性別をテーマとする作品10選167 Pt.

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「インターインターセクシュアル」という言葉を聞いたことがあるだろうか。これは男でも女でもない性別を持つ人のことを指す。私たちには生まれながら性別がある。中には性同一性障害で心と体が反対の者も存在するが、大体の人は自分の性別に沿って体も心も成長していく。しかし「IS」として生まれた人は女か男か区別することが難しい体を持つようになる。顔つきや服を着た見た目は女でも、実際は女性として足りないものが存在し、成長するにつれ体毛が濃くなってくることもある。また反対に顔つきや服を着た見た目は男でも、実際は女性らしい体つきになっていることもある。「IS」から受ける差別やいじめ、周りのように簡単にできない恋愛。自分の性別が分からない彼らにとって、性に関する悩みは一生つきない。その体を受け入れることも難しいもの。この作品は「インターインターセクシュアル」略して「IS」の人たちの悩みと苦悩、そして自分の体とどう向き合っていくのかを描いた作品なのである。

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なりたいものは一体何なのか。それぞれの欲望を隠しながらもさらけ出す物語。主なメインキャラクターは3人。男っぽいが本当は誰よりも女になりたい女の子。昔から男っぽく生きてきたことから女らしくなる機会を失ってしまうも、家では一人、高校の頃の制服を着て自分は女であることの快感を得る「櫟原由樹」。そんな「由樹」が女の子らしく憧れている美少女「永尾未果子」。そして学校でも美少年とはやされ有名な「相葉佳人」が中心となって繰り広げられる物語で、同性愛や性別に関する問題が多く用いられている作品である。3人が持つ悩みはそれぞれが違うものだが、どれもが性別に関わる複雑なもの。決して交わってはいけなかった3人の悩みは混ざり合い、それが彼らをより苦しませていってしまう。自分の性別に関して人は考えたことがあるだろうか。恐らく性同一性障害の者しか考えることはないのではないだろうか。しかし、この作品は性同一性障害とは少し違う。自分の生まれ持った性別は正しいのか、本当になりたいものは何なのかを考えさせられる作品である。

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同性に恋をする自分はおかしいのか。みんなと何かが違う。小さな男の子が目覚めた心は間違ったものなのか。美しい容姿で注目を集めるゲイのマンガ家「うさきこう」の、少年時代を描いた物語である。内気な少年「宇佐木巧」は小学三年生になったクラスで、前の席に座っていた「佐々木正人」という少年に恋をした。同性に恋をするということを初めて知った少年は、その後もその恋心に支配されていく。小学生という時期は、周りと違うものを受け入れられない難しい時期である。そしてそれは自分自身も。だから彼は誰にも打ち明けることができず、その恋心は彼のうちに秘められていた。好きなものは女の子が好きなようなもの。だから男の子が好きなのか。自分は持つべき性別を間違えて生まれてきたのではないか。性同一性障害者にとってこの疑問は一度は持つだろう問題点だろう。徐々に理解していく自分の間違った性別はより彼を苦しめ悩ませていく。これはそんな彼が自分自身のことに気付きはじめ、自分のことを受け止めていく物語である。

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本当に必要なものは恋人か、友達か。本当の意味で求められる究極の選択青春ストーリー。何もかもがうまくいかない主人公「光晴」の前に現れたのは宇宙人の「トキ」。外国人の女の子のような髪の長い外見だが、まだ性別がない。「トキ」は性別を決めるために地球にやってきたという。そしてその選択を「光晴」に委ねることにした「トキ」は、彼と行動を共にするようになる。一方「光晴」は幼馴染の「めぐみ」と「源太」が付き合うようになり、絶縁したことで本当の友達を失ってしまった。そこで「光晴」が選んだ選択は「友達」。つまり、「トキ」を男にするように選択した。その日から「トキ」の男になるための材料集めの日々が始まるのだ。「恋人」と「友達」はどちらも必要な存在だ。各々役割が異なる存在であり、人によってほしい存在が違うのは当然。しかし、生きていく上でどちらかの存在が一生得られないとなれば、あなたが選ぶのはどちらかなのか。それを考えればあなたの本当に必要な存在がきっと分かるだろう。どちらかだけと問われると難しく感じられる。そこを重点に繰り広げられる今までにない斬新な内容のマンガだ。

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自分を偽り生きていくことは仕方のないことなのか。自分は何のために生まれてきたのだろうか。自分の体に疑問を持つ女の子「ハルカ」。男の子と一緒にいる時間が楽しい。女の子にドキドキする。自分の体の仕組みに嫌気がさす。自分はなぜ女の体をしているのか。自分の体が男だったらよかったのに。女の子のような幼馴染の「よしひろ」が気持ち悪いといじめに合っていても自分は助けることができない。なぜなら自分も同じだから。自分も本当は気持ち悪いのだろうか。そんなことから周りの目を気にするようにもなってきた。だから自分は自分を偽って生きていかなくちゃならない。そんな想いに耐え切れなくなった「ハルカ」は自分の意思を貫き、男として生きていくことを決意する。自分の間違った体を受け入れることは、性同一性障害者にとっては苦悩でしかない。それを認めてくれる人も少ない。そんな中、自分の正しい人生を歩んでいこうとする一人の少女、いや、少年の物語である。

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高校生というのは多感な時期。恋愛以上のものに目覚める者もいれば、まだそれを知らない者もいる。これは恋愛さえに目覚めていなかった者たちが、それ以上のものに興味を示していく物語である。文芸部の部員で話し合われた「死ぬまでにしたいこと」。この質問に対し一人の部員が答えたある言葉が、部員たちを未知の世界へ引き連れていくことになった。善かれ悪かれ、大人になっていくにつれいずれは考える話題。何故人は恋愛をするのか。恋愛をすれば自然に汚らわしい行為をすることになる。女でも男と同じことを考える。世の中の女性が考えていそうな意見を取り入れてくれているため、女性読者にとって読みやすい作品ではないかと思う。嫌悪しながらも男女の行為について考える日々となった「小野寺和紗」はじめ、それに冷静に興味を持つ「菅原新菜」たち文芸部員を中心に描いた作品である。

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どこにでもいる仲良しの夫婦には、他の夫婦とは違うところが一つだけ。それは花嫁が元男子ということ。元男子の花嫁ってどうゆうこと?どうやって出会ったのか、いつ性転換をしたのか、周りの反応は?気になる二人の夫婦のお話を伝えるために描かれた作品である。性別が男であることは恋愛をするにあたり重要なことかもしれないが、性別に関する悩みを重く描いてはおらず、付き合う過程の一つの小さな悩みとして入り込んでいるような感じで軽く描かれている。夫も花嫁と付き合う際、男と言うことをあまり重要視しておらず、一目ぼれをした花嫁そのものが好きといった真っ直ぐな人格であるため、二人はあっさり交際に発展する。男であるという悩みを意図も簡単に受け止め、性転換をせずとも一緒にいるつもりだったという夫はまさに最高の夫。性を描くマンガは堅苦しくなりがちだが、この作品は性について考えるのではなく、性を意識しないコミカルな作品となっている。

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男として産まれたモデル「椿姫彩菜」のこれまでの人生を描いた作品。自分の名前にコンプレックスを抱いていた男の子。しかし、一番のコンプレックスはその体。彼は体は男の子、心は女の子として産まれた性同一性障害者だった。何故自分は男子校に通っているのか、学ランという制服も彼にとっては苦痛でしかなかった。女の子のような格好をしたい、女の子のように化粧がしたい。そんな彼の想いは日に日に増していき、彼は女として生きていく決意を遂げる。しかし、その決意は周りに敵を生んでいく。それは両親も例外ではなかった。それでも女になることを諦めなかった彼のとった行動とは…。男として育てた子供が男でなかったときの両親の反応は想像ができるだろう。親にも理解されない状況の中、自分が生きる道はどこにあるのか。大学にも行けなくなった彼が送ってきた人生とは一体どのようなものだったのか。これは「椿姫彩菜」の過酷な人生と女になるまでの心情を描いた自叙伝である。

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仲良し幼馴染4人の中でアイドル的存在の「望」、通称「ノノ」には秘密がある。幼稚園の頃3人は「ノノ」のことが女の子として大好きだった。しかし、ずっと女の子だと思っていた「ノノ」は実は男の子だったのだ。成長しても変わらない「ノノ」の可愛さは、いまだに女の子と間違えてしまいそうなほど。しかし、「直紀」は「ノノ」の心が女の子だということを知ってしまった。そんな「ノノ」の良き理解者になろうと決めた「直紀」だったが、「ノノ」の存在は成長した4人の関係を壊していくことになってしまうのだ。小さい頃からずっと一緒に居てくれた「直紀」は「ノノ」にとっては特別な存在。そして良き理解者。そんな彼に感情を持ってしまう「ノノ」。そんな「ノノ」に「直紀」が見せた反応…。理解者になろうとしても、同士にはなれないのかもしれない。それでも彼は大事な幼馴染に変わりはない。そんな複雑な人間関係を描いた物語である。

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「杉山フミノ」は生まれてこの方、自分を男だと思って成長してきた。しかし、女子校の制服を着た瞬間、自分が女ということを初めて理解した。慣れない女だけの空間、慣れない女の遊び、恋をするのも女の子、それでも自分は男ではなかった…。女の全てが嫌だった。自分は女の着ぐるみをつけて生まれてきた。そう感じるようにもなっていた。女性の場合、男性とは違い体のつくりが極端に変わってくる。丸みを帯び、胸が膨らみ、そして月経にもなる。これが女である証。きっと女性の性同一性障害者はこの変化が一番苦しいのではないだろうか。しかし、誰にも言えない悩みを抱えた彼女は、そんな苦悩を乗り越えられる出会いを果たしたのだ。実話を基にしたラブストーリーは感動なしでは見られない!