概要・あらすじ
東久留米高校1年生の赤志は、好きな女の子を助けるために戦う、男気あふれるヤンキー。しかし、人間離れした強さでやりすぎてしまうため、女の子はいつも怖がって逃げてしまうのだ。赤い髪の毛と、相手を血祭りにあげる凶暴性から、ついたあだ名は「赤鬼」。親友の金木は、そんな赤志を心配し、暴力を卒業するように忠告する。二人がそんな会話をしていた矢先、三人の変態高校生に絡まれる女子高生に遭遇する。
赤志は、金木の忠告などすっかり忘れ、反射的に変態どもに蹴りを入れていた。鬼の形相をした赤志を見た三人は、彼が噂の鬼畜モンスター「赤鬼」である事に気づき、全力で逃げ去った。いつもなら助けた女の子に逃げられるのだが、女子高生は頰を赤らめながら、赤志にお礼を言った。
初めての事にドギマギする赤志。そして、女子高生が赤志の顔についた血をハンカチで拭き取るに至って、赤志は立ったまま気絶してしまった。翌日、昨日の事が忘れられずに呆けている赤志の前に、助けた女子高生が現れた。彼女の名前は白川きこ。赤志達と同じ高校だった。きこは、こちらに来たばかりで知っている人が少ないから、友達になってほしいと赤志に申し出る。
自分を怖がらない女性に初めて出会った赤志は、きこに恋をする。きこと二人っきりでデートをする事になった赤志。公園で一緒にアイスクリームを食べているところに、大勢の不良達が現れた。赤志にやられた後輩の仇だという。不良達が、きことのデートでスキだらけの赤志を襲おうとした瞬間、なにもない空間に亀裂が走り、爆音とともに大きな穴が空いた。
そこから出てきたのは、身長5メートルはあろうかという、本物の「鬼」だった。きこは、鬼の事を「中西さん」と呼び、何やら会話を始めた。きこの身を案じて、中西さんに殴りかかる赤志だったが、一撃でふっとばされてしまった。中西さんは、さらに目撃者の不良達を消そうとするが、きこが涙ながらに止めるため、思いとどまった。
そうこうしているうちに赤志が復活。「好きな女の子を泣かすやつは許さない」と、今度は逆に中西さんを一撃でのしてしまう。赤志が不可解な出来事を問いただすと、きこは重い口を開いた。彼女は地獄の長、閻魔大王の一人娘で、中西さんは婚約者なのだという。意識を取り戻した中西さんは、きこの父である閻魔大王に報告する、と捨てゼリフを吐いて姿を消した。
しばらくしてきこの携帯がなった。それは実家からで、「娘の縁談をブチ壊した人間を連れてこい」という父の閻魔大王からのメッセージだった。こうして赤志は、地獄で閻魔大王に会う事になった。
登場人物・キャラクター
赤志 (あかし)
東久留米高校1年生の男子。赤い髪の毛が特徴。常軌を逸した強さから「赤鬼」と呼ばれて恐れられる。好きな女の子のために拳を振るう、男気あふれるヤンキーだが、鬼の形相で相手を血祭りにするため、いつも助けた女の子にも逃げられている。同じ高校の白川きこに、初めて優しくされ、彼女の事を好きになる。
白川 きこ (しらかわ きこ)
東久留米高校1年生の女子。不良に絡まれているところを、赤志に助けられる。赤志の事をまったく怖がらずに、友だちになろうとする。実は、地獄の長である閻魔大王の一人娘で、地獄の鬼、中西さんと婚約していた。少女漫画が大好き。
金木 (かねき)
東久留米高校1年生の男子。赤志の幼馴染で親友。サラサラヘアが特徴のイケメン。赤志に助けられながらも、赤志の事を恐れて逃げる女子達をナンパするのが趣味。
中西さん (なかにしさん)
地獄に住む鬼。数メートルの巨体を持つ。あの世でもトップクラスの名家、中西財閥の御曹司。閻魔大王の一人娘、白川きこの婚約者だったが、人間である赤志に負けてしまったために、婚約を解消されてしまう。