概要・あらすじ
平和で波風の立たない学校生活を目指す乾ぬいのクラスに、ある日突然やって来た転校生、八王子王子は完璧な優等生に見えた。しかし彼の行動はすべてが謎に包まれており、不審に満ちていた。そんな彼のことが知りたくて仕方ない乾ぬいは、王子から目が離せなくなり、不本意にも彼のペースに巻き込まれていく。
登場人物・キャラクター
乾 ぬい (いぬい ぬい)
成績優秀だがガリ勉でなく、先生受けを良くするためにチャラチャラし過ぎず、他人にはできるだけ干渉しないことを心に決め、平穏な学校生活を送ることを目標としている男子学生。以前はお節介ばかりして痛い目を見たことがあったため、慎重を期すようになった。八王子王子に対して、関わらないほうがいいとわかっていながら、関心を抑えきれず、つい関わってしまう。
八王子 王子 (はちおうじ おうじ)
乾ぬいのクラスにきた季節外れの転校生。英語はペラペラ、日本史はすべて丸暗記しているなど、けた外れの能力を持っている男子学生。しかし、体が冷えるとうまく動かなかったり、彼の背後にはいつもライオン頭が控えていたりと謎の多い人物。
鳥山 カチコ (とりやま かちこ)
乾ぬいのいとこであり、クラスメイトの少女。乾ぬいとは幼い頃から付き合いがあるため、彼の性格をよく把握している。恐れることを知らない破天荒な少女で、乾ぬいと八王子王子の関係を何かとホモ扱いしては楽しんでいる。
綾部 (あやべ)
乾ぬいのクラスの担任。柔道部の顧問でもあり、いつも竹刀を持ち歩いている昔気質な男性教師。スパルタ教育がモットーで、本人は意味のない暴力ではなく愛のムチであると主張しており、25年間このスタイルを貫いている。
妹尾 (せのお)
乾ぬいのクラスに教育実習にきている青年。綾部の元教え子で、綾部からは当時だいぶ竹刀で殴られたため、本音ではこの学校には来たくなかった様子。
ライオン頭 (らいおんあたま)
八王子王子が転入してきた頃から学校の校庭で目撃されるようになった男性。ヘアスタイルから、鳥山カチコが「ライオン頭」と命名したが、本名は不明である。神出鬼没で、王子の調子が悪くなると突然現れ介抱する謎の人物。
立花 (たちばな)
乾ぬいのクラスの学級委員を務める男子学生で、後輩からいじめの相談を受けていた。全治2週間のけがを負ったという理由で、八王子王子が転校してきた頃から欠席を続けている。