概要・あらすじ
太陽系開発が進む二十一世紀では、正しい勇気と科学知識を養うために宇宙少年団が結成されていた。日本少年団に属するロケットくんこと桜鉄太郎を中心に、宇宙を目指す少年たちの友情と裏切りのドラマが描かれる。宇宙征服の野望を抱く宇宙暗黒団や、恐ろしい火星からの侵略者に対して、ひるむことなく立ち向かうロケットくんの、正義と熱血の姿が描かれた。
登場人物・キャラクター
桜 鉄太郎 (さくら てつたろう)
宇宙少年団の団員。ロケット操縦の腕前もよく、人望も厚く、みんなからロケットくんの愛称で呼ばれ親しまれている人気者。正義熱血の快少年。
泉 大吉 (いずみ だいきち)
ロケットくん(桜鉄太郎)の親友で、宇宙少年団の団員。明るく朗らかな少年。第一回宇宙少年団会議の代表を決めるロケットレースで、故意にロケットくんと事故を起こそうする赤星の機体との間に割って入り、意識不明の重態となってしまう。
赤星 豹介 (あかぼし ひょうすけ)
ロケットくん(桜鉄太郎)の人気を妬んでいる少年。自分が原因で引き起こしたロケットレースの事故の罪をロケットくんになすりつける。
団長先生 (だんちょうせんせい)
宇宙少年団の団長。ロケットくん(桜鉄太郎)のお父さんとは旧知の間柄。赤星とともに銀河号で第一回宇宙少年団会議に向かう。
西郷 一郎 (さいごう いちろう)
日本の首相。火星で行われる世界首相会談銀河号の下見に羽田空港を訪れた際、宇宙暗黒団に狙撃されたが、ロケットくん(桜鉄太郎)の機転で一命を取り留めた。今からX年前に宇宙暗黒団の火星基地を壊滅に追い込んだ宇宙警備隊の元隊長。
桜 鉄平 (さくら てっぺい)
ロケットくん(桜鉄太郎)のお父さん。第一回火星探検に赴任し、火星のマース・シテイ建設に貢献した功労者だが、その影響力を危ぶんだマース・シテイ市長のアウシュウイッツによって無実の罪を着せられ、宇宙へ追放された。
宇宙暗黒団 (うちゅうあんこくだん)
宇宙総統を名乗る首領に率いられ、宇宙開発のロケットや貨物船を襲撃する宇宙ギャング団。西郷首相の暗殺を企てる。団員は電波銃を携帯しており、相手を麻痺させて動きを封じる。根拠地は遊星R。
宇宙総統 (うちゅうそうとう)
大吉を人質にロケットくん(桜鉄太郎)を脅し、恨み重なる西郷首相に毒薬を飲ませるようロケットくんに迫った。根拠地の遊星Rにて、A国が開発した新型爆弾の放射能を浴びたことでゴリラのようなサル男に怪物化した。
マーツ・カーサー (まーつかーさー)
遊星Rで新型爆弾の実験を行ったA国宇宙軍所属。宇宙総統の捕虜となった西郷首相らを、解放後に人工衛星コロンビアへと招く。息子のニッキーはA国の宇宙少年団代表。
アウシュウイッツ
火星の首都、マース・シテイの市長。ロケットくん(桜鉄太郎)の助力を得て、人類を狙う目玉ごけの猛威から、その身を挺してマース・シテイを守り抜いた。ロケットくんのお父さん、桜鉄平とは第一回火星探検で知り合い、火星に宇宙一の都市を築こうと誓った間柄。
日暮 セミオ (ひぐらし せみお)
ABC放送の特派員で、宇宙関連の情報に耳ざとい。宇宙総統をやっつけたロケットくん(桜鉄太郎)の武勇伝を取材しようとやって来た。ニューヨーク新聞のホット記者とはライバル関係。
ホット
ニューヨーク新聞の特派員。スクープを狙い、ロケットくん(桜鉄太郎)らと行動をともにする。
メタン・ガス
火星タイムスの新聞記者。赤星を仲間に引き入れ、宇宙船を爆破した上ロケットくん(桜鉄太郎)を番兵殺しの殺人犯に仕立てようとする。実は宇宙総統の弟で、復讐のためロケットくんを執拗に付け狙った。
パイカル
火星警備隊の隊長。救難信号を発したカーサー少佐の宇宙船の救出に来た。目玉ごけに操られたことを恥じ、目玉ごけ族との決戦に戦闘機で赴き散る。
火星人 (かせいじん)
怪円盤でマース・シテイ上空に現れ、圧倒的な武力で地球人に奴隷になることを迫る残虐な生物。火星極極地に棲む目玉ごけと呼ばれる奇怪なこけがその正体で、人間に取り付いて体を操る。乾燥に弱い。
流星 (ながれぼし)
マース・シテイ市長が雇った有名な名探偵で、額にある流れ星のような傷がトレードマーク。ロケットくん(桜鉄太郎)のお父さんである桜鉄平の行方を追っていた。ロケットくんとともにロケット流星号に乗って桜鉄平がいるはずのゆうれい星へと向かう。その正体はマース・シテイ市長によって宇宙に追放された桜鉄平その人だった。
集団・組織
X団 (えっくすだん)
ゆうれい星に埋蔵されるエネルギー鉱物を手に入れ、宇宙征服を狙うギャング団。流星の宿敵。