概要・あらすじ
女子高生の森永小枝と三宮莉子(リコ)は、家が隣同士の幼なじみ。同じクラスの親友でもある。その他大勢のひとりである小枝に比べ、リコは超美人で、クラスの頂点。女子たちはリコの意見を一番に尊重し、彼女のファッションや言動の後追いをしていた。ある日小枝は、先生に呼び出され、文化祭のカメラ部のブースを任される。一緒に作業するのは同じくカメラ部の男子の小池だった。現像室で小池と二人きりで作業していた小枝は、彼が岡村靖幸好きだと知って意気投合。生まれてはじめて異性にトキメキを感じた小枝は、急いで帰宅し、リコの家を訪ねる。興奮して小池の話をまくしたてる小枝だったが、リコは彼女の話を無視。インスタグラムの共同アカウントを作らないかと持ちかける。「自分のはじめてのトキメキなんて、リコにとってはどうでもいいんだ」そのことを思い知った小枝は、自分が、リコの付属品であることを再認識する。「それでも自分はリコを見ていると幸福感に包まれる」小枝がそんなことを思いながら、リコをぼんやりを眺めていると、彼女はそっと小枝にキスをする。驚く小枝に向かって、いたずらっぽく笑うリコ。それを見て小枝は、自分がリコのことをずっと前から嫌いだということをはっきりと自覚した。
登場人物・キャラクター
森永 小枝 (もりなが さえ)
大きな団地に住む女子高生。カメラ部に所属。あだ名は「こえだ」ちゃん。小学2年生のときに隣に引っ越してきた三宮莉子と親友で、いつも一緒にいる。高校でも莉子と同じクラス。誰もが羨むほどの超美人の莉子と一緒にいることに幸せを感じながら、いつまで彼女と一緒にいられるだろうかという漠然とした気持ちも抱いていた。ある出来事をきっかけに、自分が莉子のことを嫌いであることを自覚し、彼女から独立することを決意する。
三宮 莉子 (さんぐ りこ)
森永小枝のクラスメートの女子高生。小学2年生のとき、小枝の隣に引っ越してきて以来、彼女といつも一緒にいる。黒髪のロングヘアが特徴の超美人でクラスの頂点。小枝のことが大好きだと公言し、過剰なほど懐いてくる。しかし実際は、小枝に興味を持っているわけではなく、あくまで自分本位であると思われる。