概要
愛城恋太郎の三人目の彼女。お花の蜜大学附属高等学校に通う1年生で、恋太郎と同じ4組に在籍している。本好きで図書委員を務めている。学内の成績はそれなりによく中間テストでは240人中44位だった。その一方で、運動神経はあまりいい方ではなく、噴水回りの浅い池を泳いだだけで溺れてしまう。また小柄な体型であるため、強風に巻かれて吹き飛ばされることもしばしばある。自分の口でしゃべることが苦手で、会話する際には愛読書である「王冠恋物語」の文章を指さして意図を伝えることが幼い頃から常態化していた。そのことは家族や友人たちからも奇異の目で見られており、そうした周囲からの叱責や躾(しつけ)が原因で好本静自身にとってのコンプレックスとなり、徐々に孤立をまねいている。高校に入学してからも、それは継続されていたが不憫を感じた恋太郎の機転により、手作業で打ち込んだテキストデータを音声読み上げアプリに通すことで、相手の目を見ながら会話ができるようになった。また、恋太郎ファミリーに加わったことで院田唐音や花園羽香里、栄逢凪乃といった友人を得て徐々に明るい本来の性格を取り戻していった。恋太郎ファミリーの中では特に凪乃と親しいようで、プライベートではショッピングに出かける姿が見受けられている。また、薬膳楠莉とはお互いに小柄で子供じみた遊びに抵抗感がないため、人形遊びなどに興じたりする光景が見られる。前述の通り愛読書から抜粋した文章の継ぎ接(は)ぎで会話するため独特の口調や言い回し、あるいは二つ名のようなものを名称の代わりに用いたりすることが多い。特に「王冠恋物語」が冒険要素のあるファンタジー作品であるためか、キスのことを「接吻」と言うなど時代がかった言い回しも多い。また引用する文章も男性キャラ、女性キャラの者から騎士に姫、やんす口調の人物など多岐に及んでおり、時として地の文から三人称視点の文章が会話に使用されることもある。ほかに、クラスメートや恋太郎ファミリーの名前はあらかじめ別途登録してある一方で、初対面の人物の名前は当然登録されていないため「王冠恋物語」からの引用に頼ることになる。例えば、初対面の楠莉のことは「薬物を支配する者(ドラッグルーラー)」と呼んでいた。円滑に会話するためには会話アプリが必要だが、決して声が出せないわけではなく驚いた際などに自分の声が漏れていることがある。また、携帯の電池が切れてしまった時には自分の声で助けを呼んだりと、みんなでカラオケに行った際には躊躇(ためら)いがちではあったものの自らも歌っており、声そのものが出せないというわけではない。
登場作品
君のことが大大大大大好きな100人の彼女 (きみのことがだいだいだいだいだいすきなひゃくにんのかのじょ)
野澤ゆき子と中村力斗の代表作で、原作担当の中村力斗にはデビュー作となる。神様から100人の運命の相手と出会うことを告げられた高校生の恋太郎は、運命の相手と幸せにならなければ、その相手が死んでしまうとい... 関連ページ:君のことが大大大大大好きな100人の彼女







