ジョジョの奇妙な冒険

ジョジョの奇妙な冒険

荒木飛呂彦の同タイトル漫画作品『ジョジョの奇妙な冒険』より、Part1「ファントム ブラッド」、Part2「戦闘潮流」をアニメ化。TVアニメとしての『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズの第一作となる。なお、2007年にPart1「ファントム ブラッド」は『ジョジョの奇妙な冒険 ファントム ブラッド』として映画化されている。貴族の息子ジョナサン・ジョースターが特殊能力「波紋」を得て吸血鬼と化したディオ・ブランドーと宿命の対決を繰り広げ、ジョナサンの孫ジョセフ・ジョースターも特殊能力「波紋」によって人類を脅かす生命体「柱の男」と戦うなど、時代を越えた一族の戦いを描く。原作の独特の擬音も書き文字や効果音、セリフなどで再現している。

正式名称
ジョジョの奇妙な冒険
ふりがな
じょじょのきみょうなぼうけん
原作者
制作
david production
放送期間
2012年10月6日 〜 2012年4月6日
放送局
TOKYO MX
話数
26話
ジャンル
アクション
 
サスペンス
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概要・あらすじ

19世紀後半、イギリス貴族の息子ジョナサン・ジョースターと養子のディオ・ブランドーはともに青春時代を送るが、ディオは自身の野望のため、ジョースター家にあった石仮面を使って邪悪な吸血鬼となる。

ジョナサンは石仮面の行方を追っていたウィル・A・ツェペリのもとで特殊能力「波紋」を習得し、親友となったロバート・E・O・スピードワゴンとともにディオと死闘を繰り広げる。

20世紀に入り、ジョナサンの孫であるジョセフ・ジョースターはスピードワゴンのもとへ向かうが、「柱の男」と呼ばれる謎の生命体の脅威を目の当たりにし、ツェペリの孫シーザー・アントニオ・ツェペリとともに、シーザーの師であるリサリサのもとで波紋の修行をしながら、リサリサが持つ「エイジャの赤石」をめぐる戦いに身を投じる。

登場人物・キャラクター

ジョセフ・ジョースター (じょせふじょーすたー)

ジョナサン・ジョースターの孫にあたり、父母とは死別したと聞かされ、祖母エリナ・ジョースターに育てられる。ふざけた態度でノリが軽いが、愛情深く、不条理に虐げられる者を助ける紳士の精神を持つ。洞察力が高く、相手の行動やセリフを先回りして言い当てることを好む。 小道具を使い、トリックを用いて敵を罠にかける戦法を得意とするが、真っ向からの格闘術にも優れている。生まれつき特殊能力の波紋をある程度使うことができる。 祖父同然だったロバート・E・O・スピードワゴンの誘いでイギリスからニューヨークに移住する上で、ストレイツォとの戦いを皮切りに「柱の男」たちとの戦いに身を投じ、シーザー・アントニオ・ツェペリとともにリサリサのもとで波紋の修行を行なう。

ジョナサン・ジョースター (じょなさんじょーすたー)

ジョセフ・ジョースターの祖父にあたる。由緒ある英国貴族ジョースター家の一人息子。父親のジョースター卿の意志で養子になったディオ・ブランドーと競い合いながら、強靭な精神と195mの身長を持つ心身ともに立派な紳士に育つが、ディオの策略によりジョースター卿と邸宅を失う。 ディオが奪い吸血鬼と化す要因となった石仮面を追っていたウィル・A・ツェペリと出会い、石仮面を破壊しディオを倒すため、修行をして波紋を習得した。 エリナ・ペンドルトンとは恋仲であり、のちに結婚する。

カーズ

謎の生命体「柱の男」の一人で、ドイツ軍がローマの地下で発見した三人のうちの一人。柱の男のリーダー格で最も高い知能を持ち、人間を吸血鬼にする石仮面を発明していた。「光の流法(モード)」の使い手で、身体から高い破壊力を秘めた煌めく刃を生やし攻撃する「輝彩滑刀(きさいかっとう)」によって戦う。 ジョセフ・ジョースターたちと戦うことへの興味は低く、石仮面と特殊な宝石「エイジャの赤石」によって究極の生命体になることを第一の目的としている。

ルドル・フォン・シュトロハイム (るどるふぉんしゅとろはいむ)

誇り高いドイツ軍人。当初は少佐だったが大佐に昇進する。メキシコの秘密基地で「柱の男」の実験を行っていた。傲慢な性格も見せるが、「柱の男」のサンタナとの戦闘時、自ら望んで脚をジョセフ・ジョースターに切らせるなど自己犠牲を厭わない面もある。 のちに体の大半を機械化して、ジョセフとともに柱の男との戦いに再び加わる。

サンタナ

謎の生命体「柱の男」の一人で、ジョセフ・ジョースターらが最初に戦った。四人の「柱の男」の中では一番格下とされる。メキシコにて、鉱物の状態でスピードワゴン財団に発見され、保管されていたところを、ドイツ軍に奪取され、ルドル・フォン・シュトロハイムのもとで極秘に実験材料となっていた。 実験によって覚醒し、恐るべき戦闘能力を見せる。肋骨による「リブス・ブレード(露骨な肋骨)」、肉片による「ミート・インベイド(憎き肉片)」など自らの体の一部を使った攻撃を行なう。

ウィル・A・ツェペリ (うぃるあんとにおつぇぺり)

ジョナサン・ジョースターに波紋を教えた師匠。ジョセフ・ジョースターとともに戦ったシーザー・アントニオ・ツェペリの祖父にあたる。自らを「男爵」と称しており、シルクハットに口髭という風貌の持ち主。 ジョナサンが所持していた石仮面を発掘した張本人だが、壮絶な事件の引き金となり、ただ一人の生き残りとして石仮面を追い、それによって吸血鬼と化した者の対抗策を得るため、波紋を習得する。 のちに探し当てたジョナサンとロバート・E・O・スピードワゴンとともに、ディオ・ブランドーを倒すべく、共闘しつつ波紋を教示していた。

スピードワゴン財団 (すぴーどわごんざいだん)

『ジョジョの奇妙な冒険』に登場する組織の名称。ジョナサン・ジョースターの親友であり、ジョセフ・ジョースターの祖父に等しい存在のロバート・E・O・スピードワゴンがテキサスで油田を掘り当て、石油で築いた莫大な財産により創立された、人類の福利厚生のために、医学、薬学、考古学などのさまざまな分野に対して助成するための財団。 しかしそれは表向きで、「石仮面」の謎を追うのが真の目的となっている。

ワムウ

謎の生命体「柱の男」の一人で、ドイツ軍がローマの地下で発見した三人のうちの一人。額に収納可能の角を持っており、自分の影の中に入られることを激しく嫌う。他の「柱の男」カーズ、エシディシよりも格下であるが、戦闘に美学を持ち、ジョセフ・ジョースターとの対戦もフェアに行った。 空気の流れを操る「風の流法(モード)」の使い手。必殺技「神砂嵐」や、捨て身の技として「渾楔颯(こんけつさつ)」を使う。

ディオ・ブランドー (でぃおぶらんどー)

貧民街の生まれだが、実父のダリオ・ブランドーを殺害したのち、ジョナサン・ジョースターの父親、ジョースター卿の意志により養子として育つ。高い知性とカリスマ性の持ち主で、野心家でありジョースター家を乗っ取る計画をしていた。 ジョースター家にあった石仮面の力を発現させ邪悪な吸血鬼と化し、多数のゾンビを作り上げて世界征服を目論む。その野望を阻もうとするジョナサン、ウィル・A・ツェペリらと激しい戦闘を繰り広げる。

リサリサ

ジョセフ・ジョースターが生まれつき持っていた特殊能力・波紋をより鍛えるべく、厳しく教示した女性。年齢は50歳だが、そうは見えない若い容貌の持ち主である。「100%波紋を伝える糸」で編まれたマフラーを身に着け、それに波紋を流し込んで吸血鬼を滅ぼす。 ジョセフとは師弟以上の何らかの関係があることが匂わされる。

エリナ・ペンドルトン (えりなぺんどるとん)

のちにジョナサン・ジョースターの妻となり「エリナ・ジョースター」となる。ジョセフ・ジョースターの祖母にあたる。少女期にジョナサンと知り合い、相思相愛となるが、ディオ・ブランドーが当てつけのため唇を奪い、疎遠になるが7年後に再会し、結婚する。 老齢後は小学校教師をしながら、孫のジョセフの唯一の肉親として紳士にふさわしくあるよう厳しく教育している。

柱の男 (はしらのおとこ)

『ジョジョの奇妙な冒険』に登場する謎の生命体の名称。「闇の一族」とも呼ばれる。『ジョジョの奇妙な冒険』ではカーズ、エシディシ、ワムウ、サンタナを指す。優れた知能を持っており、人間の体に侵入し乗っ取ることもできるが、太陽光を浴びると石化する。 サンタナは人工の紫外線にも弱いが、カーズ、エシディシ、ワムウは耐性がある。ルドル・フォン・シュトロハイムらドイツ軍は彼らの驚異的な能力により、人類が滅ぼされる可能性を危惧し、実験・調査を行っていた。 ジョセフ・ジョースターにとっては50年前の因縁により戦う運命にある。

ストレイツォ

容姿端麗な波紋の戦士で、ジョナサン・ジョースターとともにディオ・ブランドーを倒すべく戦った。波紋の戦士ウィル・A・ツェペリの師匠であるトンペティの弟子で、同じく波紋の戦士の女性リサリサの師匠であり育ての親でもあった。 ディオと戦いながらも、その吸血鬼としての不老不死に憧れてある行動を起こし、ジョセフ・ジョースターらの前に立ちはだかった。¶¶。

スージーQ (すーじーきゅー)

ごく普通の明るく若いイタリア人の女性で、リサリサの使用人を務めており、波紋の修行を行なっていたジョセフ・ジョースターと出会う。ジョセフの顔をからかいつつ褒めた。自分の意志と無関係にエイジャの赤石をめぐる争いに巻き込まれてしまう。

シーザー・アントニオ・ツェペリ (しーざーあんとにおつぇぺり)

ジョセフ・ジョースターの戦友となるイタリア人。額にバンダナを巻いている。ジョナサン・ジョースターと共闘したウィル・A・ツェペリの孫にあたり、一族の悲願として石仮面、吸血鬼および「柱の男」を倒すべく、波紋の師匠リサリサのもとで修行を行なった。 自身の生い立ちによりツェペリ家の血統に誇りを持っている。衣装に仕込んだ特殊な石鹸水に波紋を流し込んで作るシャボン玉により、「シャボン・ランチャー」や「シャボン・カッター」などの技を使う。

ロバート・E・O・スピードワゴン (ろばーといーおーすぴーどわごん)

荒くれ者ではあったが、世話好きな性格。ロンドンの貧民街で出会ったジョナサン・ジョースターの態度に心を打たれ親友となる。善人と悪人を匂いでかぎ分けられるとして、ジョナサンの前で改心する演技をしていたディオ・ブランドーの真意を見抜いた。 ジョナサンやウィル・A・ツェペリとともに、ディオと戦い石仮面破壊のために尽力した。のちにアメリカへ渡り石油王となり、スピードワゴン財団を設立し、吸血鬼や柱の男について研究していた。 ジョースター家と交流を続け、ジョセフ・ジョースターの祖父代わりの存在となる。

エシディシ

謎の生命体「柱の男」の一人で、ドイツ軍がローマの地下で発見した三人のうちの一人。強靭な肉体を持つ。激昂しやすいが、あえて大泣きすることにより感情をコントロールしている。血液を加温してその熱を利用する「熱の流法(モード)」の使い手で、必殺技「怪焔王の流法(モード)や」「怪焔王大車獄(かいえんのうだいしゃごく)」がある。 特殊な宝石「エイジャの赤石」をカーズの手に渡すために執念を燃やした。¶。

その他キーワード

波紋 (はもん)

『ジョジョの奇妙な冒険』に登場する特殊能力。東洋では「仙道」と呼ばれる。水が波紋を起こすように、特別な呼吸法によって血液から肉体へ波紋を起こし、生命エネルギーを活性化させる。このエネルギーによって治癒を行なうことが可能であり、また打撃によって叩き込む技「波紋疾走」(オーバードライブ)を発動できる。 また太陽光と同じ波動のため、太陽に弱いゾンビや吸血鬼に対する対抗手段としても有効とされる。 ジョナサン・ジョースターはウィル・A・ツェペリのもとで修業し体得したが、ジョセフ・ジョースターは生まれつき使うことができた。波紋による戦闘術を心得た者を「波紋の戦士」と呼ぶ。

石仮面 (いしかめん)

一見ただの石製の仮面だが、血液に反応し、数本の骨針が伸びて被った者の脳を突き刺し、その刺激によって吸血鬼へと変化させる機能を持っている。アステカの遺跡から、ウィル・A・ツェペリによって発掘されたのち、ジョナサン・ジョースターが母親の形見として考古学を専攻しながら研究していたが、ディオ・ブランドーが持ち出し使用した。 元々は約5000年前、「柱の男」のカーズが作ったもので、人間を石仮面によって吸血鬼とし、柱の男たちの食料としていた。 さらには特殊な宝石「エイジャの赤石」のパワーと合わせ、自身が太陽を克服し究極の生命体となるための道具として完成させようとしていた。

エイジャの赤石 (えいじゃのせきせき)

『ジョジョの奇妙な冒険』に登場するアイテムの名称。結晶内にて、光が何億回も反射を繰り返すことによって、一点から増幅された光のパワーが放射される特徴を持つ。「柱の男」たちの弱点である太陽を克服し、究極の生命体となるために求めるパワーの源となる宝石とされる。 とくに完全に一点の曇りのないものは「スーパー・エイジャ」と呼ばれる。ローマ皇帝が持っていたが、特殊能力・波紋を体得した戦士たちが柱の男から守り続け、リサリサが所有している。

クレジット

原作

ディレクター

津田尚克

シリーズ構成

総作画監督

清水貴子

音楽

松尾早人→岩崎琢

アニメーション制作

david production

原作

ジョジョの奇妙な冒険シリーズ (じょじょのきみょうなぼうけんしりーず)

荒木飛呂彦の代表作。最初は「週刊少年ジャンプ」、Part7『スティール・ボール・ラン』の途中から「ウルトラジャンプ」に舞台を移して長期にわたって連載。「日本のメディア芸術100選」(2006年)のマン... 関連ページ:ジョジョの奇妙な冒険シリーズ

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