闇の鶯

闇の鶯

ゴルフ場開発のために、故郷近くの田舎に配属された新入社員・佐田春義が主人公。ある日、山で迷ってしまった佐田は、鶯という名の妖艶な美女の家に泊まることになる。民話「見るなの座敷」をベースに、土地開発会社の面々と山姥の対立を、環境破壊や原発問題をからめて描く。

正式名称
闇の鶯
ふりがな
やみのうぐいす
作者
ジャンル
その他宗教・伝記・教育
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概要・あらすじ

主人公・佐田春義は、川上興産に就職が決まり、実家近くの織川支社・布巻営業所に配属された。川上興産は、布巻周辺にゴルフ場をつくる計画なのだという。ある日、久しぶりに鶯村と呼ばれる山奥に足を踏み入れた佐田は、道に迷ってしまう。歩き回っているうちに夜になり、途方に暮れていたところに民家の明かりを見つけて泊めてもらう。

民家にはという名の美しい婦人が一人で暮らしていた。夜中に目が覚めた佐田が、物音がする部屋を覗いてみると、パソコンのキーボードをたたくの姿があった。

登場人物・キャラクター

佐田 春義 (さだ はるよし)

川上興産織川支社・布巻営業所に配属された新人。故郷が布巻の近く。川上興産以外のすべての就職試験に失敗し、やむなく就職を決めた。子供の頃によく遊んだ鶯村で迷い、一軒の民家に泊まる。そこに住む、鶯と言う名の妖艶な美女と関係を持ち、ずるずると民家に居つく。

(うぐいす)

廃村になった鶯村の民家で一人住まいをする妖艶な美女。その正体は、山の神や山姥などと呼ばれる山の精。人間を嫌っておらず、衛星放送やパソコンなど、人間界のものも大好き。山を殺そうとする開発会社の人間たちを諭して、退ける。

太郎 (たろう)

川上グループの会長の孫。パソコンのゲームを通じて、山姥である鶯と対決する。また、川上興産布巻営業所の社員たちを引き連れて、山姥を退治しようとする。

(いぬい)

川上興産織川支社・布巻営業所の所長。頭髪が薄く、眼鏡をかけた太った人物。毎日、忙しそうに書類をあちらこちらに移動しているが、仕事をしている様子はない。太郎に引率されて、山姥退治に同行する。

木岸 (きぎし)

川上興産織川支社・布巻営業所に勤める社員。くわえたばこ、無精ひげのだらしない外見。毎日、猟か釣りをして遊んでいる。太郎に引率されて、山姥退治に同行する。

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