VRMMOでサモナー始めました

VRMMOでサモナー始めました

テトメトの小説『VRMMOでサモナー始めました』のコミカライズ作品。ゲーム中で不人気な「サモナー」の職に就いたユウが、仲間の召喚モンスターたちと共に戦う姿を描く、ほのぼのファンタジーバトルアクション。「WEBコミックガンマぷらす」で配信された作品。

正式名称
VRMMOでサモナー始めました
ふりがな
ぶいあーるえむえむおーでさもなーはじめました
原作者
テトメト
漫画
ジャンル
バトル
 
ファンタジー
関連商品
Amazon 楽天

あらすじ

サモナー始めます!

世間で大注目されているVRMMORPG「FWO」の正式サービスがついに開始された。「サモナー」としてこの世界に降り立ったユウは、現実世界での友人であるタクや「シルフ」こと妹の翼をはじめ、この世界のことをよく知るベータ版プレイヤーたちとの交流を通し、FWOの世界のことを学んでいく。彼らベータ版プレイヤーたちは、ユウが圧倒的不人気職であるサモナーを選択したことに驚きを見せながらも、彼を優しくサポートし、プレイが軌道に乗るまで惜しみなく手助けをするのだった。こうして周囲の厚意に支えられながら、ユウは最初の召喚モンスターとして、「ウサギ」のボーパルの召喚に成功する。

サモナー守護ります!

ボーパルという仲間を得たユウは、ほかのプレイヤーの手助けなしでも冒険に出られるようになっていた。そんな中、ユウは森の奥で、一人の少女がカラスの大群に襲われている姿を目撃。心もとない戦力ながらも、彼女を助けるためにカラスの群れへと突っ込んでいく。こうして、Cクエスト「錬金少女との邂逅(かいこう)」が開始されることとなった。ユウとボーパルは巧みなコンビネーションでカラスを撃退していくが、敵の数はあまりにも多く、少しずつとはいえダメージは蓄積されていく。二人は必死に戦うものの、防御力に弱点を抱えるボーパルのHPがついに0になってしまう。その後、怒りと悲しみに燃えるユウの奮闘により、どうにかカラスを撃退。すると、ユウたちの戦いを見守っていた少女は「エルネス」と名乗り、街までいっしょに連れていって欲しいと願い出る。その帰りの道中で、ユウは新たに召喚モンスターの「フクロウ」を封印することに成功する。そして、今回の狩りで得た戦利品を買い取ってもらうため、リアのもとへと向かう。

サモナー着替えます!

翌日、ボーパルがデスペナルティから復活するのを待ち、ユウはさっそく新たな召喚を試みる。これにより出現した召喚モンスターの「フクロウ」に「ミズキ」と名づけたユウは、リアに依頼されたウサギの肉を集めるため、経験値稼ぎも兼ねてウサギ狩りを開始し、ボーパルとミズキのコンビネーションに感嘆しながら、アイテムを集めていく。そんな中、思いがけずレア装備「うさぎさん」セットをコンプリートすることに成功したユウは、試しに装備してみる。それはうさ耳フードに短いフリルスカートという女性プレイヤー向けの装備だったが、フルセットで装備するとさまざまな特殊効果を得られることもあって、ユウは外見を気にせず、この装備品で戦うことを決めるのだった。だが、うさぎさんセットは正式サービス開始に伴って追加された新アイテムであった。そのため、ユウ自身の見た目のかわいらしさや、彼が連れている召喚モンスターたちのかわいさも相まって、物珍しさから一目見ようとする大量の他プレイヤーがあとを付いてくるという、異様な事態を招いてしまう。すると、困り果てていたユウの前に、タクがベータ版時代からの仲間と共に姿を現し、狩りへと誘う。こうしてユウは、なるべく人気のない場所に出向いて狩りをすることになった。その後、タクたちとのパーティプレイで実入りのいい狩りを済ませたユウは、消費した「ヒールクリーム」を補充するため、エルネスに紹介された「エルとフィアの店」を訪れる。そこでユウは、自分に対して何かときつい物言いをするフィアと知り合い、またエルネスとの再会も果たすのだった。

サモナー激闘します!

ある日、ユウが森の中で狩りをしたところ、ボーパルがLv10に到達し、クラスチェンジができるようになった。クラスチェンジ先は「大兎」と「蹴り兎」の2種類あったが、今までどおり小さくてかわいいボーパルがいいと、ユウは蹴り兎へのクラスチェンジを選択。その後、強くなったボーパルの腕試しをするため索敵していたユウは、1体のモンスターを発見する。それはエリアボスのラースベアーで、Lvは20と非常に高く、ユウたちには勝ち目のない相手だった。ユウたちは逃げようとするが、見えない壁で行く手を阻まれてしまう。ボス戦からは逃げられないという、ゲームでおなじみの状況であることを察したユウは、ラースベアーに立ち向かおうとするが、ラースベアーの一撃によりあっさり瀕死(ひんし)の重傷を負い、「恐怖」の状態異常に陥ってしまう。どうにかならないかとユウは木の上に逃げるものの、ラースベアーはユウを追って自らも木を登り始める。ここに至りユウは全滅を覚悟するが、そんなユウを守ろうと、ボーパルとミズキは木登り中で身動きのままならないラースベアーを連携攻撃で攻め立てる。これが功を奏し、ボーパルの強烈な蹴りを食らったラースベアーはバランスを崩して木から落下。そして首の骨を折り、HPは大量に残っていながらも、ビクビク痙攣(けいれん)して動かなくなってしまう。これを好機と見たユウたちはいっせいに攻撃し、奇跡的にラースベアーの討伐に成功。そして、この戦いによりLvが10になったミズキは、風属性魔法を使える「マジカルオウル」へのクラスチェンジを果たすのだった。なお、この時のラースベアーの挙動は不具合であり、この出来事のあと、FWOの運営によりモンスターの首が折れても行動不能にならないように修正が施されることとなった。

サモナー懐柔します?

ラースベアーを倒したユウは、レンフィアのもとで武器や道具を新調し、モンスターを倒してさらなるLv上げに励んでいた。そしてユウは、新たな召喚モンスターとして「ヤギ」のアイギスの召喚に成功する。そんな中、ラースベアーが討伐されたことを記念して、プレイヤー同士の対戦イベント「第一回闘技大会」の開催がFWO運営から発表された。ルールに目を通したユウは、召喚モンスターはプレイヤーと同等の扱いとなるため、サモナーの召喚魔法は使用禁止ということを知って肩を落とすものの、別のアプローチで大会にエントリーすることを決意する。そして、闘技大会に向けて戦力増強を図っていたところ、アイギスがLv10に到達。まれに戦闘中に逃げ出すという危うい特性を持ちながらも、外見重視のユウの方針により、「エスケープシーフ」にクラスチェンジする。その後、シルフに誘われてモンスター「アント」を相手にした殲滅(せんめつ)作戦に参加して効率的に経験値を稼いだりと、ユウと彼の召喚モンスターはどんどんLvを上げていく。同時に、これらで得たドロップアイテムの素材をレンに提供することで、装備面の充実も図るのだった。

サモナー招かれます!

第一回闘技大会の開催を5日後に控えた日、ユウは経験値稼ぎとレンに頼まれた素材集めを兼ねて、エリアボスのラースベアーを倒したことで入れるようになった、森の奥の新エリアへと向かっていた。途中、敵を倒してLv15になったユウは、モンスターを従える能力を強化した二次職「ハイサモナー」にクラスチェンジ。区切りのいいところで、リアに作ってもらったシチューを食べながら休憩することにする。すると、そこに小さな妖精のような姿をしたモンスター「フェアリー」が現れる。ユウは友好的な様子のフェアリーに気を許し、シチューを分けてあげながら交友を深めていく。その後、フェアリーにうながされるまま1本の木のうろに入ったユウは、花が咲き乱れるフェアリーたちの住処(すみか)「フェアリーガーデン」に立っていた。ユウはその幻想的な光景に心洗われるが、突然現れた巨大な蔓(つる)植物「フェアリーイーター」が周囲にいたフェアリーたちを捕食し始める。即座に戦闘態勢を取ったユウたちは、抜群のコンビネーションでフェアリーイーターを撃退し、フェアリーたちを助けることに成功。すると、ユウたちが最初に会ったフェアリーはユウの本に飛び込んで封印され、自らユウの召喚モンスターとなる。そして「ティーニャ」と名づけられるのだった。

ウサギ、出撃なの!

たゆまぬ経験値稼ぎの結果、ティーニャは早々にLv10になり、魔法攻撃の強化された「ハイフェアリー」にクラスチェンジする。さらにボーパルはLv20となり、2度目のクラスチェンジで回復魔法を使える「いやしウサギ」となっていた。準備を万端に整え、ついに迎えた第一回闘技大会の当日。参加すると言っていたはずのユウは、なぜか観客席に姿を現す。闘技大会を観戦しようとしていたリアレンは大いに驚くが、そんな二人にユウは、自分ではなくボーパルが闘技大会に参加していることを明かすのだった。一方、予選で遺跡エリアに振り分けられたボーパルは、ユウに褒めてもらいたい一心で、ほかの参加者を次々と打ち倒していた。そして次の相手を探してさまよう中、ボーパルは同じく遺跡エリアに振り分けられたシルフと出会う。心強い知り合いを見つけたボーパルとシルフはタッグを組み、破竹の快進撃を続けていく。だが、そんな一人と1匹の前に、スキのない構成でベータ版からパーティを組んできたという、ケイダイチユウマの三人組が現れる。

ウサギ、決着なの!

シルフとのタッグで予選に勝ち残ったボーパルは、第一回闘技大会の本戦へと駒を進めた。数々の強豪プレイヤーが名を連ねる中、ボーパルは第1回戦で斧(おの)使いのオサムと戦うこととなった。ボーパルは持ち前のスピードで攪乱しつつ攻撃していくが、打たれ強いオサムにはなかなか有効打を与えられない。それでもなお攻めようとしたところ、オサムの全身を使った「ウォークライ」を至近距離で浴び、身体が硬直して動かなくなってしまう。だが、ユウの応援により硬直を解いたボーパルは、オサムの渾身(こんしん)の一撃を寸前で回避。残りHPもごくわずかな中、全力の連続攻撃でついにオサムから勝利を収める。続くボーパルの第2回戦の相手は、第1回戦でタクを翻弄し圧勝したメイドのキサラギ。緊張感漂う中、ボーパルは開幕早々、キサラギに渾身の蹴りを見舞う。実はキサラギが闘技大会に参加した目的は、かわいいボーパルと戦ってみたいというだけものだった。念願叶(かな)ったキサラギはボーパルの蹴りを自ら進んで顔面に浴び、恍惚(こうこつ)の表情でリング外へと吹き飛んでいく。こうして訳もわからないうちに、ボーパルは決勝への進出を果たすのだった。ついに迎えた決勝戦、ボーパルの相手は予選で共に戦ったシルフとなった。シルフもまた、ボーパルに負けずとも劣らない内容で本戦を勝ち抜いてきた実力者だけあり、一人と1匹は一進一退の白熱した戦いを繰り広げる。死力を尽くした戦いの末、ボーパルとシルフは互いに全力を込めて、最後の一撃を放つ。これは相打ちとなり、同時にHPがゼロになった一人と1匹は地面に倒れ伏してしまう。

関連作品

小説

本作『VRMMOでサモナー始めました』は、テトメトの小説『VRMMOでサモナー始めました』を原作としている。原作小説版はテトメトが「小説家になろう」に投稿した作品で、TOブックスから刊行されている。イラストは秋咲りおが担当している。

登場人物・キャラクター

ユウ

VRMMORPG「FWO」のプレイヤーの男性。種族はヒューマン、職業は「サモナー」。初期装備の武器は本だが、現実世界のユウ自身が合気道の経験があるため、当初はレンから譲り受けたロッドを使った杖(じょう)術で戦っていた。ただし、近接戦闘に向かない職業ということもあって攻撃力は低く、のちにLvが上がって水属性魔法を使えるようになってからは、魔法での遠距離攻撃も交えて戦うようになる。小柄でかわいらしい顔立ちをしており、キャラクターメイクの際に黒髪のストレートロングヘアにしたこともあって、男性アバターながら女性に間違われることが多い。そのため、妹のシルフにも「お姉ちゃん」呼ばわりされている。ゲーム序盤、弱いウサギばかり飼っているうちにレア装備「うさぎさん」セットをコンプリート。これがうさ耳フードに短いフリルスカートというものだったこともあって、ついには完全に女性にしか見えなくなってしまう。ただしユウ自身は、ゲーム中ということもあって性能重視で細かいことは気にしておらず、このことに特別なんの感想も抱いていない。モフモフした動物が大好きで、召喚モンスターを選ぶ際も、基本的には外見が最優先で能力は二の次。のちに、モンスターを従える能力を強化した二次職「ハイサモナー」にクラスチェンジする。

タク

VRMMORPG「FWO」のプレイヤーの男性。種族はヒューマン、職業は「ファイター」で、両手持ちの大剣を武器に戦う。ユウとは現実世界でも知り合いで、FWOはベータ版からプレイしており、正式サービス版からプレイを開始したユウに色々なことを教え、導いていく。のちに、戦闘能力を正統進化させた二次職「ウォリアー」にクラスチェンジする。格好をつけても決まり切らない三枚目なところがあり、ユウやシルフ、リアなど親しい者たちからは、冗談交じりに軽い扱いをされることが多い。だが実力は確かで、第一回闘技大会では本戦出場の八人に名を連ねている。

シルフ

VRMMORPG「FWO」のプレイヤーの女性。種族はエルフ、職業は「ファイター」で、片手持ちの細剣を武器に戦う。妖精のような4枚の羽根が生えたレア装備「フェアリーセット」を装備している。ユウの現実世界の妹で、本名は「翼」。FWOはベータ版からプレイしていた。ちなみにユウと同様にモフモフした動物が大好きで、ユウの召喚モンスターたちを執拗(しつよう)に抱きしめ撫(な)でまわすため、ボーパルたちには恐れられている。のちに、魔法能力を強化した二次職「魔法剣士」にクラスチェンジ。鋭い剣技と風属性魔法を巧みに融合させた戦い方で、第一回闘技大会では準優勝という優れた結果を残す。

リア

VRMMORPG「FWO」のプレイヤーの女性。職業は商人で、専用スキル「交易」を持つ。これにより物の売買で経験値を得られることもあって、生産職のプレイヤーと同盟を組み、商品の仲介役のようなことをしている。手広く商売を手掛けていることもあって、周囲からは怒らせてはいけない存在として認知されており、シルフには「女ボス」と評されている。FWOはベータ版からプレイしており、タクやシルフとも顔見知り。FWOの世界では、完全な趣味スキルとも評される「料理」のスキルも所持している。

レン

VRMMORPG「FWO」のプレイヤーの男性。職業はウッドワーカー。FWOはベータ版からプレイしており、タクやシルフとも顔見知り。ベータ版の頃は、ウッドワーカーのプレイヤーの中でも三本指に入るほどの凄腕(すごうで)として知られていた。小柄でかわいらしい顔立ちをした少年で、男性アバターながら女性に間違われることも多い。

ボーパル

VRMMORPG「FWO」でユウが使役する召喚モンスター。初期クラスは「ウサギ」。索敵を得意とする敏捷性重視の遊撃タイプで、ユウやほかの召喚モンスターたちとの息の合った連携攻撃が強力。のちにLv10で、蹴り技を得意とする「蹴り兎」にクラスチェンジし、メインアタッカーとして活躍するようになる。Lv20では、回復魔法を身につけた「いやしウサギ」にクラスチェンジする。

ミズキ

VRMMORPG「FWO」でユウが使役する召喚モンスター。初期クラスは「フクロウ」。空中からの索敵を得意とし、戦闘時にはその飛行能力を活かした攪乱戦法で戦う。のちにLv10で、魔法攻撃が可能な「マジカルオウル」にクラスチェンジし、遠距離からの支援能力を身につける。

アイギス

VRMMORPG「FWO」でユウが使役する召喚モンスター。初期クラスは「ヤギ」。初期から「危機察知」「悪路走破」「怒り」のスキルを持ち、非常に打たれ強く前衛での盾役を務める。のちにLv10で、物理攻撃への耐性はアップするが、まれに戦闘中に逃走する恐れがあるという「エスケープシープ」にクラスチェンジ。それまでヤギのような外見だったが、その名のとおりヒツジのような姿に変貌を遂げる。

ティーニャ

VRMMORPG「FWO」でユウが使役する召喚モンスター。初期クラスは「フェアリー」。手のひらサイズの小さな妖精の姿をしており、魔法を使って戦う。本来、モンスターは敵として出現したものを倒したうえで、サモナーが本に封印することで召喚し使役できるようになるが、ティーニャは仲間の妖精たちを助けてもらったことで自ら率先して本に封印され、ユウの召喚モンスターとなった。のちにLv10で、羽が一対増えて4枚になり、魔法攻撃力と詠唱速度が上昇する「ハイフェアリー」にクラスチェンジする。

エルネス

VRMMORPG「FWO」に登場するNPCの女性錬金術師。通称は「エル」。フィアの姉で、二人で「エルとフィアのアトリエ」という店を営んでいる。非常にテンションが高く、かわいいものが大好きでフィアのことを溺愛している。一方で計画性がなく衝動のままに行動するため、結果的ににっちもさっちもいかない事態を招くことも多い。事実、ユウと知り合ったのも、一人で夜の森に入ってしまい、カラスのモンスターに襲われて身動きが取れなくなっていたからであった。ちなみに、ここでエルネスを助けることが、Cクエスト「錬金少女との邂逅」の達成条件となっている。

フィア

VRMMORPG「FWO」に登場するNPCの女性錬金術師。エルネスの妹で、二人で「エルとフィアのアトリエ」という店を営んでいる。言葉遣いが丁寧で落ち着いた性格で、テンションの高いエルネスのツッコミ役を担う。男性が苦手で、ユウのことを初見で男性と見抜いた数少ない人物。これによりユウには、「本当の自分に気づいてくれた」と気に入られている。

ケイ

VRMMORPG「FWO」のプレイヤーの女性。ガントレットと一体化した双剣の使い手で、近接でのメインアタッカーを担当する。ベータ版からのプレイヤーで、当時からパーティを組んでいるダイチ、ユウマと三人で、第一回闘技大会予選の遺跡エリアを最後まで生き残った。本戦進出の椅子をかけて、即席タッグを組んだボーパルとシルフと対峙(たいじ)し、仲間たちとの息の合ったコンビネーションで一人と1匹を追い詰める。なお本戦には二人しか進出できないが、仲間のうち誰が本戦に出場するかなど、細かいことは特に考えていない。

ダイチ

VRMMORPG「FWO」のプレイヤーの男性。身の丈ほどもある巨大な盾の使い手で、近接での防御役を担当する。ベータ版からのプレイヤーで、当時からパーティを組んでいるケイ、ユウマと三人で、第一回闘技大会予選の遺跡エリアを最後まで生き残った。本戦進出の椅子をかけて、即席タッグを組んだボーパルとシルフと対峙し、仲間たちとの息の合ったコンビネーションで一人と1匹を追い詰める。なお本戦には、ユウマを省いてダイチ自身とケイが二人で進出することを目論んでいる。

ユウマ

VRMMORPG「FWO」のプレイヤーの男性。火属性の魔法を得意とするマジックユーザーで、距離を問わず攻撃と補助を担当する。ベータ版からのプレイヤーで、当時からパーティを組んでいるケイ、ダイチと三人で、第一回闘技大会予選の遺跡エリアを最後まで生き残った。本戦進出の椅子をかけて、即席タッグを組んだボーパルとシルフと対峙し、仲間たちとの息の合ったコンビネーションで一人と1匹を追い詰める。なお本戦には、ダイチを省いてユウマ自身とケイと二人で進出することを目論んでいる。

オサム

VRMMORPG「FWO」のプレイヤーの男性。職業は「ファイター」の二次職「斧使い」で、両手持ちの巨大な斧を使って戦う。第一回闘技大会の本戦に出場した実力者で、1回戦でボーパルと対峙。スキンヘッドでいかつい外見に反して、ボーパルの能力を的確に分析しながら戦い、そのスピードについていけないと見るや、全身を使ったウォークライの大音響でボーパルの動きを止めるなど、冷静な頭脳派でもある。

キサラギ

VRMMORPG「FWO」のプレイヤーの女性。職業は特定クエストをクリアすることで解禁される、激レアな「メイド」。フリルの付いたカチューシャに、ロングスカートの典型的なメイド服スタイルで、ご主人様の邪魔にならずに仕えるため、気配だけでなく姿まで消すスキル「メイドですから」など、特徴的な固有スキルを持つ。また、おしとやかそうな外見に反して、無数の投げナイフによる遠距離戦、体術とダガーを使った接近戦と、距離を問わない非常に高い攻撃力を誇る。ベータ版からの有名プレイヤーだが、激レア職であることから、その能力の詳細はあまり知られておらず、第一回闘技大会本戦の第1回戦で対戦したタクを翻弄し、ほぼ一方的な勝利を収めたほどの実力者。ちなみに、第一回闘技大会に参加した最大の理由は、ボーパルと戦ってみたかったからである。

フウリン

VRMMORPG「FWO」のプレイヤーの女性。職業は「ウィンドメイジ」で、風属性の魔法のほか、素早さや詠唱速度を底上げするスキルを持つ。第一回闘技大会の本戦に出場した実力者で、1回戦でシルフと対峙。スキルで素早さを強化することによりシルフの鋭い剣撃にも対応し、さらに魔法の撃ち合いで勝るなど優位に戦いを進め、高いポテンシャルを見せた。

その他キーワード

第一回闘技大会

VRMMORPG「FWO」の運営が公式に開催する、プレイヤー同士の対戦で勝者を決定するイベント。ユウがエリアボスのラースベアーを倒したことを記念して開催された。ただし、ユウがラースベアーを倒せたのはゲーム上の不具合によるところが大きく、当初予定されていたよりも開催が大幅に早まったという経緯がある。ルールは、ランダム転送された沼地、洞穴、雪原、遺跡のいずれかのエリアで予選としてバトルロイヤルを行い、各エリアで勝ち残った二人が本戦に進出することとなる。ちなみに予選は制限時間60分で、時間経過と共にエリアが狭まっていき、エリア外に出てしまうとリタイアとなる。ちなみにアイテムは持ち込めずにHPやMPも自動回復しないが、唯一ほかのプレイヤーを倒すことで、HPかMPを最大値の半分回復することができる。本戦は一対一の戦いによる勝ち上がりのトーナメント方式で、最終的な優勝者を決定する。試合のルールは、HPがゼロになるか場外への落下で敗北。制限時間は30分で、時間切れの場合は両者失格となる。ちなみに、本戦出場者にはもれなく報酬が用意されている。なお、サモナーの召喚モンスターはプレイヤー同等と見なすため、大会中の召喚魔法は使用不可となっている。だが、ユウはこのルールを利用して、自分ではなくボーパルでエントリーし、大会へと臨んだ。

サモナー

VRMMORPG「FWO」でプレイヤーが選択できる初期職業の一つ。「召喚士」と表記される場合もある。キャラクターメイク時に職業選択の選択肢として出現することが少なく、何より不人気なため、サモナーの職に就いているプレイヤーは極端に少ない。ちなみに不人気である理由は、初期装備の武器が本のため満足に戦えないこと、序盤で唯一使える魔法は非常に扱いが難しい火属性であること、さらにモンスターを召喚するには、まずそのモンスターを倒して一定数を本に封印しなくてはならないうえ、封印時には敵からのドロップアイテムを入手できないこともあり、特にゲーム序盤というもっともお金が必要な時期において金策に困りがちで、パーティを組んだほかのプレイヤーの迷惑になることなどが挙げられる。

FWO (ふぁんたじー わーるど おんらいん)

世間で大注目のVRMMORPGで、世界観は剣と魔法のファンタジー。プレイヤー自身がゲームの世界に入り、実際に見たり聞いたり触ったりと、実体験を楽しめるゲームとなっている。その性質上、髪型などは自由に設定できるものの、ベースとなる外見や性別は現実世界のものと同じ。そのため、ゲーム中のキャラクターは基本的にプレイヤーそのものである。ベータ版の時から人気で、正式サービス開始と同時にゲーム世界がプレイヤーでごった返したほど。ユウは正式サービス開始と同時にゲームを始めたが、タクやシルフなど、ベータ版からのプレイヤーも多い。なお、正式サービスに伴ってベータ版にはなかったさまざまな機能が追加されており、正式サービス版には、ベータ版をやりこんだプレイヤーでも知らないことも多い。ちなみにゲーム世界では、現実の20時間で1日が経過するようになっている。

クレジット

原作

テトメト

キャラクター原案

秋咲 りお

協力

TOブックス

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