概要・あらすじ
三島財閥の頭首である風間仁は、新国家ミシマの建国を宣言。これに反対する世界40の国々に対して宣戦を布告し、世界を戦乱の渦に叩き込んだ。仁の親戚である風間飛鳥は、凶行に走る仁に説教するべく、仁が主催する格闘大会「アイアン・フィスト・トーナメント6」開幕戦に乱入する。しかし仁にグーパンチ一発をお見舞いしたところで、飛鳥は護衛のエディ・ゴルドに捕らえられ、その場からつまみ出されてしまう。
こうして一時はその意気をくじかれた飛鳥だが、その後も仁を止める機会を窺い続けるのだった。
登場人物・キャラクター
風間 飛鳥 (かざま あすか)
大阪にある風間流古武術の道場の家の娘で女子高生。暴力は良くないことだと信じているが、暴力を止めるための暴力であれば許されるという論理の持ち主でもある。大阪では名の知られたストリートファイターであり、人呼んで「喧嘩潰し」。風間仁とは親戚だが、彼が新国家ミシマを建国する以前は、法事で一度顔を合わせたことがあるという程度の関係に過ぎない。
エミリ・ロシュフォール (えみりろしゅふぉーる)
モナコの石油王の娘。たしなみの護身術だと自称する、我流の足技主体の打撃格闘術を使う。自称「天才美少女喧嘩師」。「リリ」という愛称で呼ばれている。趣味はストリートファイトで、対戦相手を探して大阪にやって来た際、偶然に風間飛鳥と出会った。飛鳥に勝負を挑んで敗れるが、それを契機に親友同士となり、飛鳥の学校に転入して来ただけでなく、風間家に居候までし始める。
レオ
エミリ・ロシュフォールに仕える若いドイツ人男性の執事で、八極拳の使い手。エミリのストリートファイトを動画サイトにアップロードするための撮影から、運転手、壊れた車の修理、いざという時の護衛など何でもこなす忠実な部下。実はロシュフォール家の財産を狙う野心家であり、エミリを我がものとして石油王にのし上がろうと企んでいるが、実際はエミリにまったく頭が上がらない。 凌暁雨からは「超イケメン」と評されるほどのルックスの持ち主。
風間 仁 (かざま じん)
三島財閥の頭首にして会長の男性。置かれている立場と状況ゆえに通学はしていないが、実はまだ高校生。格闘スタイルは空手。祖父の三島平八によって、実の父親である三島一八を殺すための道具として育成された。しかし、風間仁自身は、実は呪われた三島の一族を自分自身を含めすべて滅することを最終的な目的としている。
三島 一八 (みしま かずや)
三島財閥の元頭首であり、風間仁の父親。しかし親子仲は極めて悪く、完全な敵対関係にある。なお、三島一八自身の父親である三島平八とも敵対している。「デビル」と呼ばれる、悪魔のような姿に変身して戦う。
三島 平八 (みしま へいはち)
三島財閥の元頭首。三島一八の父親で、風間仁の祖父。誰からも死んだものと思われていたが、瓦礫の底に埋もれて長い眠りについていただけで実は生存していた。一八とはずっと以前から敵対しており、一八を殺すための道具として仁を育てたが、現在では仁とも敵対している。
エディ・ゴルド (えでぃごるど)
鉄拳衆の1人。若いブラジル人の男性で、足技格闘技カポエイラの使い手。風間仁の直属の護衛を務める雇われの身ではあるが、仁に対して「ジン」と呼び捨てで親しげに呼びかけるなど親友のような間柄。仁のいるビルに侵入して来た風間飛鳥の迎撃を命じられたが敗北し、その後飛鳥が仁のもとへと向かう手助けをする。
ニーナ・ウィリアムス (にーなうぃりあむす)
鉄拳衆の1人。風間仁の直属の護衛を務めている、年齢不詳の女性。仁のいるビルに侵入して来たエミリ・ロシュフォールの迎撃を命じられ、終始戦いをリードしていたが、突如としてその場に乱入して来たパンダに一撃でノックアウトされる。
ボスコノビッチ・ゼペット (ぼすこのびっちぜぺっと)
天才科学者の老人。「Dr.ボスコノビッチ」と言えば、その名を知らぬ者はいないとされるほどの高名な科学者であり、「今世紀最高の頭脳」とも呼ばれる。過去、三島一八が頭首だった頃の三島財閥で兵器の開発などをしていたことがある。現在は独立しており、風間仁が引き起こした世界の動乱を終わらせるため、アリサ・ボスコノビッチを世に送り出した。
アリサ・ボスコノビッチ (ありさぼすこのびっち)
ボスコノビッチ・ゼペットが造り上げた戦闘ロボット。見た目は少女の姿をしていて、ボスコノビッチにとって娘も同然の存在。両手から繰り出されるチェーンソー状の刃物は一撃で自動車を真っ二つにする破壊力を持ち、ミサイルや機関砲も内蔵されている。この時点で生身の格闘家が対抗できるような存在ではなく、風間飛鳥やボブなど腕自慢のファイターたちも、対峙した際には逃走を選ぶしかなかった。 さらには、衛星をハッキングして墜落させることもできるうえ、頭部には中性子爆弾まで隠されており、それを起爆すれば半径10キロ以内の全生物を死滅させることができる。ダッシュで走れば新幹線と併走することも可能で、実際にその姿を見た者から噂が広がり、「新幹線女」という都市伝説にまでなった。
凌 暁雨 (りん しゃおゆう)
中国人の少女で、自称「永遠の女子高生」。八掛拳(はっけけん)や劈掛拳(ひかけん)をベースとした各種中国拳法の使い手。格闘大会「アイアン・フィスト・トーナメント6」では会場リポーターを務める。パンダをペットにしており、超ミーハーでイケメンが大好き。風間飛鳥、エミリ・ロシュフォールとともに風間仁のいるビルに侵入して来たレオと偶然遭遇した際には、イケメンだからという理由で全面的に協力を申し出てレオとパンダの戦いを止めさせ、エミリと戦っていたニーナ・ウィリアムスにパンダをけしかけた。
パンダ
凌暁雨に飼われているパンダ。動物のパンダそのものだが、凌の命令には忠実に従う。鋭い爪を持っていて戦闘能力は極めて高く、八極拳の使い手たるレオの打撃をものともせず、ニーナ・ウィリアムスを一撃でノックアウトした。
ポール・フェニックス (ぽーるふぇにっくす)
柔道をベースとした総合格闘技を使うアメリカ人の男性格闘家。50歳にして現役を貫いていることから、「不死鳥」「生ける伝説」の異名を持つ。必殺技は、踏み込みながら放たれる渾身の中段突き「崩拳(ぽんけん)」。格闘大会「アイアン・フィスト・トーナメント6」開幕戦のファイナルで、引退戦としてクレイグ・マードックと対決する。 マーシャル・ロウと示し合わせてクレイグに毒を盛ろうとしたが失敗し、ベストコンディションのクレイグと真剣勝負をすることになってしまう。結果的に勝利を収めて賞金1000万円を獲得し、引退撤回を決意。だが主催者の風間仁と話をしているところにクマのぬいぐるみを着た風間飛鳥が乱入し、リングから叩き落されたことで、首を痛めて入院する羽目になった。
マーシャル・ロウ (まーしゃるろう)
元格闘家で料理人のアメリカ人の中年男性。現役時代はマーシャル・アーツ使いであった。格闘大会「アイアン・フィスト・トーナメント6」開幕戦に解説者として招かれ、ポール・フェニックスとクレイグ・マードックの試合の解説をする。しかし実は、賞金山分けの約束をしてポールと示し合わせ、一時的に格闘能力が低下する毒を入れた自分の店の弁当を、差し入れと称してクレイグのもとに送りつけていた。
クレイグ・マードック (くれいぐまーどっく)
オーストラリア人の男性格闘家で、スタイルはバーリトゥード。年齢は不詳。「バーリトゥード最凶の猛獣」などとあだ名される通り、格闘スタイルは極めてラフであるが、アスリートとしてのストイックさも持ち合わせており、ポール・フェニックスとの対決を前にマーシャル・ロウから匿名で差し入れられた毒入り中華弁当を、油分が多いからと言って口にしなかった。
ボブ
フリースタイル空手を使う、年齢不詳のアメリカ人男性。犯罪容疑者の保釈金を立て替え、容疑者が逃げたら追跡して捕まえるという「ボンズマン」の職に就いている。そのボンズマンとしての腕を買われて風間仁からミゲル・カバジェロ・ロホの捕獲を依頼される。また、格闘大会「アイアン・フィスト・トーナメント6」の全米予選でチャンピオンとなり、本戦出場を決めている。 巨体のうえ、極度の肥満体だが、軽量級並みの俊敏な動きができる。ミゲルとの戦いにおいて2人で道頓堀に転落し、1985年の阪神優勝時に「コーネル・テンダース像」が道頓堀に放り込まれた逸話になぞらえて、「コーネル兄弟」という都市伝説になった。
ミゲル・カバジェロ・ロホ (みげるかばじぇろろほ)
スペイン人の年齢不詳の男性で、各地で鉄拳衆への襲撃を繰り返しているテロリスト。三島財閥が引き起こした戦乱のために肉親を失い、風間仁を恨んでその命を狙っている。格闘技は素人だが、長身で巨体の持ち主で、天性の身体能力だけでボブと互角の戦いを演じる。ボブとの戦いにおいて2人で道頓堀に転落し、1985年の阪神優勝時に「コーネル・テンダース像」が道頓堀に放り込まれた逸話になぞらえて、「コーネル兄弟」という都市伝説になった。
ラース・アレクサンダーソン (らーすあれくさんだーそん)
鉄拳衆の1人である若い男性。自身の部隊であるラース小隊を率いてとある任務に当たっていた時、三島一八の襲撃を受け、小隊を壊滅させられたうえに記憶喪失となった。ザフィーナに助けられ、なんとなくいい雰囲気になっていたところで風間仁が送り込んできた増援部隊と遭遇し、記憶を取り戻す。その後、仁に反旗を翻し、1000人規模の鉄拳衆を率いた反乱の主導者となる。
ザフィーナ
世界遺産になっているとある遺跡で暮らす、若い占い師の女性。その正体は遺跡の「墓守」であり、暗殺剣の使い手。任務で遺跡にやって来て、行き倒れになっていたラース・アレクサンダーソンを助け、なんとなくいい感じの仲になっている。
集団・組織
三島財閥 (みしまざいばつ)
三島平八、三島一八などが歴代頭首を務める、巨大な財閥。現頭首である風間仁のもと、新国家ミシマを樹立、世界を戦乱の渦に叩き込んだ。その過程で現実に多くの血が流され、それがために仁に恨みを抱く者は多い。
鉄拳衆 (てっけんしゅう)
三島財閥の頭首の私兵部隊。数千人は存在し、戦闘能力はピンキリであるが、現頭首・風間仁の直属であるエディ・ゴルド、ニーナ・ウィリアムスなどのように一部には格闘家として高い能力を持った者たちもいる。
イベント・出来事
アイアン・フィスト・トーナメント6 (あいあんふぃすととーなめんとしっくす)
三島財閥が主催する世界的な格闘大会。「6」というのは6回目という意味である。世界各地で予選大会が行われ、決勝トーナメント進出者が決定した段階にある。なお、主催者たる風間仁自身も一格闘家として出場する予定となっている。
その他キーワード
風間流古武術 (かざまりゅうこぶじゅつ)
風間飛鳥の使う格闘流派。相手の力や動きを利用する技が多く、その神髄は、他者を打倒することではなく、争いを収めることにある。例えば飛鳥がエミリ・ロシュフォールとの戦いで見せた「阿羅々木(あららぎ)」という技は、相手の回し蹴りをかいくぐってカウンター気味に顔面を掴み、そのまま後方に叩きつけるという技となっている。
クマのぬいぐるみ
大きな熊の着ぐるみ。風間飛鳥が、ポール・フェニックスの引退試合に乱入した時に身に着けた。その後も風間家に保管されており、居候のエミリ・ロシュフォールが飛鳥を驚かせるために着込んだこともある。
クレジット
- 原作
-
バンダイナムコゲームス
- 監修
-
バンダイナムコゲームス