概要・あらすじ
一年半という長期航行を終えようとしている宇宙船レビアタン号の中では、乗組員たちのストレスが限界に達しそうであった。今にも乱闘が起きそうなその状況にもかかわらず、整備士のミズモリは、追い打ちをかけるような行動ばかりするのだった。閉鎖空間で起きる争いと意外な結末を描いたSF短編。
登場人物・キャラクター
ミズモリ
男。レビアタン号の整備員。不遜な態度、賭けに一人勝ちする、癇に障る笑い方をする等、乗組員達の怒りに追い打ちをかけるような行動ばかりする。正規の仕事以外に、何か目的を持って乗船しているらしい。
船長 (せんちょう)
初老で恰幅のいい男性乗組員で、レビアタン号の責任者。長期航行で起こりうる、仲間割れ、反乱、暴動を恐れ、乗組員たちの様子には細心の注意を払っている。
レビアタン号の乗組員 (れびあたんごうののりくみいん)
ミズモリ船長を含め、レビアタン号の乗組員は全部で六名と一匹。ヒノ機関主任。キヤマ航宙士。ドイ機関助手。キンダイチ通信士。ムックアルタイル犬。ミズモリ船長以外の四名は、ゲームのもつれから二派に分かれて乱闘寸前になる。長期航行からくるストレスにより、各人が疑心暗鬼の状態になっているが、ミズモリが気に食わないということに関しては全員意見が一致している。
その他キーワード
レビアタン号
ミズモリたちの乗る宇宙船。ゼム油 560,000トンを積載し、アルタイルから地球へ帰る途中の、恒星間マンモスタンカー。航行期間の一年半の間、乗組員たちはこの閉鎖空間の中で過ごしているため、ストレスが限界に達しつつある。