女神の都「アロマナ」で聖なる性教育に挑む
女神が治める都「アロマナ」では、次期女神候補であるシスターたちが日夜修行に励んでいた。そんな彼女たちの前に、ごくふつうの青年、イツキが突如召喚される。彼の使命は、1000年に一度行われる女神交代の儀式「代替わり」を成功に導くことだった。女神に選ばれなかったシスターたちは「聖女」として一般社会へ降り、多くの子を産み育てることで次代のシスターを増やす役割を担っていた。しかし、清らかな女神自身が性教育を行うことは叶わず、その重要な役割を果たすために、異世界の知識を持つイツキが選ばれたのだ。イツキは女神から、あらゆる性知識を引き出すことができる「唯ひとつの性目録(エロティカ・ワン)」と、性的快楽を増幅させるスライム「側仕えの性粘体(セクシャル・ブラック)」という「奇蹟」を授かる。こうして、聖なるシスターたちに前代未聞の過激な実技指導が始まった。
性教育を通じて目覚める純真シスター、リリィ
異世界に召喚されたイツキは、初めて性教育を担当することになったシスター、リリィと出会う。まじめで清純な彼女は、ほかのシスターたちがイツキを警戒する中、心から彼を信頼していた。性的な知識や羞恥心に乏しいリリィは、ふつうならためらうような指導も臆せず受け入れる。当初、彼女にとって性教育はあくまで儀式の一環に過ぎなかったが、イツキとの交流を通じて自身の身体が快楽を覚え始めると、次第に自らイツキを求めるようになる。そして、本来は疑似的な指導で終わるはずの場面で、彼女は自らイツキを導き、純潔を捧げるという大胆な行動に出る。リリィは指導者としてイツキを慕う一方で、一人の男性としても強く惹かれていく。初心な彼女が快楽に目覚め、不器用ながらも一途に愛を求める姿が、官能的に描かれている。
イツキに恋する個性豊かな女神候補シスターたち
女神候補のシスターはリリィのほかに三人いる。まず一人目のローズはツンデレ気質で、最初はイツキを遠ざけていたが、彼の優しさに触れるうちに心を開いていく。ぶっきらぼうな言動ながらも、イツキとの性教育に喜びを感じるようになる。二人目のルピナは天然で少し抜けているところがあるが、頼れるお母さんやお姉さんのような存在を目指している。イツキとの出会いを通じて未知の快楽に目覚め、次第に彼に惹かれていく。三人目のタリアはふだんは飄々(ひょうひょう)としているが、女神の思惑にも気づくほど頭の回転が速い大人の女性。アナルの快感に目覚めるなど、ややマニアックな性教育を受けることが多い。候補者の中で最も早くイツキへの好意を公言し、ほかのシスターたちを焦らせる。個性豊かな三人のシスターたちが、それぞれ異なる形で性教育を通じてイツキを求める姿も見どころの一つとなっている。
登場人物・キャラクター
日下 イツキ (くさか いつき)
20代の童貞青年。これまで女性と交際した経験はない。平凡な日常を送っていたが、ある日突然、女神が治める都「アロマナ」へと召喚されてしまう。そこでイツキは、次期女神候補であるシスターたちに性教育を施すという使命を与えられる。自分の世界に戻ることよりも、アロマナのために尽くす道を選んだ。アロマナでの生活にあたり、「賢者」という称号を授けられる。右手の人差し指にはめられた指輪「ステイメンの書」の導きに従いながら、時には過激な指導も行うが、つねにシスターたちの気持ちを第一に考える優しさを持ち合わせている。
リリィ
次期女神候補の少女。神の都「アロマナ」で暮らしている。心優しく純朴な性格で、これまで人を疑うことを知らなかった。賢者、イツキとの出会いをきっかけに、初めて恋心を抱くようになる。それと同時に、ほかのシスターへの嫉妬といった、これまで知らなかった感情にも目覚めた。イツキとの「性教育」を通じて誰よりも早くその才能を開花させ、つぼみだった花を咲かせる「奇蹟」の力に目覚める。
書誌情報
聖なる乙女と秘めごとを 7巻 講談社〈ヤンマガKCスペシャル〉
第1巻
(2024-10-18発行、978-4065371398)
第2巻
(2024-12-19発行、978-4065377116)
第3巻
(2025-02-19発行、978-4065383636)
第4巻
(2025-04-18発行、978-4065390795)
第5巻
(2025-06-19発行、978-4065399088)
第6巻
(2025-08-20発行、978-4065402979)
第7巻
(2025-10-20発行、978-4065410653)







