概要・あらすじ
1975年、貧乏な古寺「西岸寺」で、孤児の西岸サチは働いていた。ある日暴力団によって立ち退きを命じられていたところにやってきたのが、千手観音のセンジュ。暴力団を千手パンチで壊滅させる。彼は西岸サチを弥勒菩薩の生まれ変わりだといい、インドまでいって救世主として目覚めさせようとする。
最初は半信半疑だった西岸サチも、次々襲い来る仏敵たちの存在と、センジュの誠実さに同行を決意。センジュの幼なじみのジゾウや、兄貴分にあたる先輩バトウと共に、悟るための旅に出る。ところが道中、人間に絶望し憎悪するアシュラの一軍が襲撃。衆生を救おうとするセンジュは、彼と戦わざるをえなくなる。
登場人物・キャラクター
センジュ
千手観音菩薩の少年。西岸サチが悟りへ開いて弥勒菩薩になるよう導くためにやってきた。ポジティブな性格の持ち主で、全ての衆生を救おうという信念を持っている。基本は仏として公平な見方をしているが、西岸サチを守りたいという思いだけは特に強い。センジュのかわりに兄のバトウが彼女と同行すると聞いた時には、一戦交えることになる。 左腕には「天衣腕釧・千手(アーマーリング・センジュ)」を身につけており、展開時には左右に20本生えた腕を巧みに操って戦うことが可能。必殺技として、すべての腕を使って粉砕する「千手パンチ」、敵の攻撃を受け止めて、チャクラを跳ね返すカウンター技「因果応報」などを使う。 武井宏之の作品「シャーマンキング」に出てくるダイニチはセンジュであり、西岸サチの成長した姿サティ・サイガンの持霊になっている。
西岸 サチ (さいがん さち)
貧しい西岸寺に住んでいた12歳の孤児の少女。ある日立ち退きを要求するマイク箕浦率いる箕浦組に襲われていた所を、センジュに救われる。彼女はセンジュに、弥勒菩薩の生まれ変わりだと告げられなかば強引にインドへと旅立つことになる。最初は気乗りしなかった彼女も、センジュの信念を見ていくうちに、彼に惹かれていくようになる。 特にバトウがセンジュのかわりに同行者になると聞いた時には、彼のことを信じていたことに改めて気づかされる。武井宏之の作品「シャーマンキング」に出てくるサティ・サイガンは、西岸サチが成長した姿で、持霊のダイニチはセンジュである。
ジゾウ
弥勒菩薩が現れるまでの2500年のあいだ、衆生を救う役目をもつ仏である地蔵菩薩。センジュは幼なじみでぴったり息を合わせて戦うことのできる仲間。天然なところのあるセンジュのツッコミ役になっている。石でできているため非常に体が固く、更に天衣「地蔵天衣(ジゾウアーマー)」を装着することで無敵の防御力を得ることが出来る。 ただし泳ぐことが出来ない。手に持った錫杖をあやつり肉弾戦を行い、指で作った輪から「印(いん)ビーム」を放つ。
コマ
センジュの飼っている狛犬。彼のことを慕ってきた仏国土の狛犬が、神社の狛犬像に入り込んで動き出したもの。
バトウ
センジュの先輩。弥勒菩薩である西岸サチを護衛する任を得て、センジュに戦力外通告を言い渡す。怪力を誇る「馬頭天衣(バトウアーマー)」を操り、全身から刃物を撃ち出す「発射刃(はっしゃば)」で敵を倒していく。また馬頭天衣の能力を最大限に活用して斧を作る「馬頭超大戦斧形態(バトウスーパーアックスモード)」は、何もかも吹き飛ばす破壊力を持つ。
恐山 アンナ (きょうやま あんな)
恐山で、盲目の養母と旅館を営んでいるイタコ。妖刀「春雨」を使って、「体寄せ」で自らの体に憑依させ、霊の能力を自らに降ろすことが出来る高度な能力の持ち主。武井宏之の短編作品「ITAKOのANNA」をモチーフに作られたキャラ。次回作「シャーマンキング」に出てくる恐山アンナは、見た目も名前も同じだが、別人。
マイク 箕浦 (まいく みのうら)
西岸サチが住んでいた古寺、西岸寺の立ち退きを強引に勧めていた暴力団の組長。センジュの千手パンチを食らってからは改心、組員共々出家する。
アシュラ
天界を追われて修羅界で戦い続けていたところをシャカに救われた経験を持つ少年。シャカを尊敬しつつも、シャカの教えを忘れた人間を憎み、仏国土から欲界側について戦うようになる。センジュたちに戦いを挑む天龍八部衆の一人。スピード型のファイターで、4本の腕がついた「阿修羅天衣(アシュラアーマー)」を身につけている。 正義と信念の狭間で常に悩んでおり、センジュたち対しては極めて残虐な攻撃を繰り返す。
大日如来 (だいにちにょらい)
仏国土の金剛法界宮に住む仏王。弥勒菩薩の生まれ変わりである西岸サチを連れてくるようセンジュに指示を出した。
天魔波旬 (てんまはじゅん)
欲界の王で、多くの邪鬼を使役している。弥勒菩薩である西岸サチを抹殺する「仏滅作戦」を立てている。
場所
仏国土 (ぶっこくど)
仏たちが住む世界。仏王として大日如来が君臨しており、側近にフドウやアイゼンがいる。この世界から地上に降りた仏は、仏像に入り込んで「仏ゾーン」として活動することができる。
欲界 (よっかい)
仏敵の魔羅(マーラ)が住み、人間の欲望を喰らいながら生きている世界。魔羅が地上に登ってきて仏像に入り込むと、「仏ゾイド」として地上で活動することができる。
その他キーワード
千手パンチ (せんじゅぱんち)
『仏ゾーン』の必殺技。センジュの身につけている20本の千手天衣(センジュアーマー)を全て一度に撃ち出して、どんな相手でも粉砕する一撃必殺の技。強力であるが、エネルギーであるチャクラの消費量があまりに多いため、一日に一回しか使えない。
因果応報 (いんがおうほう)
『仏ゾーン』の必殺技。センジュの身につけている20本の千手天衣(センジュアーマー)の半分の腕で相手の攻撃を受け止め、そこから流れこんでくるチャクラを相手にもう半分の腕から送り返す、カウンター技。
書誌情報
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