デスラバ

デスラバ

成年向け漫画を多く発表している智弘カイの代表作で、商業誌一般向けとしては初の連載作品でもある。謎の監獄に拉致された男性たちが、「性行為に及ぶと処刑される」というルールのもと、美少女看守からの誘惑を避けながら生き延びる姿を描いた物語。突然拉致され、監獄に連れてこられた女嫌いの男子高校生、藤代は、そこで監獄の所長を務める、将来を誓い合った幼なじみのさやかと再会する。さやかから秘密裏に、生き延びたければ純潔を守り抜くよう告げられた藤代は、看守の誘惑を避け、ほかの収容者の男性たちと協力しながら、看守たちが口にする「人類の危機を救う」という謎の言葉の真意を探っていく。本作は、性的緊張感とサスペンス要素を融合させた作品で、閉鎖空間における心理戦と、伏線回収型の物語構造が特徴となっている。講談社「マガジンポケット」で2018年2月10日から2020年4月20日まで連載。

正式名称
デスラバ
ふりがな
ですらば
漫画
ジャンル
サバイバル
 
サスペンス
レーベル
KCデラックス(講談社)
巻数
既刊8巻
関連商品
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作品の概要

基本情報

成年向け漫画を多く発表している智弘カイの代表作で、商業誌一般向けとしては初の連載作品でもある。

要旨と舞台設定

現代を舞台に、謎の監獄に拉致された男性が美少女看守たちから性的誘惑を受けながら、生き延びる姿を描いた物語。拉致された男性は監禁生活を余儀なくされる中、看守に誘惑され、仮に不本意であっても性行為に及ぶと処刑されるという、理不尽で過酷なルールが科されている。

ストーリー展開

物語は、女嫌いの男子高校生、藤代康介が何者かに拉致され、椅子に縛り付けられた状態で見知らぬ美少女看守にせまられるところから始まる。そんな中、監獄の所長を務める、将来を誓い合った幼なじみの伊府さやかと再会する。さやかから秘密裏に、生き延びたければ純潔を守り抜くよう告げられた藤代は、看守の誘惑を避けながら、彼女たちが口にする「人類の危機を救う」という謎の言葉の真意を探っていく。ほかの収容者の男性たちと協力しながら看守たちの狙いを探る中で、藤代は貞操と命を懸けたサバイバルを強いられることとなる。

ジャンル的特徴と位置づけ

本作は、性的緊張感とサスペンス要素を融合させた物語。「絶望ハーレム・サスペンス」「エロティック・サバイバル」と評され、男性が女性から性的に追い詰められるという逆転の設定と、その中に隠された謎解き要素が特徴的な構成となっている。

作品固有の表現技法と特徴

作中では、「ヤッた男は銃殺される」というルールのもとで緊迫した心理戦が展開され、性的な誘惑のシーンと命の危険を伴う緊張感が交互に描かれる。また、監獄の謎を解き明かす過程で、登場人物たちの過去や真実が明らかになっていく、伏線回収型の物語構造となっている。

世界観の構築と設定

世界観としては、男性のみが収容される「監獄」という閉鎖空間が舞台で、この監獄には女性看守たちによる管理システムが構築されている。監獄の存在理由として、「人類の危機を救う」という抽象的な目的が示される一方で、男性の貞操が狙われ、さらに性行為をすると処刑されるという、一見すると因果関係を見出せない設定が、物語の重要な鍵を握っている。

連載状況

講談社「マガジンポケット」2018年2月10日から2020年4月20日まで連載。

監獄が舞台のエロティック・コメディ

学校帰りに何者かに拉致された藤代康介は、目覚めると拘束されて見知らぬ施設に監禁されていた。さらに看守を名乗るセクシーな服に身を包んだ美少女に誘惑され、貞操の危機に陥ってしまう。この施設は「聖女機関」という謎の組織が管理する、女性に支配される特殊な監獄で、康介のほかにも五人の男性が監禁され、いずれも童貞という共通点を持っていた。聖女機関の正体が謎に包まれる中、命懸けの脱出を試みる康介たちの奮闘と獄中生活が、過激な性描写とラブコメディを交えながら展開される。

主人公は幼なじみと結婚の約束を交わした高校生

主人公の藤代康介は、昔から女性を避けているため周囲からは女嫌い扱いされている。しかしその真意は、幼なじみの伊府さやかと将来の結婚を約束していたためで、康介はさやかとの約束を守るためにほかの女性との接触を避け、自分の純潔を守っていたのだった。しかし康介は、監獄の中でさやかと衝撃の再会を果たし、彼女が「聖女機関」の所長を務めていることを知る。一方、さやかも康介と交わした約束を覚えており、表面上は冷たく接しながらも、ほかの看守の目を盗んで彼の命と純潔を守るためにサポートするようになる。また、さやかが看守となった事情や経緯には、人類に訪れた危機が大きく関係している。

自由を奪われた男たちに降りかかる誘惑の試練

「聖女機関」に監禁された藤代康介たちは、女性と一度でも性行為をした男性がまるで用済みであるかのように銃殺される事実を知り、絶望の中で脱出の方法を探っていた。しかし頭脳派の看守、内川蜜子が、食事などを通して男性たちの性欲を増大させる策を講じ、康介たちは彼女の罠(わな)にはまってしまう。その後も看守たちは康介たちにさまざまな誘惑を仕掛け、デスゲームのような試練の数々で彼らの貞操を奪おうとする。理性と性欲が鬩(せめ)ぎ合う駆け引きの中で、美少女に囲まれハーレム状態となる康介たちの、なんともうらやましい姿が見どころとなっている。

登場人物・キャラクター

藤代 康介 (ふじしろ こうすけ)

謎の組織「聖女機関」が管理する監獄に拉致監禁された男子高校生。友人から女嫌いを疑われるほどに女性を避けているが、実際は女性が嫌いというわけではなく、幼なじみの伊府さやかと幼少期に交わした結婚の約束を果たすためであり、今でもさやかのことを大切に思い純潔を守り続けている。誰とも交際せずに童貞だったため、聖女機関に拉致されることとなった。監獄では看守の美少女たちのさまざまな誘惑から童貞を守るために四苦八苦している。冷静な性格で的確な判断力を持ち、自分と同じように囚(とら)われた男性たちと協力しながら、生き延びるための策を練る。

伊府 さやか (いぶ さやか)

謎の組織「聖女機関」に所属する美少女。監獄の所長を務めている。黒髪ロングヘアで、露出度の高い紺色の看守服を身にまとった巨乳の持ち主。藤代康介とは幼少期に結婚を誓い合った仲だが、彼と監獄で再会した際は冷酷な態度で接していた。しかし、康介のことを今でも大切に思っており、ほかの看守たちの目を盗んで、何があっても貞操を守り抜くように伝えた。その後も密かに康介と接触を図り、彼の命と貞操を守るために助言を与えたり、脱出計画に協力したりしている。

クレジット

原案

カズタカ

続編

デスティニーラバーズ

同人サークル「Ink Complex」の主催者、智弘カイの代表作『デスラバ』の続編。平成時代の謎の病院が舞台で、主人公は前作の藤代康介から三郷匠馬に変更されている。正体不明のウイルスに感染したことで、... 関連ページ:デスティニーラバーズ

書誌情報

デスラバ 8巻 講談社〈KCデラックス〉

第1巻

(2018-06-08発行、978-4065115909)

第2巻

(2018-09-07発行、978-4065123201)

第3巻

(2018-11-06発行、978-4065133941)

第4巻

(2019-03-06発行、978-4065144251)

第5巻

(2019-07-05発行、978-4065156933)

第6巻

(2019-11-06発行、978-4065173008)

第7巻

(2020-03-06発行、978-4065184585)

第8巻

(2020-08-05発行、978-4065204450)

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