ギルティクラウン

ギルティクラウン

フジテレビ「ノイタミナ」枠にて放送されたオリジナル作品。荒廃した近未来の日本を舞台に、優柔不断な少年・桜満集が「王の能力」を用い、友達の体内に宿る物質を武器としながら戦う姿を美麗なアニメーションで描く。クリエイター集団「supercell」のredjuiceがキャラクター原案、同じく「supercell」のryoが主題歌を手がけたことも話題を呼んだ。また作中アーティスト「EGOIST」はオーディションを経て実際に音楽グループとしてデビューしており、劇中歌を担当するのみならず作品終了後も活動を継続、本作と同じくProduction I.Gがノイタミナ枠にて制作した「PSYCHO-PASS」シリーズの主題歌を担当するなどしている。

正式名称
ギルティクラウン
ふりがな
ぎるてぃくらうん
制作
プロダクション I.G 6課
監督
荒木 哲郎
放送期間
2011年10月13日 〜 2012年3月22日
放送局
フジテレビ
話数
22話
ジャンル
その他SF・ファンタジー
 
バトル
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概要・あらすじ

2029年に起こったアポカリプスウイルスの感染爆発「ロスト・クリスマス事件」を契機に、日本がGHQの軍事占領下へと置かれるようになってから、早10年。平穏な日々を過ごしていた桜満集はある日、六本木にあるお気に入りの隠れ家で、憧れの歌手・楪いのりと出会う。

いのりは人気アーティストであると同時に、日本をGHQの支配下から解放すべく戦いを続けるレジスタンス組織「葬儀社」のメンバーであり、GHQの追手からの逃亡の最中であった。

彼女がGHQから持ちだした謎の物質・ヴォイドゲノムにより、人の体内からヴォイドと呼ばれる武器を取り出す「王の能力」を得た集は、葬儀社のリーダー・恙神涯に導かれながら戦いへと身を投じていくこととなる。

登場人物・キャラクター

桜満 集 (おうま しゅう)

現代映像文化研究会に所属する、天王洲第一高校2年A組の男子生徒。17歳。精神的に脆く、内気で優柔不断な性格。人付き合いが苦手で、仲良しの少女・校条祭にはよく気にかけられている。ある日、憧れの歌手である楪いのりと偶然出会ったことをキッカケに、人の体内からヴォイドと呼ばれる武器を取り出すことの出来る「王の能力」をその右腕に取得。 それにより、いのりも所属するレジスタンス組織「葬儀社」の一員として、日本を軍事占領下に置くGHQとの戦いへと巻き込まれていく。 葬儀社の首領であり、同い年でありながら圧倒的カリスマ性を持っている恙神涯に対して、憧れを抱いている。

校条 祭 (めんじょう はれ)

現代映像文化研究会に所属する、天王洲第一高校2年A組の女子生徒。桜満集とは中学からの付き合いで、同じマンションに住む親しき仲。集に対して密かに恋心を抱いており、彼といのりとの関係に対しては焦りを見せている。 とても心優しい性格をしており、それは自らから取り出されるヴォイドの性質にも現れている。

EGOIST (えごいすと)

『ギルティクラウン』の登場組織。若者から人気を集めている注目のウェブアーティストで、楪いのりがボーカルを務める。桜満集も当然ファンの一人であり、憧れを抱いている存在。その歌にはレジスタンス組織「葬儀社」の思想が反映されているのでは、と一部からは噂されている。

恙神 涯 (つつがみ がい)

日本をGHQの統治から解放することを目的とし、活動するレジスタンス組織「葬儀社」のリーダー。作戦立案から実戦、隠密行動に至るまで高い能力を有しているのに加え、圧倒的なカリスマ性を備えており、17歳にして曲者揃いの組織を統治している。 「葬儀社」のメンバー・楪いのりとの出会いを通じ「王の力」を発現した桜満集に目をつけ、彼を利用し導くことで革命を成功させることを目論む。「名前をくれた」という理由でいのりからは別格の感情を抱かれており、またその圧倒的なカリスマ性を目の当たりにした集からも、憧れの対象とされている。

葬儀社 (そうぎしゃ)

『ギルティクラウン』の登場組織。暫定自治組織GHQの統治から日本を解放することを目的とし活動するレジスタンス組織で、恙神涯をその首領とする。本拠地は六本木フォードであり、活動理念と土地柄からメンバーには若者が多い。 元々は地下組織として秘密裏に動いていたが、本拠地への侵攻を受け、メディアを通じて存在を世間に公表している。

篠宮 綾瀬 (しのみや あやせ)

日本をGHQの統治から解放することを目的とし、活動するレジスタンス組織「葬儀社」のメンバー。人型ロボット「エンドレイヴ」のオペレーターを務める車椅子の少女で、明るく健康的な風貌と、負けず嫌いな性格をしている。 葬儀社のリーダー・恙神涯に対し、尊敬の念という名の特別な感情を抱いており、また訓練の面倒を見ることになった桜満集に対しては、頼りなさを感じている。

ダリル・ヤン (だりるやん)

政府機能を失った日本を軍事占領する暫定自治組織GHQに所属する、17歳の少年将校。GHQの司令官であるヤン少将を父に持ち、現在の階級は少尉。愛情を受けずに育ったことから破綻した人格が形成されており、その好戦的で残虐な姿勢から「皆殺しのダリル」と称される。

楪 いのり (ゆずりは いのり)

若者から人気を集めているウェブアーティスト「EGOIST」のボーカルを務める少女。ミステリアスな雰囲気に包まれた謎多き人物で、歌っている時を除き、ほとんど感情も表に出さない。その裏の顔は、日本をGHQの統治から解放することを目的とするレジスタンス組織「葬儀社」のメンバー。 葬儀社のリーダー・恙神涯に対し、別格の感情を抱いている。GHQ施設からヴォイドゲノムを奪い逃亡する最中、逃げ込んだ廃墟で桜満集と遭遇。 直後にGHQに確保されるものの、脱走劇の末、「王の力」を発現した集に大剣のヴォイドを引き出される。その後、涯から「シュガー」抹殺の命を受け、天王洲第一高校へと転入。 集の自宅へと居候するようにもなる。

その他キーワード

アポカリプスウィルス

『ギルティクラウン』の登場物質。2029年の日本にて新たに発見された未知のウイルス。感染メカニズム等の詳細は不明だが、発症者は体が徐々に金属質な「AP結晶」へと変異していく、「キャンサー化」と呼ばれる症状を引き起こす。 症状はその深刻度によって4つのステージに分けられており、定期的なワクチン接種により感染や発症の予防、初期ステージのものは回復も可能とされているため、日本国民はワクチン接種が義務付けられている。 しかし末期ステージまで行くと、最終的に体全体が結晶化し、砕け散る様に崩壊して命を落とすこととなる。2029年12月に六本木で起こったウイルスの感染爆発およびそれに伴う騒乱、「ロスト・クリスマス事件」を契機に日本は政府機能を失い、多国籍軍による暫定統治組織GHQの軍事占領下に置かれることとなった。

ヴォイドゲノム

『ギルティクラウン』の登場物質。アポカリプスウイルスの研究で知られるセフィラゲノミクス社により開発された、謎の物質。極小数しか製造に成功しておらず、使用者には人間の体から「ヴォイド」と呼ばれる、対象人物の人格やコンプレックスが反映された物質を引き出すことを可能とする「王の能力」がもたらされる。 ヴォイドを引き出す際には条件があり、対象人物が17歳以下、また「王の能力」使用者と視線を合わせている必要がある。 またヴォイドが破壊されてしまった場合には、その所有主の体は急速にキャンサー化し、死に至る。

クレジット

監督

シリーズ構成

総作画監督

矢萩利幸 , 門脇聡

音楽

澤野弘之

アニメーション制作

プロダクションI.G 6課

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