概要・あらすじ
舞台は21世紀半ばの東京。地球温暖化対策のため、政府は東京の森林化を推進。さらに、熱帯と化した東京を再生するため、空中都市アトラスを完成させる。当初は都民全員がアトラスへ移住できるはずだったが、実際に移住できたのは、政府関係者や一部の富裕層のみ。
貧困層は下界に取り残され、スコールに怯える難民と化す。この状況を打開すべく、反政府組織メタル・エイジの北条國子が蜂起した。
登場人物・キャラクター
北条 國子 (ほうじょう くにこ)
反政府組織メタル・エイジの次期リーダーとして期待される少女。驚異的な身体能力の持ち主で、身の丈程もあるナノカーボンチューブ製のブーメランを用いて戦う。その威力は戦車の装甲を切り裂くほど。
モモコ
母代わりの存在として、戦いの師範として、國子を支えるニューハーフ。外見は大柄でグラマラスなスタイルを誇る美人である。卓越した戦闘能力の持ち主で、優れた鞭の使い手。
ミーコ
元相撲取りのオカマ。モモコを姐さんと慕い、相棒として活躍する。のちにクジに当選し、アトラスへの入植を実現。戦闘力を買われて女官として仕える。
北条 凪子 (ほうじょう なぎこ)
反政府組織メタル・エイジの総裁。後継者として國子を養女に迎え、育てている。かつては秋葉原電気街のアイドルであった。
草薙 国仁 (くさなぎ くにひと)
陸軍第十高射特科大隊の少尉。当初はアトラス側の人間として、メタル・エイジと戦っていたが、涼子の支配に異を唱えて除隊し、以降は國子たちに協力するようになる。
鳴瀬 涼子 (なるせ りょうこ)
アトラスの最高責任者で、卓越した美貌と頭脳と戦闘能力を兼ね備えた完璧な女性。のちに内閣総理大臣となり、全権を掌握。サディストであり、恐怖政治で日本に君臨するとともに、國子に対しては加虐的な好意を抱く。
石田 香凛 (いしだ かりん)
仕事で多忙な両親とは離れ、独りアトラスで暮らす10歳の少女。通信教育で大学院まで修了し、MBAまで取得した天才。両親が働かなくとも暮らしていけることを望んでカーボニストとなり、世界の経済バランスを左右できるレベルの資産家となる。
その他キーワード
炭素経済 (たんそけいざい)
『シャングリ・ラ』に登場する経済様式。加速する地球温暖化への対策として、国連が経済市場を株価から二酸化炭素排出量へ移行したことから始まる。二酸化炭素排出量に準じ国の炭素指数を変動させ、その数量に応じて、各国の国民に炭素税を課すシステムとなっている。 炭素指数は証券のように取引されており、その売買により利益を得ようとする者はカーボニストと呼ばれる。