概要・あらすじ
マナという進化文明の力を手にした人類が何不自由なく暮らしている世界で、マナが使えない反社会的人類ノーマだと糾弾を受けた皇室の第一皇女はアンジュという名を与えられ、ドラゴンを狩る危険な任務に従事させられる事になる。
最初はそんな自分の境遇を受け入れがたかったアンジュだが、泥水をすすってでも生きてやると覚悟を決めて、軍事施設アルゼナルで戦士としての頭角を現して行く。
登場人物・キャラクター
アンジュ
元・ミスルギ皇国の第一皇女。16歳の少女。皇室で育ったせいもありプライドが高く協調性に欠ける性格。当初は自分が反社会的生物のノーマだという現実が受け入れられず混乱していたが、徐々に生き抜くために戦う覚悟を決める。 ミスルギ皇国で生活していた頃の名前はアンジュリーゼ・斑鳩・ミスルギ。自分を助けてくれた青年タスクに次第に惹かれる。
タスク
海で遭難したアンジュを助けた無人島暮らしの青年。故障したパラメイルを修理できる技能を持ち、アンジュの窮地を救うよう、司令官のジルから連絡が来るなど過去にアルゼナルと何らかの関係がある事が伺える。 朴訥とした優しい性格だが、危機を切り抜ける機転に優れ、戦闘能力も高い。物語が進む中でアンジュと惹かれ合う。
ヴィヴィアン
パラメイル第一中隊突撃兵。15歳。表裏の無い明るい性格で、アルゼナルに来た頃のアンジュが第一中隊のメンバーを拒絶し続けた中でも、積極的に話しかけて親しくなろうとした。パラメイルの操縦テクニックは卓越した腕前。 「ここでクイズです!」が口癖で、よくクイズを出して人と遊びたがる。
ノーマ
『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞』に登場する人種。マナの力が使えない突然変異体で何故か女性しか生まれてこない。マナ世界の人からは反社会的かつ暴力的な化け物と見做され、人間扱いされない蔑みの対象となっている。 幼少時にノーマだと発覚すると保護者から引き離され、孤島の収容施設アルゼナルへ送り込まれる。
モモカ・荻野目
アンジュが皇女だった頃に身の回りの世話をしていた筆頭侍女で、アンジュを慕ってアルゼナルまで追ってきた。ノーマとしてかつての名前を剥奪されたアンジュの事を以前と変わらず「アンジュリーゼ様」と呼び、世話を焼いている。 それがモモカにとっての最高の幸せである。
サラマンディーネ
異世界の時空同士を繋げる特異点という穴を空に開けてアンジュたちの世界にドラゴンを侵攻させる巫女姫。小さな羽根と長い尻尾が生えている以外は普通の人間の外見と変わらない。ある目的を持ってドラゴンの大群を率いて攻撃を繰り返している。 自分と互角に戦ったアンジュの実力を認めるなど聡明で冷静な性格の持ち主。
サリア
パラメイル隊・第一中隊副長(後に隊長へ昇格)。17歳。司令官のジルを尊敬し、彼女のために役に立ちたい思いを抱いている。思い込みが激しく生真面目な性格。アンジュが周囲との軋轢から問題行動を起こしていた頃も第一中隊メンバーに自重を呼びかける常識を見せる一方、魔法少女に憧れる少女っぽさから時々ひとりでコスプレをしながら自己欲求を満たす一面もある。
ヒルダ
パラメイル第一中隊突撃兵。17歳。アルゼナルに来た頃の皇室出身のアンジュを目の仇にして嫌がらせを繰り返すが、そのアンジュと共にアルゼナルからの脱走を行なって反省房に入れられた以降は意気投合して友情を結ぶ。 昔の名前は ヒルデガルト・シュリーフォークト。
エンブリヲ
長い金髪をなびかせた美貌の男性。アンジュの事を気に入り、妻として迎えようとするが拒絶される。アルゼナルの司令官ジルが仇のように狙っている男で、死んだ者を蘇えらせたり、いくら殺しても何事も無いように別の場所から現れるなど、その正体は多くの謎に包まれている。 自らは時の調律師と名乗っている。
ジル
アルゼナルの総司令官。10歳の頃に皇族から初めて出たノーマとしてアルゼナルに送り込まれた。皇族時代の名前はアレクトラ・マリア・フォン・レーベンヘルツ。パイロットだった若い時の事故で右腕を失い、機械製の義手を付けている。 非情かつ厳格な性格だが、アンジュに気遣いを見せる時もある。
場所
アルゼナル
絶海の孤島にある軍事基地にしてノーマの収容施設である。アルゼナルに送り込まれたノーマの少女は親に付けられた名前を剥奪されて短い仮名が与えられ、軍事教育と戦闘訓練を受けた後、ドラゴンと戦ってこれ倒す任務に就かされる。 戦闘で死亡した場合のみ墓標には昔のフルネームが刻まれる決まりがある。
その他キーワード
マナ
『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞』に登場する能力。心に念じるだけで手を振れずに、物を動かしたり衣服を畳んだりと物理的干渉を起こせる力。動かしたい対象の物に手をかざすと、手のひらが青白く発光する。人類が進化の果てに手に入れた魔法的なパワーとされている。 このマナの力で人類は相互に繋がり、貧困や差別、戦争を起こさない平和的な理想社会を維持している。
パラメイル
『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞』に登場するメカ。軍事基地アルゼナルの格納庫にある乗り物で、戦闘機モードの飛翔形態から操縦桿の簡単な操作ひとつで人型の駆逐形態に変形する。専用のパイロットスーツを着用したノーマの少女たちがドラゴンを駆るために搭乗し、乗り手はメイルライダーと呼ばれている。 ドラゴンを倒した賞金を元手に各パイロットが自由に機体をカスタマイズできる。