しく、いつも着物を着ている。性格は穏やかで、イツカ以上に天然なところがある。

金成 千歳 (かなり ちとせ)

嶋咲高校に通う女子生徒。野球部のマネージャーを務めている。間宮イツカとは中学からの親友で、「ちーちゃん」「イッちゃん」と呼び合う間柄。腹黒い性格でかなりの守銭奴。さらにイツカの邪魔となる存在には容赦がない。

風見 紀明 (かざみ のりあき)

嶋咲高校に通う男子生徒。風紀委員として、学校の風紀を乱している野球部に苦言を呈するために連日野球部の部室を訪れ、間宮イツカからは「風紀丸」と呼ばれている。しかし本当の目的は好意を寄せるイツカを見ることで、金成千歳をはじめ部員からはストーカー扱いされている。毎日部室に来ているため半分部員扱いで、合宿やレクリエーションにも参加しており、のちに正式に部員となる。

矢島 伸太郎 (やじま しんたろう)

嶋咲高校に通う男子生徒。サッカー部に所属していたが、サッカーが下手なためにほかの部員からいじめられ、それを苦に校舎から飛び降り自殺しようとしたところを桜庭健司に止められる。その後、間宮イツカのドジによって健司ごと突き落とされるが、ここでも健司に助けられる。金成千歳から「命の恩人である健司が部員不足で野球部が困っている」という嘘情報を聞かされ、健司のために野球部に入部する。 健司のことを「兄貴」と呼ぶ。背が低いことから、イツカや千歳からは「おチビ君」「おチビちゃん」と呼ばれている。

朝倉 京香 (あさくら きょうか)

福山実業高校に通う女子生徒。野球部のマネージャーを務めており、桜庭健司が松山を大怪我させたことを激しく責めたてた。嶋咲高校に転校した健司の前にも何度も姿を現し、そのたびに健司が野球をやっていないことを確認している。いつも健司の近くにいる間宮イツカを敵対視している。

小津 薫 (おづ かおる)

嶋咲高校に通う女子生徒。全国大会に出るほど実力のあるテニス部で三強の1人。生徒会の副会長も務めている。中性的な外見と勝気な性格で、女子生徒から黄色い声援が上がるほど人気が高い。まともな部活動をしていない野球部から部室を取り上げようとしたり、部費の請求を却下したりと、野球部に厳しい対応をすることが多い。

安藤 礼 (あんどう れい)

嶋咲高校に通う女子生徒。全国大会に出るほど実力のあるテニス部で三強の1人。生徒会の会計も務めている。小津薫とともに行動することが多く、野球部の動向を注視している。自分は優しさと悪意が半々でできていると言う通り、計算高い一面がある。

麻里井 杏 (まりい あん)

嶋咲高校に通う女子生徒。全国大会に出るほど実力のあるテニス部で三強の1人。女子テニス部の終身名誉プレーヤーに認定されており、生徒会の会長も務めている。お金持ちのお嬢様で、性格はやや高飛車。テニス部の合宿中に起こった野球部とテニス部の勝負で、桜庭健司に負けたことをきっかけに健司に対して好意を寄せる。

一文字 遥 (いちもんじ はるか)

嶋咲高校に勤める女性教師。担当教科は国語。養護教諭の水野香、英語教師のキャリー・ホワイトとともに金成千歳に夏の海に連れて来られ、野球部から「フットベースで負けたら3人のうち誰かが顧問になる」という勝負を挑まれる。「私の血は大吟醸でできている」と公言しており、職場にも酒を持ち込むほどの酒豪。勝負の途中でアルコールが切れて暴れ始め、その責任を取る形で野球部の顧問になる。 暴れた時に桜庭健司とぶつかって胸を揉まれたため、その責任を取らせるため健司に自分の恋人になってもらおうとする。

アスカちゃん

金成千歳が廃材を利用して作った野球ロボ。「ちゃん」までが正式な名前なため、「アスカ」と呼ぶ桜庭健司に対して、千歳は「ちゃんをつけろ」と抗議することが多い。野球部員の頭数を増やすために作られ、体の大きさは小学生と同じで、顔は10歳の間宮イツカをモデルにしている。右腕にピッチングマシーンが内蔵され、時速200キロを超える剛速球を発射できる。 健司を「マスター」、イツカを「オネイチャン」、千歳を「チー」、風見紀明を「ヘンタイ」、矢島伸太郎を「チビ」、一文字遥を「センセイ」として登録した。マスターである健司の命令には忠実に従う。

ロビィ

嶋咲高校のテニス部が所有するロボ。アスカちゃんと桜庭健司の仲を嫉妬した麻里井杏が、対アスカちゃん用として起動させる。テニス部のメンバーの命令には忠実に従う。アスカちゃんの入部届けの回収、及び捕縛された間宮イツカを救出するために現われたアスカちゃんと激闘を繰り広げる。

松山 (まつやま)

桜庭健司が福山実業高校に通っていた時の野球部のチームメイトであり、親友の男性。野球のプレイ中に健司との事故で大怪我を負い、今は怪我を治すために宇津病院に入院中。事故のことは、自分の運の悪さと偶然が重なったせいだと思っており、健司のことを恨んでいるどころか、事故のせいで健司が転校したことに寂しさを感じている。運の悪さからか病院食にあたったり、暴漢に襲われたり、階段から落ちたりしているため入院が長引いている。

エミ

間宮イツカの従姉妹。いろんな物に変身できる能力を持つ姉のマミを探しに、嶋咲高校の野球部の部室に忍び込む。経験則でイツカが関係すると面倒ごとになることを知っているため、イツカが来るまでに姉を見つけようとする。

マミ

間宮イツカの従姉妹で、エミの姉。びっくりするといろいろな物に変身してしまう能力がある。ファンの桜庭健司がイツカの野球部に入部したことを知って、3日前に嶋咲高校の野球部の部室に忍び込む。そこである物を見てびっくりしたことで変身してしまい音信不通となる。マミが変身したものには星型の痣があり、これを手がかりにエミはマミを探している。

りおね

朝倉京香が作ったロボ。桜庭健司を「パパ」、京香を「ママ」と登録している。アスカちゃんやロビィより人間っぽく話すことができ、優秀な人工知能も積んでいるが、性格はワガママ。

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