あらすじ
第1巻
じいさんは愛妻のばあさん、飼い猫のポチと暮らしている。ばあさんとは連れ添って50年になるが、未だにラブラブ。じいさんは、メシはまだかとボケたふりをし、さらにはメシはどっちの手で食べるんじゃったか、右手ってどっちだったかとボケ続ける。それは、ばあさんに手をにぎってもらうためにワザとボケたふりをしているだけで、ばあさんの手をにぎったじいさんは真顔でばあさんに愛を伝える。こうして、じいさんは毎日、愛するばあさんをときめかせるのだった。
メディアミックス
登場人物・キャラクター
じいさん
妻のばあさんをこよなく愛しているおじいさん。頭はすっかり禿げあがり、左のこめかみにはシミがある。足腰も弱っており、外を歩くときは杖や買い物カートが欠かせない。サラリーマンをしていた若い頃に定食屋で働いていたばあさんと出会い、結婚した。日々の暮らしの中で、ばあさんへの愛や感謝の気持ちをさりげなく伝え、いつもばあさんをときめかせている。電車の優先席を妊婦にゆずったり、泣いている赤ちゃんを殺し文句で笑顔にさせたりと、ばあさんだけでなく、周囲の人々をも虜にさせるイケメンじいさん。一人称は「ワシ」で、ばあさんのことは「ばあさん」と呼ぶ。
ばあさん
じいさんの妻。かわいい顔立ちで、実年齢よりも若く見える。若い頃は実家の定食屋を手伝っており、そこへ客としてやって来たじいさんと出会った。客へ料理を出すしぐさががさつで、そんなんじゃ嫁に行けないぞと、ヤジる客の頭をおぼんでひっぱたくなど、少々荒っぽいところがあるが、今は上品な佇まいのおばあさん。これからもずっとアナタといっしょにおいしいものをたくさん食べたいと言うじいさんのプロポーズの言葉を、そのまま実家の定食屋で食事したいと解釈するなど、ちょっと鈍感な一面がある。じいさんのことは「おじいさん」と呼び、敬語で話す。じいさんとは未だにラブラブで、日々じいさんの言動に胸をときめかせている。
虎造 (とらぞう)
じいさんと同じ町内で暮らす老人。ばあさんに惚れているらしく、しきりにばあさんをゲートボールに誘う。年のわりに髪もまだふさふさしたイケメンで、近所のばあさんたちの人気者。ばあさんを落とそうと、じいさんをライバル視している。しかし、仲のよい二人のあいだにはまったく入ることができず、いつも悔しい思いをしている。
マコ
じいさんとばあさんの孫娘。小学校低学年ぐらいのかわいらしい女の子。結婚するなら年上と決めており、じいさんみたいな人が理想だと語るおませさん。ばあさんをライバル視し、じいさんに積極的にアタックしているが、じいさんのばあさんへの愛にはまったく歯が立たない。
ポチ
じいさんとばあさんに飼われている猫。一人称は「オレ」。いつも世話はばあさんがしている。ばあさんが留守でじいさんと二人きりになった時は、じいさんがちゃんとゴハンをくれるか心配していた。しかし、二人だけだから今日は同じ器で食べようと、同じ器にゴハンを入れて出してくれたじいさんに顔を赤らめた。