概要
愛城恋太郎の八人目の彼女。花園羽々里に仕える花園家のメイドで、年齢は19歳。つねに笑みをたたえており、細められた瞳は糸目に見えるが、実際は薄目を開けてすらおらず完全に閉じられており何も見えていないが、瞼の向こう側には羽々里からきれいと称えられる虹色に輝く瞳がある。幼少時に闇金融によって首の回らなくなった両親に家庭内暴力を振るわれた挙げ句、寒風吹きすさぶ冬の公園に捨てられたところを羽々里に助けられ、以後、メイドとして仕えている。その際には養子として羽々里の娘にする案もあったが、畏(おそ)れ多いという銘戸芽依の意見によって現在の形に落ち着いており、実現していれば花園羽香里の義理の姉になっていた。メイドとしての能力は高く、瞳を閉じたまま気配を感知しその状態で車の運転もこなし、手料理も人並み以上にこなす。運動神経も抜群で、水鉄砲で撃ち合った際には裾捌(さば)きによってメイド服をいっさい濡らすことなく立ち回りつつ、正確な反撃を加えるというバトル漫画もかくやという動きを見せた。さらに野球でピッチャーを務めた際には「Wボール」という、漫画『ドラベース ドラえもん超野球外伝』に登場するような魔球を放っている。恋太郎が羽々里と出会った時に背後に控えていたなど、出会い自体は早々に訪れていたが常日頃から瞳を閉じていたため、「運命の人」としての判定が起こっていなかった。互いに「運命の人」であるという自覚を持ったのは、羽々里が恋太郎ファミリーに加入してからしばらくあと、屋上で恋太郎ファミリーの瞳の色がきれいという話題になるのを待つこととなる。あまりに瞳を閉じて生活しすぎていたため、顔面の筋肉が思い通りに動かせなくなっており、驚きや笑いという反射的な行動でさえ瞼を開けさせることは叶わなかった。最終的に恋太郎の失敗談を聞かせてから、実は羽々里の失敗談だったという種明かしをするトリックで、主人の失敗を笑ってはいけないというメイドとしての本能を引き出し、微笑みを強制解除させることに成功する。その際、恋太郎と目と目が合ったことで、お互いに「ビビーン」という衝撃が奔(はし)り合った。メイドとして他人に尽くすことに自分の存在理由を見出だしており、逆に誰かに何かをしてもらうということに慣れていない。恋太郎の彼女となった当初も、恋太郎にメイドのように奉仕しようとしていたが、恋太郎の不断の努力により彼女自身が存在するだけで、価値があるのだと認めさせることに成功する。以後は不慣れながら、恋太郎に彼氏として尽くされることにも喜びを見い出せるようになった。
登場作品
君のことが大大大大大好きな100人の彼女 (きみのことがだいだいだいだいだいすきなひゃくにんのかのじょ)
愛城恋太郎は高校生活で100人の「運命の人」と出会うことを神様から告げられるが、結ばれなかった「運命の人」は不幸になった末に、なんやかんやあって死んでしまうのだという。そんな未来を防ぐため、出会った「... 関連ページ:君のことが大大大大大好きな100人の彼女