猫と紳士のティールーム

猫と紳士のティールーム

『のぼさんとカノジョ?』で知られるモリコロスが『咲けよ花、咲け!』の次に連載を開始した作品。舞台は少し寂れた商店街にオープンした紅茶専門店「CAMELLIA TEA ROOM」。人見知りだが、品のあるイケオジ店主の瀧と看板黒猫のキームンが、訪れた客を癒していくハートフルコメディ。コアミックス「月刊コミックゼノン」2022年10月号から連載開始。

正式名称
猫と紳士のティールーム
ふりがな
ねことしんしのてぃーるーむ
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
 
ヒューマンドラマ
レーベル
ゼノンコミックス(コアミックス)
巻数
既刊5巻
関連商品
Amazon 楽天

麗しく品のある店主、瀧の魅力が詰まった紅茶専門店

店主の瀧静は、オールバックに髪をまとめ、口ひげをはやし、丸メガネ、蝶ネクタイにギャルソンエプロンと、きちんとした出で立ちで、初めて来た客は、瀧のイケオジぶりに驚く。瀧は極度の人見知りで、すぐ緊張してしまい、人の目を見て話すことができない。ただ紅茶の質問をされると、紅茶オタクの瀧は聞かれたこと以上の説明をまくしたてるため、看板猫のキームンが強引な方法で止めに入る。客はさまざまな思いを抱えて店を訪れるが、美味しい紅茶とお菓子、瀧とキームンのやり取りを楽しみ、癒されていく。

英国風のおしゃれな店内で優雅な時を過ごす

CAMELLIA TEA ROOMの内装は、ヴィクトリア調の家具やインテリアでそろえられ、茶器はかわいいものから繊細なデザイン、シンプルなものまで用意されている。客に合わせて選ばれたティーセットにはレースが引かれており、客はゆったりとした優雅なひとときが過ごせる。このお店では、紅茶2杯にお菓子がセットで700円という破格の「本日の紅茶」というメニューがある。店主の瀧は客の好みに合わせた茶葉を選び、その紅茶の味を引き立たせるお菓子を提供する。茶葉の仕入れ価格からすると、適正価格は今の3倍だと身内から説教されているが、瀧はまず紅茶の美味しさを知ってもらいたいと、学生にも手が届く値段設定にしている。

読むと紅茶が飲みたくなってくる作品

この作品では、ポットを温め、茶葉を入れ、お湯を注ぎ、抽出時間を計るところまで、瀧が紅茶を入れる工程を丁寧にテンポよく描いている。紅茶を飲んだ時やお菓子とのマリアージュ、味や香りを客や瀧が独白で詳しく解説してくれる。美味しい紅茶を飲んだ時の驚き、思わず「美味しい」と口走ってしまう客の表情がとても良く、しだいに読者も紅茶が飲みたくなってきてしまう。また、瀧が解説する紅茶の産地、茶葉によって変わる淹れ方のコツなど、連載当初は作者独自の調査だったが、2巻から紅茶教室スシーラティー代表の吉田直子が監修として参加している。

登場人物・キャラクター

瀧 静 (たき しずか)

紅茶専門店「CAMELLIA TEA ROOM」の店主の独身男性。端正な顔立ちで品のある52歳。極度の人見知りで、人の目を見て話すのが苦手。気弱ですぐビクビクしてしまうが、優しくて気配りのできる男性。紅茶オタクで甘い物も大好き。客から紅茶の質問をされると、嬉しさのあまりしゃべりすぎてしまう。ひげ受けのあるムスタッシュカップを使いたいという理由で、口ひげを生やしている。客も少なく、採算度外視のメニューを出しているため店は赤字。実家が資産家のため、お金には困っていないが、兄や会計士から利益を出すようにと叱られている。店の2階の部屋が瀧の住居。

キームン

瀧が飼っている黒猫。紅茶専門店「CAMELLIA TEA ROOM」の看板猫で瀧の相棒でもある。黒猫だが顔の下だけ白い毛で、蝶ネクタイ風の首輪をつけているため、客からはタキシードみたいと言われている。人間の言葉がわかるのか、瀧が調子に乗って紅茶のうんちくをまくしたてると、鳴いたり、体当たりして止めに入る。店では出窓が指定席。猫に影響のある柑橘系やスパイスを使うときには、別の部屋に隔離される。

クレジット

監修

吉田 直子(スシーラティー)

書誌情報

猫と紳士のティールーム 5巻 コアミックス〈ゼノンコミックス〉

第1巻

(2023-02-20発行、978-4867204771)

第2巻

(2023-08-19発行、978-4867205327)

第3巻

(2024-02-20発行、978-4867206171)

第4巻

(2024-08-20発行、978-4867206782)

第5巻

(2025-08-20発行、978-4867207369)

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