ペルソナ ~トリニティ・ソウル~

ペルソナ ~トリニティ・ソウル~

連続猟奇殺人事件に巻き込まれた神郷慎とその仲間達が、心の奥に潜む力ペルソナを用いながら事件の謎の解明へと挑む姿を描く、SF伝奇ジュブナイル作品。人気TVゲームシリーズ「女神転生」の派生作品である『ペルソナ3』を原案とするが、世界観の一部を引き継ぐのみで、キャラクターや物語は、ほぼ一新されている。

正式名称
ペルソナ ~トリニティ・ソウル~
ふりがな
ぺるそな とりにてぃそうる
制作
A-1 Pictures
監督
松本 淳
放送期間
2008年1月5日 〜 2008年6月28日
放送局
TOKYO MX
話数
26話
ジャンル
その他SF・ファンタジー
 
怪談・伝奇
 
サスペンス
関連商品
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概要・あらすじ

日本海に面し、10年前に発生した“同時多発無気力症”による災害から復興を遂げた未来型新興都市、綾凪市。高校生の神郷慎は弟の神郷洵と共に10年振りにこの街へと帰省し、若くして市の警察署長を務める長男・神郷諒と再会した。

時を同じくして、綾凪市では連続して謎の怪奇事件が発生。は異形の姿をした「ペルソナ」を用いながら、一連の事件に潜む組織を追っていく。そして事件へと巻き込まれてしまったたちも、秘められたペルソナの能力を覚醒させていく。

登場人物・キャラクター

守本 叶鳴 (もりもと かなる)

凪の杜学園高等部2年生。劇中で高等部3年生へ進級。神郷慎のクラスメイトで、深窓の令嬢の如き清楚さと控えめさを持つ少女。やや天然だがスタイルが良く、学業成績も全てにおいて優秀。脱法ドラッグのような儀式「影抜き」に異常な程の関心を持つ。 その正体は、「人形」とも呼ばれる、とある財閥が過去に試作した人造人間の改造体。稀人が町に影抜きを流行らせ、ペルソナを持つ者(A潜在者)のデータを集める目的で、試作体に複合ペルソナを与え活動させていた。 ペルソナ能力者で、「アシュトレト」或いは「アスタルテ」の名と姿を持つ、二種のペルソナを顕現・使役する。

神郷 慎 (かんざと しん)

『ペルソナ ~トリニティ・ソウル~』の主人公。凪の杜学園高等部2年生。劇中で高等部3年生へ進級。神郷三兄弟の次男。17歳。兄弟思いの正直者で、感情を隠せないタイプ。両親の死後、神郷洵と共に東京の叔母に育てられていたが、綾凪市へと帰郷し凪の杜学園に転校する。 そして、茅野めぐみや榊葉拓朗、守本叶鳴と出会い、彼等との繋がりの中で、次第に怪奇事件に巻き込まれていく。 特A潜在レベルのペルソナ能力者で、「アベル」の名と姿を持つ強大なペルソナを顕現・使役する。アベルには、他者の精神や肉体から、本体を傷つけず、ペルソナだけを分離できる特殊能力があり、その能力故に、稀人に狙われる事となる。

真田 明彦 (さなだ あきひこ)

ダーク系統色のスーツに、赤ネクタイ、黒手袋を着用した銀髪の青年。マイペースな性格の健康オタクで、神郷諒の失踪を機に本庁より参事官として綾凪署に赴任する。連続猟奇殺人事件を独自調査し、事情を知る一人で、諒とは同期。 かつてペルソナ能力を有したA潜在者であり、ペルソナ特殊部隊の設立計画にも参画していた。ペルソナの亜種、複合ペルソナを弄する者たちへの義憤と、その駆逐への熱い使命感を持つ。

橘花 沙季 (たちばな さき)

稀人(マレビト)を名乗る結社で、唯一の女性。紫倉統馬へ思慕の情を向ける。物語中盤凪の杜学園へ転校してくる山咲まゆりの正体。稀人の組織内では唯一、「人形」である守本叶鳴を思いやっていたが、「合言葉」で人形として覚醒させ、また神郷洵を稀人の研究施設へ連れ去る。 研究施設を巡る事件の中で、叶鳴に自分の知る事実を告げた直後、ペルソナを引き剥がされ死亡。人工的なペルソナ能力者で、「ネブカドネツァル」の名と姿を持つ複合ペルソナを顕現・使役する。

茅野 めぐみ (かやの めぐみ)

神郷慎のクラスメイトで、凪の杜学園高等部2年生。劇中で高等部3年生へ進級。上結びのツインテールを三つ編みにし、根元でループさせた独特の髪型をした、前向きで快活な少女。ストリートダンス同好会に所属し、面倒見がよく、義に厚く涙もろい性格から「漢」とも称される。 脱法ドラッグのような儀式「影抜き」を人一倍嫌悪している。母を幼い頃に亡くしており、現在の母である義母との仲は過去に起きた事件により冷え切っている。 ペルソナ能力者で、「ディアナ」の名と姿を持つペルソナを顕現・使役する。

紫倉 統馬 (しくら とうま)

稀人(マレビト)を名乗る結社のリーダー格。常に冷静沈着だが、どこか愁いを帯びた眼をしている。 神郷諒を仲間に引き入れようとするが交渉が決裂し、その後の戦闘で死亡。人工的なペルソナ能力者で、「ネブザルアダン」の名と姿を持つ複合ペルソナを顕現・使役する。

神郷 結祈 (かんざと ゆき)

神郷洵の双子の妹。故人。洵に良く似た顔つきのロングヘアの美少女。10年前、同時多発無気力症という現象が発端となった鉄道事故に巻き込まれ、死亡する。しかし、同時に事故に遭遇し頭部に致命傷を負った洵が、特殊な脳手術を受け助かる過程で、精神が彼の脳内に取り込まれ共生状態となり、人格だけが生き残る結果となった。 洵は、結祈が自分の中に存在している事を、兄達にも秘密にしていた。 洵が持つように見える、人の思いを声として聞き取る力は結祈の能力であり、またペルソナの召喚にも二人の精神の協調が必要となる。

神郷 諒 (かんざと りょう)

綾凪警察署の署長。28歳。神郷三兄弟の長男。何処か影のある、無愛想で冷徹な性格だが、涙もろく兄弟思いな側面も持つ。10年の空白を経て再会した弟達を冷徹なまでに綾凪市から遠ざけようとし、神郷慎と何度も衝突する。 管内で発生している連続猟奇殺人事件を独自に追うが、特務権限によって情報隠蔽を行っている為、一部署員の疑念と反発を買う。特A潜在レベルのペルソナ能力者で、「カイン」の名と姿を持つ強大なペルソナを顕現・使役する。 本来、成長するにつれてペルソナの発現は困難となるが、薬物と才能で発現期間を伸ばしている。

アヤネ

時折、ふらっと神郷兄弟などの前に姿を見せる、赤い髪の少女。人外の存在であり、彼女の周囲には白い羽根が舞い落ち、様々な不可解な事象を見せつづける。その正体は、小松原啓祐の娘小松原彩音の精神体。 本人は10年前の同時多発無気力症発生と同時に死去している。稀人の地下本部には、アヤネに酷似した素体「テテュス」があり、九条稀也と名乗る小松原は、これを使い、人間としてのアヤネの再生を企んだ。 「アディティ」の名と姿を持つペルソナ発現能力を有している。

神郷 洵 (かんざと じゅん)

凪の杜学園中等部2年生。劇中で中等部3年生へ進級。14歳。神郷三兄弟の末っ子。神郷慎には懐いているが、他人とのコミニュケーションは、あまり好まない。大人びた性格の美少年であるが、時折、少女のような表情を見せる。 両親の死後、慎と共に、東京の叔母に育てられていたが、綾凪市へと帰郷、凪の杜学園に転校する。10年前、同時多発無気力症という現象が発端となった鉄道事故に、双子の妹神郷結祈と巻き込まれ、頭部に致命傷を負う。 しかし偶然、綾凪市に居合わせた天才脳外科医小松原啓祐の手により、結祈から脳移植を受け、一命を取り留めた。その影響からか、結祈の人格が洵の中に同居しているような行動を取る事があり、また心を開いている人間の感情を読み取る特殊能力も発現している。 ペルソナ能力者で、「セト」の名と姿を持つペルソナを顕現・使役する。 セトには、複合ペルソナを抑制する特殊能力があり、その能力故に、稀人に狙われる事となる。

小松原 啓祐 (こまつばら けいすけ)

天才脳外科医にして精神科医。神郷兄弟の両親と共に、政府の機関でペルソナの研究をしていた。10年前、綾凪市で同時多発事故に遭った、神郷洵の脳外科手術と、神郷慎への催眠暗示を行う。娘の小松原彩音をペルソナの研究の過程で失っている。 事故の真相を知った神郷諒によって5年前に殺され、事故死と処理されている。しかし、稀人事件の真相に近づいた諒の前に、組織の首魁九条稀也として再び姿を現した。 九条稀也としての姿は、車椅子の老人。すべての無意識の救済を目的に掲げるが、本来の目的は、娘の小松原彩音の救済。「ゴウザンゼ」の名と姿を持つペルソナ発現能力を有している。

榊葉 拓朗 (さかきば たくろう)

凪の杜学園高等部2年生。劇中で高等部3年生へ進級。神郷慎のクラスメイトで、天然パーマと嘘ぶくアフロヘアが特徴的。一見コワモテで無愛想だが、一度打ち解けると親しみ易い性格をしている。凪の杜学園入学以来、茅野めぐみに「漢惚れ」している。 神郷慎からの「影抜き」で覚醒したペルソナ能力者で、「スパルタクス」の名と姿を持つペルソナを顕現・使役する。

その他キーワード

リバース事件 (りばーすじけん)

『ペルソナ ~トリニティ・ソウル~』の用語。綾凪市で連続して発生している猟奇殺人事件。被害者が共通して肉体を内側から裏返されたかのような惨憺たる姿となって発見されることから、警察関係者の間では隠語として「リバース事件」との呼称が使われている。 また、もう一つの共通項として被害者が凪の杜学園の学生を中心とした若者達である点も挙げられている。

ペルソナ

『ペルソナ ~トリニティ・ソウル~』の用語。心の奥に潜む、もうひとりの自分の姿。「A潜在者」とも呼ばれる適性ある者のみが、自らの存在を脅かす相容れぬ存在と戦うため、扱うことの出来る力でもある。具現化されたその姿や能力は発現者がその内に秘めるものによって異なり、それぞれ神話の神や魔物の名称を冠している。 かつては、多くの子供たちがこの適性を秘めていたが、現在、発現の可能性がある者の数は減少の一途を辿っている。 また、成長するにつれて、ペルソナの発現は困難となっていく。

稀人 (まれびと)

『ペルソナ ~トリニティ・ソウル~』の用語。「A潜在」「特A潜在」と呼ばれる、ペルソナ能力を潜在的に持つ者達を狙い、リバース事件を起こしている複合ペルソナ保有者の集団。メンバーは人工的に他者のペルソナを取り込んでおり、肥大化した複合ペルソナを制御する為、常に制御剤を服用している。 首魁九条稀也以下、紫倉統馬を現場のリーダーとし、橘花沙季などが所属する。

影抜き (かげぬき)

『ペルソナ ~トリニティ・ソウル~』の用語。綾凪市の若者たちや凪の杜学園に通う中高生を中心に、密かに流行しているおまじない。不安や恐れといった精神的ストレスを和らげる効果があるとされている。施術法には様々なものがあり、副作用はないとされるが、過度に行うことで依存状態に陥る場合がある。 施す者と施される者における相関や内に秘めたる適性などによって、得られる効果の有無・程度に差が現れ、特に「A潜在者」とも呼ばれるペルソナ能力者が行うと、より強い効果が発揮される。

クレジット

原案

アトラス

監督

シリーズ構成

総作画監督

石井百合子

音楽

岩崎琢

アニメーション制作

A-1 Pictures

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