概要・あらすじ
5つの物語が収録されているオムニバス漫画。再婚する母との母娘関係、振り向かれると冷めてしまう一方的な愛情、察することが出来なかった友人の家庭の問題など、様々な愛の形を描く。
登場人物・キャラクター
和泉 清隆 (いずみ きよたか)
大橋健の高校時代の映画研究会の友人。大学の非常勤講師をしており、学生のひとり・滝島舞子に迫られて関係を持ってしまう。進展があるたびに麻里・健に相談をしに来る。
若林 莢子 (わかばやし さわこ)
雪子の大学時代からの友人で、清楚な美女。親の建築事務所に勤める建築士。性格も見た目も良いが、祖父の介護で婚期を逃し、親戚の紹介でお見合いをすることになる。祖父の「決して人を分け隔てしてはいけない」という教えを守っている。
如月 雪子 (きさらぎ ゆきこ)
30歳独身、市役所勤め。母・麻里との母子家庭で育ち、50を過ぎた麻里が若い男・大橋健と再婚したことをきっかけに、同僚の高屋敷順と同棲をはじめる。喫煙者で、キツい感じの美人と作中で評される。5編すべてのストーリーに登場する。
如月 麻里 (きさらぎ まり)
如月雪子の母で、雪子が12歳の時に夫を亡くす。癌の手術を経て「好きに生きていくことにした」と雪子よりも年下の男・大橋健と再婚する。時代劇が好きで、美人だが、本人は頑なに自分は出っ歯だから美人ではないと言い張る。
大橋 健 (おおはし けん)
役者志望の27歳。ホストクラブでアルバイトをしているときに出会った、如月麻里と結婚。華奢でイケメンだが、時代劇俳優を目指している。雪子からは、財産目当ての結婚かと疑われる。
高屋敷 順 (たかやしき じゅん)
雪子の同僚で後に結婚する。冴えないメガネの中年などと言われ、不細工。家事をよく手伝うが、手伝いの粋を出ないことに、雪子は少しだけ違和感がある。頻繁に、雪子の実家である麻里と健の家で食卓を囲む。
滝島 舞子 (たきしま まいこ)
和泉清隆の講義を受けている大学生。メガネをかけた地味な容姿で、ゼミで唯一、清隆の講義をまじめに聞いている。巨乳だけが自分の取り柄だと思い込んでおり、清隆にも突然乳を出して迫る。
佐伯 友恵 (さえき ともえ)
如月雪子、牧村優子の中学時代の同級生で、雪子とは進学で離れたが優子とは付き合いが続く。公務員になりたいと中学時代に話していたが、試験に失敗し、小さな出版社で派遣社員をしている。
牧村 優子 (まきむら ゆうこ)
如月雪子、佐伯友恵の中学時代の同級生。作中で理由は明かされないが、ケガが絶えず、高校を中退して一人暮らしを始める。佐伯とは友人関係が続くが、会うたびに人生の目標や語る夢が変わる。
おばあちゃん
如月麻里の母で、雪子の祖母。無神経な発言をする年寄りとして描かれ、思春期の麻里の容姿を「ニキビばかりで出っ歯」と悪く言ってきた。女学校時代、あまり美人ではない「おかめ」だったと自称する。