概要・あらすじ
図書委員の立花愛は、一学年上の芹沢未亜に好意を寄せていた。彼女にとって、毎週金曜日に図書室を訪れる彼を見ることが密かな楽しみだった。しかし楽しみにしている金曜日に、いとこの本条猫太の家庭教師をすることになってしまう。楽しみだった時間を奪われてがっかりする愛だったが、いとこの猫太も可愛く、楽しく家庭教師をしていた。
そんなある日、愛は猫太から「ずっと好きだった」と告白される。未亜のことが好きな愛はその告白を断るが、猫太は愛に猛烈なアプローチを続けるのだった。
登場人物・キャラクター
立花 愛 (たちばな あい)
チョコレートをこよなく愛す高校1年生の女子。図書委員で、芹沢未亜が毎週金曜日に訪れることを楽しみにしていた。その後、金曜日の放課後は本条猫太の家庭教師をすることになってしまう。未亜と付き合いながらも、猫太にアプローチされる毎日に、立花愛の乙女回路はずっとときめき続けている。親戚の中で愛より年上であるミケの影響を強く受けており、チョコレートが好きなのも彼のある一言から。 ちなみに初恋の相手もミケ。
本条 猫太 (ほんじょう ねこた)
立花愛と同じマンションに住む、愛のことが大好きな小学5年生の男子。愛への愛ゆえに芹沢未亜とのデートを邪魔したり、メールを消したりと、愛のためなら悪魔にでも天使にもなる。晴れて愛と付き合えるようになってからは、未亜への対抗心も薄れた。また、ミケがドイツから戻ってきた際には、愛にアタックするミケの邪魔をすることに精を出す。
芹沢 未亜 (せりざわ みあ)
立花愛の1学年上の男子高校生。女優、セリーヌ蘭の息子。立花愛や本条猫太からは「芹沢先輩」と呼ばれている。多くの女生徒から人気があるイケメン。女優の息子ということでなにかと注目されがちで、「普通」に強い憧れを持ち、愛とも普通の恋ができると思って付き合っていた。未亜が芸能界デビューすることをきっかけに、愛に別れを切り出す。
モス子 (もすこ)
立花愛の親友の女子高校生。本名は「瀬戸内美鳥」だが、そう呼ぶのは芹沢未亜のみで、それ以外の全員からは「モス子」と呼ばれている。理由はモスバーガーをこよなく愛しているため。愛と比べるとちょっと太めではあるが、愛が細すぎるので、こちらが標準スタイルといえる。
ミケ
立花愛のいとこの一人で、愛より年上のため、親戚の子供たちからはお兄ちゃん扱いをされている。3年前にドイツにピアノ留学していた。しばらくの間、本条猫太の家に居候することになり、愛と同じ高校に通っている。愛の初恋の相手。
舞堂 奏 (まいどう かなで)
本条猫太の親友で小学5年生の男子。関西弁で、事あるごとに猫太のことを親友だと言いふらしている。将来は猫太と組んで、B'zみたいになるのだと豪語している。よくイケメンの猫太を餌にして、合コンをセッティングしているおませさん。
セリーヌ蘭 (せりーぬらん)
芹沢未亜の母親。女優で、家に帰ってくることはめったにない。未亜がセリーヌ蘭の息子だとバレてしまった際には、家に報道陣が押しかけてきたため、自らはホテルで寝泊まりし、未亜を囮として自宅に居させた。
立花 恋 (たちばな れん)
立花愛の妹で小学4年生。おとなしい性格で、朝礼の時は具合が悪くて倒れてしまうほど病弱でもある。愛と本条猫太が恋愛関係にあることは知らない。元気で明るく可愛い愛に憧れており、姉が大好きな少女。甘いものが好きな愛とは対照的に激辛料理が好き。
夢子 (ゆめこ)
セレブな家庭に生まれ育った小学5年生の女の子。本条猫太に好意を寄せている。猫太にクリスマスパーティーに来てもらうために、彼が持っていた立花愛とのお揃いのイルカのストラップを奪うなど、強引な性格。
カール・エッフェンベルガー (かーるえっふぇんべるがー)
ドイツで有名な男性若手歌手。東京でコンサートをするために日本に来日したが、ミケのピアノで歌いたいと彼を探していた。結局ミケは彼のコンサートをドタキャンしてしまうが、それでもカール・エッフェンベルガーはミケのピアノの実力を認めている。
その他キーワード
チョコレート
立花愛が大好きな食べ物。ミケが3年前に留学する際に、「これは恋のお薬で、毎日食べたら可愛くなれる」と言って愛に渡したことがチョコレートを好きになったきっかけ。愛はミケの言葉が忘れられずにチョコレートばかり食べているが、その言葉は愛をふるためのものだと思われる。
乙女回路 (おとめかいろ)
立花愛がドキドキする時に使う言葉。本条猫太や芹沢未亜、ミケにどきっとすると乙女回路が動きだす。主に猫太にときめいていることが多いため、その際のモノローグで使われることが多い。