年の差シングルマザーのラブコメディ
本作は、子育てに奮闘するシングルマザーと年下のイケメン大学生が繰り広げる、年の差恋愛ラブコメディ。仕事と育児に追われるシングルマザーの灯子は、夫との別れが原因で男性不信に陥り、「もう男には頼らない」と心を固く閉ざしていた。そんなある日、ひょんなことから大学生の雪と知り合う。軽薄そうで信用できない第一印象とは裏腹に、灯子はまるで沼にハマるかのように彼に惹かれていく。灯子が再び恋に目覚めていく様子が、心温まるホームドラマや日常コメディの要素を織り交ぜながら描かれる。
ハイスペックな年下クズ男×男嫌いのシングルマザー
介護で多忙な両親を頼れず、一人で仕事と育児に奮闘するシングルマザーの灯子。無理を重ねた末、ある日ついに過労で倒れてしまう。そんな灯子を救ったのは、となりに住む大学生の雪だった。彼は手際よく料理をこなし、灯子の一人娘の琴葉もすっかり懐くほど子供の扱いが上手で、さらに誰もが見惚れるほどのイケメンだが、彼は大学をサボりがちで、複数の女性に寄生して生きる“ヒモ同然のクズ男”だった。衝撃の事実を知った灯子は、お礼を渡した上で、二度とかかわらないと固く心に誓う。
警戒しながらも心の距離が縮まる
雪の優しさと、一人娘の琴葉が見せる屈託のない笑顔に触れるうちに、灯子の閉ざされた心は少しずつ癒されていく。ふだんは金欠でどこか頼りない雪だが、いざという時に見せる頼もしさに、灯子は次第に彼を放っておけない存在だと感じるようになる。そんなある日、家賃を滞納して部屋を追い出された雪が、一晩泊めてほしいと灯子の部屋を訪れる。徹夜明けで疲れ果てた雪を追い返すこともできず、灯子は仕方なく彼を受け入れる。翌朝、事態を説明するため大家のもとを訪れた灯子は、そこで驚くべき事実を知る。なんと大家は雪の同級生、天粕で、雪が住んでいる502号室は実は天粕の家であり、雪はただの居候に過ぎなかったのだ。
登場人物・キャラクター
楡原 灯子 (にれはら とうこ)
シングルマザーのOL。年齢は26歳。明るい茶髪をボブヘアにしている。離婚後、幼い一人娘の琴葉と共にマンションの501号室で暮らしている。過去の経験から男性不信に陥っており、仕事と育児に追われる日々の中で心の余裕を失い、最近では料理を焦がすなど家事の失敗も増えていた。ある日、となりに住む雪に助けられたことをきっかけに彼と知り合うが、灯子は彼を「女性にもお金にもだらしない」と誤解し、できるだけかかわらないようにしていた。しかし、灯子の心配をよそに娘の琴葉が雪に懐いてしまい、彼とかかわらざるを得なくなるが、彼の誠実な人柄を知り、頑なだった心に少しずつ変化が訪れる。
楠永 雪 (くすなが ゆき)
大学2年生の男子。灯子の隣室である502号室に住んでいる。黒髪のセミロングと顎のほくろが特徴的な、端正な顔立ちの青年。育児や料理を完璧にこなす「スパダリ」気質で、困っている人を見過ごせない優しさを持ち、無意識のうちに周囲を惹きつける不思議な魅力がある。一方で、大学にはほとんど顔を出さず、夜は酒や女性に溺れるなど私生活は謎に包まれている。現在の部屋も同級生の天粕の家に居候しており、金に困るとホストクラブの受付やタトゥーモデルといった怪しげなアルバイトで稼いでいるという噂もある。







