2017年に放送されたアニメで見ておくべき作品10選58 Pt.

2017年に放送されたアニメの中から、これは見ておくべきだという人気の作品を10作紹介。

作成日時:2018-08-07 19:00 執筆者:マンガペディア公式

2017年に放送されたアニメで見ておくべき作品10選

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概要

早いもので2017年が終わりもう半年が過ぎている。昨今は1クールに放送されるアニメ本数が非常に多く、1年前の作品でも記憶から薄れているものは多くある。しかしそれでも面白い作品や、絶対に見ておいた方が良いと思える作品は確かに存在していたのだ。今回は2017年に放送された、見ておくべき作品を10作品紹介する。

『メイドインアビス』

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人類最後の秘境と呼ばれる、底知れぬ巨大な縦穴「アビス」。大穴の縁に作られた街には多くの「探窟家」が暮らしており、そこには「探窟見習い」の「リコ」も住んでいた。「アビス」には呪いがあるが、何故だか不思議と魅力があり、彼らは今日も命と引き換えにロマンを追い求め奈落に挑み続けている。「リコ」も「探窟家」である母に憧れながらも「アビス」の魅力に取り憑かれていたが、ある探窟中に男の子のロボットが倒れているのを見つけた。彼は記憶を失っており、どこから来たかも覚えてはいない。そのロボット「レグ」は真実を知るため、「リコ」は母を追い求め、共に「アビス」の底へと旅立つのであった。なんともいえぬ素晴らしく壮大で美しい世界が広がっている本作。「アビス」の魅力が本作そのものの魅力とリンクしているようである。「アビス」内は未知の世界が広がっており、ぐんぐんと底へ向かっていく2人によって開かれる世界は、心を引き寄せる何かが詰まっている。未知の巨大な縦穴ということで「アビス」には様々な細かな設定が施されており、それにより物語はさらに深みを増していくのだ。そこに小さな少年少女が立ち、果敢にも突き進んでいく冒険の様子は、こちらの胸もワクワクさせてくれる。途中で出会う人々との交流も見どころであり、それにより「アビス」の謎と恐ろしさが暴露されていく。階層が下がる度に物語は暗く苦しい展開へと進んでいくが、それでも挑み続ける魅力を備えている「アビス」の世界観は脱帽ものである。ロマンの全てを詰め込んだようなその世界は必見の価値あり。小さな少年少女の夢が詰まった、冒険の一部始終を見てほしい。

『ボールルームへようこそ』

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『月刊少年マガジン』にて連載されている社交ダンスをテーマにした作品。日々楽しいこともなく過ごしていた「富士田多々良」。下校中のあるとき不運にもカツアゲに遭遇。その窮地を救ってくれたのは「仙石要」というプロダンサーであった。その出会いをきっかけに競技ダンスに出会った「富士田多々良」は、今の自分を変えたいと競技ダンスの世界に足を踏み入れる決意を固める。競技ダンス仲間、ライバルとの熱い戦い、ダンスに対する思い、躍動感あるダンスシーン、繰り広げられる繊細な心理描写、全てが胸を熱くする作品である。制作を務めるのはProduction I.G。キレのあるダンスシーンをリアルかつ繊細に描き、本作の魅力を最大限に引き出した。しかしときに大胆で、アグレッシブな演技は情緒溢れる迫力満点の仕上がりとなった。そこに組み込まれたのが選手たちのリアルで複雑な心理描写である。ダンスをする上での葛藤やパートナーに対する思い、ライバルたちへの闘争心など、細かな心の動きをダンスと併せて表現している。本作の見どころはこれだけではない。1クール目では「富士田多々良」単体の成長を描写、続く2クール目にはパートナーとの在り方を描いているが、それぞれの羨望や葛藤が胸を穿つほどにリアルなのだ。登場人物全てが他のダンサーと関わり合いながらライバルと呼べる人物を作り、パートナーを作り、カップルの在り方を模索していく。その過程が丁寧で、それぞれのダンスに向き合う姿勢を巧みに反映している。互いに刺激し合いながら進んでいくダンサーたちの成長から、目が離せなくなること間違いなしの作品である。

『ソード・オラトリア』

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異世界バトル物語『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』の外伝として描かれるスピンオフ作品。本編の人気が高かったために2017年にアニメ化された。本編にて主人公「ベル・クラネル」の窮地を救い、その後憧れの存在として登場していた「アイズ・ヴァレンシュタイン」を主人公とした物語で、彼女の所属する「ロキ・ファミリア」の冒険を描いている。また、「アイズ・ヴァレンシュタイン」の苦悩や過去の話などを展開しており、本編の裏で起こっていた出来事を知れる一作となっている。本編で語られなかった謎や出来事などが描かれており、本作のファンには堪らない物語。「ロキ・ファミリア」は高レベルな冒険者が集う最強ファミリアの一角であり、その冒険の規模は大きなものとなっている。ダンジョンも未開の地まで足を運び、登場する敵も強力な力を持つものばかり。そこで繰り広げられる高レベルの冒険者たちのバトルは豪快であり、知略的であり、仲間を信じる力に満ち溢れるものとなっている。駆け出し冒険者の「ベル・クラネル」の冒険とは対照的で、本編とは違った本格的な異世界バトルが描かれているのだ。所々で登場する「ベル・クラネル」との交流も見逃せない。本編と繋がるシーンが多数登場、さらに、強者集まる「ロキ・ファミリア」にとっての「ベル・クラネル」という存在を知ることができるのだ。物語をより深く、登場人物たちをより知ることができる一作である。

『正解するカド KADO: The Right Answer』

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「東映アニメーション」初となるフルCGキャラクター表現に挑んだ作品。東京、羽田空港に突如として出現した巨大な立方体。その一辺は2キロメートルにもおよび、謎に包まれていた。それは「カド」と呼ばれ、「カド」の出現時に居合わせた飛行機は乗客諸共「カド」に飲み込まれてしまった。政府は乗客乗員の救出および安否確認、「カド」についての解析を急いだが、「カド」の上層部に2人の人物が姿を現した。1人は交渉官「真道幸路朗」、もう1人は「ヤハクィザシュニナ」と名乗る「異方存在」であった。「ヤハクィザシュニナ」は人類に「異方」のものを提供し、人類たちを衝撃に包んだが、彼にはある1つの目的があった。「真道幸路朗」との交渉を得て明かされた目的、「ヤハクィザシュニナ」の求めた「正解」とは一体何なのか。本作は対話を主軸として、人類と「異方存在」の交渉が進められる。淡々と対話により進められる物語の展開は、静かながらに惹き付けられるものとなっている。そして徐々に明らかになる「ヤハクィザシュニナ」の言う「正解」が分かったとき、物語の全容が一気に開け、衝撃を受けるであろう。一見難く硬そうな印象を受けがちな作品だが、その魅力は計り知れない。また、フルCGという技法がSFならではの世界観を一層リアルに表現しており、本作での鍵となる「異方存在」のイメージを的確に表現していた。物語も演出も余すところなく楽しめる作品である。

『エロマンガ先生』

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『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』の作者によるライトノベル作品。前作同様、イラストは「かんざきひろ」が担当している。「和泉正宗」はラノベ作家であり、引きこもりの妹がいる。あるとき動画配信を視聴していると、自分の引きこもりの妹が自分の作品のイラストレーターであることを知った。その名も「エロマンガ先生」。なんとか妹の「和泉紗霧」を部屋から出そうとし、そこから始まる作家とイラストレーター、兄妹の2側面の関係を描いていく。最初は上手く交流できなかった2人であるが、同じ作品を作り出すという夢を共有し、次第に関わりが増えていくようになる。また、同じ志を持ったクリエイターであり作家の「山田エルフ」や「千寿ムラマサ」とも、最初こそ敵対心を燃やしていたが交流を重ね、互いを認め合い、良き友人、ライバルとして関わりを深めていく。その中で家族という面と恋愛面の2つが顔を出し、本作のアクセントとなっているのだ。クリエイターたちの仕事に対する姿勢は繊細に描かれ、恋愛面においては少女たちの可愛らしい攻防が見られる。どちらも本作の大事な要素であり、この2つが絡み合うことで物語の面白さは飛躍的に向上している。また、本作の大きな特徴として、実在するラノベやアニメ作品が登場したり、『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』の人物が登場したりする。内容自体も十分に楽しめる作品であるが、ちょっとした工夫などからも楽しませてくれる、そんな作品である。

『賭ケグルイ』

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「私立百花王学園」、そこは生徒同士のギャンブルによって階級が決まる制度が確立している。そこに転校してきた「蛇喰夢子」。彼女は一見大人しそうな少女だったが、クラスメイトとなった「早乙女芽亜里」に転校早々ギャンブルに誘われる。そこで彼女の化けの皮は剥がれた。「蛇喰夢子」はとんでもないギャンブル狂だったのだ。「早乙女芽亜里」とのギャンブル対決は、イカサマを見抜いた「蛇喰夢子」の勝利に終わり、その後彼女は学園のギャンブラーたちと莫大な金額を背負ったギャンブルを重ねていく。そして生徒会長とギャンブルすることを羨望し、賭ケグルイの学園生活を送っていくのである。ギャンブルで普通の生徒としての地位を保つか、「ポチ」の愛称で呼ばれる「家畜」となるかが決まる学園。そこに集まる生徒は皆ギャンブルに狂い、相手を貶めることを正とし過ごしている。そのイカれた設定から引きつけられるが、真の魅力はギャンブルシーンである。自身の人生をも賭けた、正に命懸けのギャンブルのスケールの大きさは目を見張るものがあり、登場するギャンブルも様々。どのギャンブルも巧妙に仕掛けられたイカサマが山のようにあり、それを見破るための心理戦も精巧に組み立てられている。また、ギャンブルを通じて徐々に広がっていく交友の輪は、一見不可解ながらも物語を引き立てる要素でもある。ギャンブルに酔いしれる若者たちの、熾烈な心理戦の応酬とギャンブルの本質を見ることができる、狂いながらも人間の卑しい本性を暴いた作品だ。

『小林さんちのメイドラゴン』

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「クール教信者」による漫画が原作のアニメで2017年に放送された作品。今までの「京都アニメーション」とは一味違った作品であり非常に可愛らしくのほほんとした内容である。平凡なOL「小林さん」。彼女は酔って彷徨っていた際に手負いのドラゴンを発見した。会話ができることにテンションが上がる酔っ払いの「小林さん」は、何気ない一言からドラゴンの「トール」を助けることとなった。「トール」は人間を下等生物と嫌っていたが、「小林さん」の優しさに惚れこみメイドとして「小林さん」の家に住み込むことを決意、家に押し掛けそのまま居付くことに成功した。その後も「小林さん」と「トール」の周りには多くのドラゴンが現れ、人とドラゴンの少し変わった日常が始まったのである。本作は人とドラゴンという種族を超えた者たちのふれあいを描いた心温まる日常アニメとなっている。登場するドラゴンの人間の姿は皆愛くるしく、ドラゴンの姿を見るとその違いに目を丸くするだろう。何気ない細かい描写の丁寧さは「京都アニメーション」だからこそ実現でき、ドラゴン要素を上手く表現させることに成功。ちょっとしたデフォルメ絵を取り込んだりと小さな工夫も凝らされており、見ている側を飽きさせない点が嬉しい作品。物語が進むにつ入れて、「小林さん」が次第にドラゴンたちを大事に思う気持ちを増幅させていくさまは見ていて心が温まる。ドラゴンが人間界に溶け込んでいる様子も面白おかしく描かれており、彼女たちなりの日常を楽しんでほしい一作。

『キノの旅 -the Beautiful World- the Animated Series』

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「時雨沢恵一」による大人気ライトノベルを原作とするアニメであり、本作は第2期に該当、2017年に放送された。第1期は2003年に放送され、そのときの制作スタッフや主要キャストを全て一新しての第2期である。また、第1期からの続きではなく、原作20巻までの人気投票を元にしたエピソードで構成された、全く新しい『キノの旅』となっている。旅人の「キノ」を主人公とし、相棒のモトラド「エルメス」に乗って様々な国を巡る物語である。基本的に全て短編構成となっており、物語によっては主人公が他の人物となって展開されることもある。本作で描かれる国々はどこも独創的な世界観を持った国ばかりであり、どれも目を惹くものである。「キノ」はどこの国にも3日間しか滞在しないというスタイルで旅をしており、その3日間だけで見られる国の様子はどこも違っていて物語の緩急をつけている。旅人に優しい国もあるが、厳しい国もあり、ときには「キノ」が身体を張って戦うこともある。それぞれの国での、人々との交流も見どころだ。国の思想に捉われている者、自由を求める者、純粋に国を愛する者など、多種多様である。1つ1つの国の在り方が個性的で、しかしながら何かを考えさせる問題を孕んでいる。独特の雰囲気を持っている作品であるが、各国の背景や在り方から、大人も楽しめる一作となっている。

『月がきれい』

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「I love youをそう訳したのは、太宰だったか、漱石だったか」、詩的な表現が特徴で、静かで、ゆっくりと進んでいく人間ドラマを描いた作品。埼玉県川越市の中学校に通う「水野茜」と「安曇小太郎」。同じクラスになったことをきっかけに少しずつ意識していき、「安曇小太郎」からの告白でぎこちないながらも交際が始まった。お互いに初めての交際のため、上手くいかないことも多かったが、それでもゆっくり愛を育んでいく。しかし、親の転勤により「水野茜」は千葉へ引っ越さなければいけなくなった。遠距離恋愛に不安を募らせる2人だったが、小説家志望の「安曇小太郎」は、自身らの恋愛模様を小説投稿サイトに投稿。それにより互いの思いを確認し、少しの不安と安心を持って遠距離恋愛となったのである。静かに心に染み渡るような恋愛模様を映し出した、みずみずしい一作だ。本作の特徴は、人間ドラマに特化した点である。そのため大きな盛り上がりを作ることなく、ただ等身大の彼らの恋愛を映すだけに留めた。しかしながら、それはどこか懐かしさを思わせるような、じんわりと心に響く恋物語となり、強い印象はなくともしっかりと心に残る作品へと導かれる結果となった。「安曇小太郎」が小説家志望ということもあり、物語の随所に詩的な表現が取り入れられていることも魅力的な点。その他、川越の街を忠実に再現し、2人の恋愛の行方を最後まで静かに、だが確実に描いているなど、終始丁寧に作られた作品となった。エンディングにも物語にまつわる秘密が隠されており、どこまでも繊細で心地良い。ただ淡々と進みながらも、どこか心を掴まれる恋愛作品。

『ブレンド・S』

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「まんがタイムきららキャラット」にて連載されている4コマ漫画を原作としたアニメ。2017年にアニメ化され、その新しい着想から多くのファンを獲得した。アルバイトを探していた「桜ノ宮苺香」。悩みは目つきが悪いこと。そのせいかアルバイトの面接はことごとく落ちていた。そんなとき、喫茶店の店長という「ディーノ」に出会い、自分の店で働かないかと勧誘された。彼の店はなんとお姉さんキャラや妹キャラ、ツンデレキャラという所謂「属性」を演じるメイド喫茶であった。「桜ノ宮苺香」は「ドSキャラ」として喫茶店「スティーレ」の従業員として働くこととなり、そこでの従業員との交流を描いた物語である。これまでに数多くの可愛い少女だらけの作品を世に排出してきた「芳文社」。その中でも異端となる、男キャラを登場させるという試みをしたことが特徴の本作。男キャラを登場させることにより、より女の子の可愛いを引き立たせることに成功したのだ。さらに登場人物によっては恋愛要素も含まれることとなり、恋愛場面ならではの可愛い表情やエピソードも描かれるようになった。物語はアルバイト風景や、「スティーレ」以外での従業員同士の関りなどが中心に描かれている。仕事中では属性を演じているため明かされない、少女たちの素顔を見ることもできる。制服の色のように、個性が全く異なるメンバーたちはどの子たちも魅力的である。これまでとは少し違った新感覚の作品、可愛いアニメに更なる楽しみ方を付与してくれる仕上がりとなっている。

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