昆虫探偵ヨシダヨシミ

昆虫をはじめ、あらゆる生き物の声が聞こえる異能の持ち主・吉田ヨシミが、昆虫から持ち込まれるさまざまな依頼を「昆虫探偵」として解決していくという、擬人化した昆虫の生態を通して人間社会への皮肉を描いたシュールな雰囲気の作品。「週刊モーニング」誌上で2003年32号から2010年16号まで不定期に連載された。

正式名称
昆虫探偵ヨシダヨシミ
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
レーベル
モーニング KC(講談社)
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概要・あらすじ

犬、鳥、ホタテ、昆虫など、あらゆる生き物とコミュニケーションできる特殊能力を持つ吉田ヨシミは、「昆虫探偵」を生業とし、日々昆虫たちから持ち込まれるさまざまな依頼の調査に当たっていた。ヨシミはその能力をフルに活かし、昆虫同士の情事から失踪事件に至るまで、多岐に渡る依頼の数々を巧みに解決していくのだった。

登場人物・キャラクター

吉田 ヨシミ

あらゆる動物と会話できる能力を持つ、サングラスをかけた男性。北海道出身で、大自然の中で育つうちに、いつしか動物の言葉を理解できるようになった。現在はその特殊能力を活かし、都内で昆虫専門の探偵社「ヨシミ探偵社」を営んでいる。持ち込まれる依頼はカブトムシの不倫調査や失われたセミの記憶を調べるといった、至って地味なものばかりで、報酬は「森の通貨」と呼ばれるオオクワガタ。 依頼主が調査結果に不満があった場合は料金(オオクワガタ)を全額返すなど、良心的な経営をしている。当人は真面目に仕事をしているつもりだが、周囲から見るとただの変人であるため、「超能力探偵」「エスパーヨシミ」「頭おかしい」などという微妙かつ妥当な評価を受けていた。助手として調査犬のムギ、インコのピータンを雇っている。 なお、人間の友達はほとんどいない。

ムギ

吉田ヨシミの探偵事務所で助手として働いている調査犬。小学3年生並の知能を持っているが、子供っぽい性格なうえに反抗期の真っ最中で、当初はヨシミに対し何かと感情的な反発を繰り返していた。ヨシミの調査活動に同行した際は、人間の100万倍の嗅覚を活かし、調査犬として大いに活躍する。なお、給料は金品ではなくドックフードなどの食べ物で、ムギ自身はこれを不満に思っている。

ピータン

吉田ヨシミの探偵事務所で助手として働いているインコ。常にヨシミの肩口にとまり、彼に仕事上のアドバイスを送っている。口は少々悪いが従業員としては有能で、自ら外回りして仕事を取ってくるほど。外回りに出る時に、自分がいないとサボリがちになるヨシミの監視をムギに頼むなど、細かいところにも気がつく性格。ところかまわずフンをするのが玉に瑕。

源さん

ペットショップを営む、訛りがキツイ中年男性。吉田ヨシミがまだ駆け出しのカブトムシ猟師だった頃に世話になっていた人物。蛾やハエといった昆虫を使った「アミューズメントハエサロン」というマニアックな風俗店の開業を夢想し、ヨシミに協力を依頼したが断られた。のちに改造した昆虫同士を戦わせる、ギャンブル性の高い競技「改造昆虫バトル」で一儲けする。

ヨシダ カズミ

軍服を着用した男性。地球温暖化の原因が草食系昆虫にあるとして、草食系昆虫を捕らえる活動をしている昆虫軍隊「ABG(アンチベジタリアン軍)」の少佐。実は吉田ヨシミの実弟で、草食昆虫が失踪する事件を調査していたヨシミのことを「売虫奴」と呼んで始末しようとしていた。

ヨシダ トシミ

サングラスをかけて、軍服を着用した男性。「ABG(アンチベジタリアン軍)」の大佐。実は吉田ヨシミの父親。北海道で農業を営んでいたが、持っていた畑がバッタの大群によって全滅し、その復讐のために草食昆虫を攻撃、処刑するようになった。

昆虫博士

昆虫に詳しい眼鏡をかけた少年。虫取りが好きで、捕まえた昆虫にプラモデルの翼を付けるなどして改造を施し、源さんが考案した昆虫大賞のスクラッチ(改造)部門に出品しようと考えていた。昆虫探偵を名乗る吉田ヨシミの存在を面白がり、彼にたびたび昆虫に関するクイズを出していた。

タケフサ

丸刈りの少年。昆虫博士とつるんでよく虫取りをしている。「プラモデル」を「プダモデル」、「しかも」を「しかぼ」と言うなど、言葉が非常に訛っているのが特徴。源さんが考案したギャンブル性の高い「改造昆虫バトル」に夢中になるが、あまり要領がよくないため、やがてエントリー代すら払えなくなるほど負けが込むようになる。

タケシ

吉田ヨシミに助けを求めていたセミの腹部に寄生していたセミヤドリガの幼虫。宿主であるセミのことを「何時間も旅してやっとたどり着いたセミのママ」と呼んで慕っていたが、本当の親を探すために匂いを嗅いだムギの鼻の穴の中に吸い込まれてしまう。

アオムシ

キャベツ畑にいたアオムシ。コマユバチのメスによって体内に卵を産み付けられており、話を聞いた吉田ヨシミに対し「ボクは彼女にとって都合のいい男だった」と自嘲気味に語っていた。もう一度コマユバチに会うため、彼女の捜索をヨシミに依頼する。

サニー

コオロギのオス。抜群に鳴くのが上手く、その鳴きの技術はライバルとなる他のオスからも「泣きの鳴き」と呼ばれて一目置かれているほど。かつて恋仲だったメスのコオロギの依頼を受けた吉田ヨシミから、彼女のもとへ戻るようにお願いされていた。

トモ子

トンボのメス。見知らぬオスに手込めにされ、クモの巣に飛び込んで命を絶とうとしていたところを吉田ヨシミによって止められた。最終的にムギによる「ヨシミが生まれる子供たちの父親になる」という、後先を考えない説得を受け、自殺を思いとどまることになる。

清二

吉田ヨシミと仲がいい、人懐っこいゴキブリ。ラーメンにはうるさく、ヨシミに紹介したラーメン屋の味が落ちていた時は店主に対し激怒していた。親兄弟はすべて人間に殺されているが、「いつまでも過去を引きずってても仕方ない」が持論で、人間とゴキブリは仲良くすべきだと考えている。

シゲオ

1歳のカブトムシのオス。彼の妻であるフサ子に依頼された吉田ヨシミが、不倫現場を押さえるために監視していた相手。樹齢52年のクヌギの木「クヌ子」に夢中になっており、卑猥な言葉をかけながらいやらしく樹液を舐めとっていた。

トノサマバッタ

非常に思い込みが激しい性格をしており、人間たちが自分を殿様として崇めていると勘違いしている。自分のために命を投げ出せる日本人が何人いるかを知りたくなり、吉田ヨシミに調査を依頼していた。名前に「トノサマ」が付いているトノサマガエルをライバル視していた。

タケ彦

カゲロウの成虫。探偵業に憧れており、修行のために吉田ヨシミに頼み込んでヨシミ探偵社の一員となった有能で働き者の新人。後輩ができたことでテンションが上がったムギにいたく可愛がられていたが、老衰によりわずか数日で力尽きる。

ダイコクコガネ

本来は糞を食べる糞虫だが、新種のカブトムシとして人間に飼育されていた。糞虫として虐げられていた苦い記憶から、昆虫の王様であるカブトムシに成りすましていたが、連日苦手なスイカを食べさせられる生活に耐えられなくなり、通りかかった吉田ヨシミに「糞を食べさせてほしい」と懇願する。

タガ代

タガメのメス。卵を産んですぐに失踪してしまったため、夫のタガメから吉田ヨシミに対し、捜索依頼が出ていた。別のオスと交尾していた友人のタガメ「タガ乃」をしつこい野次まがいの愚痴で追い払い、代わりに自分が交尾していた策士。

タケトシ

蝶のオス。フィアンセの蝶であるトモ美が人間に捕まったため、吉田ヨシミに助けを求めた。ヨシミから人間界では昆虫狩り(虫取り)が子供のレジャーとして行われており、警察も動くことはないという現実を知らされ、激しく動揺する。

ナミ江

オホーツク海出身の4歳になる毛蟹のメス。吉田ヨシミが訪れた居酒屋の生け簀の中にいた。生け簀に入れられたショックからか、自分を居酒屋の店員と思い込み、熱心に客の注文を聞いていた。オホーツクで生き別れたダンナを探している。

なんの変哲もない蚊。人間に踏み潰された毛虫を助けようとしていた吉田ヨシミを、モテるために優しい男を演じているだけだと嘲笑したうえで、ほんの少し人間の血を吸っただけで殺害されてしまう蚊の立場と窮状をヨシミに訴えていた。

妙子

小さな蝶であるクロシジミのメス。幼虫の頃にクロオオアリに誘拐され、巣穴の中で数か月にわたり監禁・飼育されたと吉田ヨシミに主張。幼虫時代を奪ったクロオオアリに復讐するため、アリたちを相手取り、民事と刑事の両方で争う姿勢を見せていた。

アブラゼミ

成虫になるための脱皮の際に記憶喪失となり、失われた過去を探ろうと吉田ヨシミのもとを訪れた。ヨシミから自分が6年間地中にいて、さらに木の根から汁を吸っていたことを知らされ、大きなショックを受けていた。

ミキヒコ

4歳になるシロスジカミキリの成虫。夜な夜な枕元に現れては「見るな!」と叫ぶ謎のサナギの霊に悩まされ、吉田ヨシミのもとを訪れた。現場を訪れたヨシミ一行は、ムギの嗅覚を頼りに、近くにあったアパートの一室から蛹の死体を見つけ出すことに成功する。

亀太郎

1歳になるチャバネアオカメムシのオス。人間の子供による昆虫狩り(虫取り)から逃れるため、仲間の虫であると勘違いした吉田ヨシミに逃げるようにアドバイスをしていた。人間の子供が「カメ」と「ムシ」を好きなことを知っており、その両方の名前が入った自分は特に危険な状況にいると考え、非常に怯えていた。

タケミツ

子供たちに捕まり、体にプラモデルの翼とミサイルを装着されたショウリョウバッタ。子供たちは「スーパーイーグルジェットホッパー」と呼んでいた。装着されたミサイルを核であると勘違いしており、この世に平和を取り戻すために、自身を改造した昆虫博士を倒してミサイルの発射リモコンを手に入れようとしていた。かなり思い込みの激しい性格。

ナナコ

ヨシミ探偵社の入っているビルの1階にある花屋にいたテントウムシの幼虫。メス。見た目の醜さがコンプレックスとなっており、花屋で働いている人間の女性であるマコの美しさを羨んでいる。サングラスをかけた昆虫的な吉田ヨシミの目に惹かれるが、その想いを伝えることはできずにいた。

カマキリ

交尾中に首無し死体となった夫の仇をとるため、吉田ヨシミの事務所を訪れたカマキリのメス。事件当時のショックにより当時の記憶を失っており、犯人を捜すために再度現場を訪れるが、ムギの嗅覚によって犯人が自分自身であることが発覚してしまう。

ケイジ

鳥のモズによって生きたまま木の枝に串刺し(モズノハヤニエ)にされた、1歳になるオケラのオス。偶然現場を通りかかった吉田ヨシミに助けを求め、自分を串刺しにした犯人の情報をヨシミに伝えたが、結局そのまま絶命してしまう。

ミノムシ

自分のことを時代遅れの女だと思っているオオミノガのメス。ミノをかぶり、自由に動けない自分に強いコンプレックスを抱いており、セミの浮気調査中に出会った吉田ヨシミに愚痴をこぼしていた。ヨシミが現場を離れた数分のうちにやって来たオスとつがいになる。

アミ

生後10か月になるアオカナブンのメス。昆虫写真家によって撮影された自身のいやらしい写真を取り戻すため、吉田ヨシミに相談を持ちかけるが、写真家の出した写真集を見てから考えが変わり、積極的に自分の姿を撮影してもらおうとする。

ノリマサ

ガガンボモドキのオス。プレゼントしたエサを受け取ったにも関わらず、交尾をさせなかったメスを殺害するよう吉田ヨシミに依頼する。ヨシミの説得を受け入れ、よりいい女のゲットを目指すようになるが、結局新しい彼女にも逃げられてしまう。

麻沙子

コフキコガネのメス。タケフサによって戦車の砲塔を付けられ、源さんが考案した改造昆虫バトルに出場されられていた。夫のコフキコガネと、夫からの依頼を受けた吉田ヨシミに戻るように説得されるが、自分はもはやただの格闘マシーンであるとして聞き入れなかった。

野口

科学者の男性。物質転送実験中の事故によってハエと融合し、頭は人間、体はハエというハエ男になってしまった。ハエのメスと交尾することに生理的に耐えられなくなり、もとの姿に戻るために吉田ヨシミのもとを訪れ、転送器のスイッチを押すように懇願する。

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