先生ごめんなさい!? 公式パロディマンガ5選!!314 Pt.

原作では怖かったあのキャラも、原作では真面目だったこのキャラも、パロディ作品では新たな一面を見せてくれる。今回は、原作ファンには面白い（かもしれない）マンガ作品を紹介する。

1巻の帯に「今世紀最大の著作権無駄遣い」と掲げられた『北斗の拳』の公式パロディマンガ。自らを「聖帝」と称する「サウザー」が主役である。キャラ崩壊が多いギャグマンガであるため、思い入れが強い、大ファンだという人たちは、読む際に注意が必要だ。随所に原作のシーンや台詞、コマ割り、人物配置を意識したネタを使っているが、原作からトレース、またはコピーしているわけではない。なんと原作を参考に一から書き起こしているそうだ。この作品の作画担当「行徒妹」には脱帽である。また、作中では「最後の将」以外の「南斗六聖拳」で「南斗 DE 5MEN」というアイドルグループを結成。「それが大事」「檄! 帝国華撃団」などの名曲を歌っているが、そのシーンは『北斗の拳』のキャラクターがよく分からなくても爆笑してしまうことだろう。原作者の「原哲夫」からは前向きな評価をされており、『北斗の拳』の連載が実質5年だったので、『北斗の拳 イチゴ味』も連載5年という言葉が出た。『北斗の拳』を読んでから『北斗の拳 イチゴ味』を読むと一層面白いので、原作を読むきっかけにもなる作品である。

「手塚先生ごめんなさい!」。まさかの「手塚プロダクション」公認の、『ブラック・ジャック』パロディマンガである。「ブラック・ジャック」が所謂「ゆとり」、彼のライバルにあたる「ドクター・キリコ」はいい子、「ピノコ」のツッコミが冴えわたる。元はこの作品、著者「つのがい」が自身の「Twitter」アカウントにて趣味で連載していたもの。ある日「手塚治虫」の長女「手塚るみ子」の目に留まり、数ヶ月後には「手塚プロダクション」の公式作画ブレーンとなった経緯がある。「イタコマンガ家」の紹介通り、かの「手塚治虫」が生き返って『ブラック・ジャック』をギャグ用に描き下ろしたのかと思うほど、絵柄がそっくりだ。この作品は発売して1週間以内には重版が決定し、『読売新聞』の夕刊には著者について取り上げられた。基本的な登場人物を押さえておくと、原作マンガをあまり読んだことがない人でも十分に面白い作品である。ただし、作品の世界観が崩壊しかねない作品でもあるため、強い思い入れがある人にはご注意願いたい。

もしも『進撃の巨人』の巨人含む登場人物が同じ中学校に通っていたら、というコンセプトで描かれた学園パロディマンガ。本編とは無関係な世界観設定のパラレルワールドの為、原作で死んでしまったキャラクターも普通に登場する。こちらでも主人公の「エレン」が「巨人」を憎んでいるが、母親を殺されたことではなく、チーズハンバーグが入った弁当を「超大型巨人」に奪われたことが原因。この作品は、原作では見られなかったであろう、キャラクターたちの学ランやブレザー姿が必見だ。キャラクターたちの性格や過去は原作準処だが、「アルミン」が引きこもりだったり、「リヴァイ」がハリセンを常備していたり、面白い設定が満載。原作とはまた違った作風のギャグマンガなので、気軽に読むことが出来る。