葬儀案内人と葬儀執行人の特別なバディ関係
隼とリドルが務める葬儀屋は、魂の秩序を管理することを生業としており、互いの魂を半分ずつ分け合う特別なバディ関係で成り立っている。特に隼は悪霊によって魂の半分を奪われているため、現在生きているのはリドルの魂の半分による恩恵が大きい。葬儀屋には、悪霊に奪われた魂を引き抜く「葬儀案内人」と、悪霊そのものを葬送する「葬儀執行人」という役割がある。葬儀屋が一人で悪霊と戦うと、実力の半分も発揮できずに命を落とすことがある。
破壊と再生を司る「黄昏の鍵」
隼と、現在の墓場(カタコンベ)の王であるファウストの魂が有する「黄昏の鍵」は、万物の破壊と再生を司っている。念じるだけで物質を破壊し、元の姿を思い浮かべるだけで再生できる神の力とも称される。一方で、生者を皆殺しにし、すべての死者を生き返らせることができる「黄昏の扉」を作り、開く力でもあるため、悪霊たちから魂を狙われる理由となっている。
隼と悪霊アルカナの戦い
隼の魂の半分は悪霊に奪われたあと、一度は墓場(カタコンベ)に向けて飛び去る。しかしその途中で、生者への復活を目論む悪霊たちのグループ「アルカナ」と、そのリーダーであり「メシア」とも呼ばれている男の悪霊、ロエンに捕獲されてしまう。ロエンたちはタロットカードになぞらえた名前とナンバーを冠しており、捕獲した隼の魂の半分をさらに分割所有して、「黄昏の扉」を作るべくさまざまな殺人事件を巻き起こし、隼たちを翻弄していく。
登場人物・キャラクター
佐倉 隼 (さくら はやと)
葬儀屋の葬儀案内人を務める男子高校生。年齢は17歳、身長172センチ。左手の薬指には、リドルと契約を交わした証である指輪がはめられている。幼い頃から霊に好かれやすい体質であることに悩んでいた。17歳の誕生日に悪霊に魂の半分を奪われ、瀕死の状態に陥った際、葬儀屋の葬儀執行人であるリドルと契約を結び、隼自身も葬儀屋となった。当初は悪霊を葬送することに抵抗を感じていたが、弟の尚哉が悪霊ノワールに利用されたことをきっかけに、家族を守るために葬儀屋として活動することを決めた。世界の創造と破壊を司る墓場(カタコンベ)の王の資格である「黄昏の鍵」を魂に宿しているため、隼自身が「黄昏の鍵」と呼ばれることもある。将来的には墓場の王となることが決まっており、「皇太子」とも呼ばれている。
リドル
墓場(カタコンベ)の住人で、葬儀屋の葬儀執行人を務める男性。享年20歳。長い金髪と碧眼(へきがん)を持ち、つねにゴシック調の喪服を身にまとっている。左手の薬指には、隼と契約を交わした証である指輪がはめられている。誰に対しても笑顔と敬語を崩さない一方で、傲慢な態度を見せることもある。悪霊に魂の半分を奪われた隼と契約し、彼を葬儀屋にした。本来、葬儀屋になるためには事前の審査を通過する必要があるが、それをあえて無視して隼と契約したり、以前から彼を探していたと思わせる言動を繰り返したりと、謎が多い。また、思わせぶりな言動が目立ち、隼を女性のように扱うこともある。先代の墓場の王であり、かつて黄昏の扉を開こうとしたシグルドの秘書長を務めていた。
書誌情報
葬儀屋リドル 8巻 スクウェア・エニックス〈ガンガンコミックスonline〉
第1巻
(2010-02-01発行、978-4757528031)
第2巻
(2010-06-01発行、978-4757529069)
第3巻
(2010-11-01発行、978-4757530621)
第4巻
(2011-04-01発行、978-4757532014)
第5巻
(2011-11-01発行、978-4757534131)
第6巻
(2012-05-01発行、978-4757535954)
第7巻
(2012-11-01発行、978-4757537828)
第8巻
(2013-04-01発行、978-4757539396)







