たどり着いた先には何が？ 世界の果てからご近所まで探検漫画オススメ５選67 Pt.

紡にはよく一緒に遊んでいた幼なじみがいたが、成長するうちに異性と遊ぶのが気恥ずかしくなり、疎遠になった。中学でも顔を合わせることなく月日が流れたある日、紡の前に虫捕り網を構えた少女が現れる。あまりにアクティブな現れ方をしたこの少女こそ、かつては病弱だった紡の幼なじみ・さぐりちゃんだった。さぐりちゃんは再会した紡に喜び、一緒に探検に行こうと誘う。最初は乗り気じゃなかった紡だが、さぐりちゃんの可愛さについ頷いてしまい、2人は出かけることになった。さぐりちゃんは紡を身近に実在する様々な場所に連れていき、紡はそれに振り回されながらも彼女に惹かれていく。外に飛び出したくなる美しい風景描写と、紡とさぐりちゃんの関係から目が離せない作品だ。

小学部5年3組に所属する少年少女たちが結成した「少年探検隊」。メンバーは探検隊のリーダー・逆上炎（さかうえほむら）、炎の幼なじみ・古現武道、記録係とカメラマンを務めている双子・縁（えにし）よしみ＆ゆかり、正体不明なヌーボォ、実況解説を担当する振竹伊地郎の計6人だ。彼らの活動目的は、異常な広さを誇り多くの謎に満ちている原野否学園を探検し、その全貌を明らかにすること。例えば、広大な学園において校長室の所在は謎となっている。新任教師の呂井（ロイ）は探検隊なら校長室に案内してくれるだろうと部室を訪れるのだが、校長室は探検隊にとっても未知の場所だった。過剰な非現実要素とあちこちにちりばめられたパロディ要素に、読者はくだらないと思いつつ笑いがこみ上げてくるはずだ。

境来学園では、生徒は必ず部活に入らなくてはいけない。そのため圭太は転入早々、校内の部活動を見て回ることになる。そのときに声をかけたのが、未来たち秘境探検部のメンバーだった。秘境探検部の活動内容は、その名の通り滅多に人が足を踏み入れない秘境を探し、見つけ出すこと。秘境探検部の部長である未来曰く、日常には様々な秘境が隠されているという。今一ピンとこない圭太のために、未来は部活体験を提案。彼を学校にある秘境ツアーに招待した。秘境探検部は圭太を連れ、体育倉庫の鍵がかかった一番端のロッカーや、学校にありながら1人しか立ち入ることが許されていない校務員室などを見て回る。どこが秘境探検なのかとツッコミたくなるが、不思議と愉快でクセになる作品だ。

空魚は「八尺様」や「きさらぎ駅」「くねくね」に代表されるネットロアや実話怪談が好きなのだが、それらを楽しめるのはあくまでネット上の噂程度のものだからこそ。まさかネット上で語られている怪異が実在する「裏世界」なる存在があるとは想像もしていなかった。ひょんなことから「裏世界」に足を踏み入れてしまった空魚は、そこで鳥子と出逢い、一度は2人で無事に「裏世界」から脱出する。しかし2人の探検はそこで終わらず、鳥子から「裏世界」で採集できるアーティファクトは金になると聞かされた空魚は、その後も鳥子と共に度々「裏世界」に赴くことになるのだ。ホラーと百合要素が融合した新感覚の物語は、読者に新鮮な面白さを提供してくれる。

人気番組「水曜モキュメント」藤口浩探検シリーズの藤口隊長に憧れ、自らも探検隊を結成しようと考えついた広菜。彼女は幼なじみの樋川美緒（ひかわみお）を隊員1号に任命。続いて偶然近くを通りかかった初対面の後輩・山本風優夏（やまもとふうか）を隊員2号に、風優夏のクラスメイトである沢木めぐみを隊員3号に任命して、中村探検隊を結成した。しかしこの中村探検隊、どこかで探検することはない。ゲームをしたり、漫画を読んだり、とにかく皆で集まって楽しく遊ぶだけだ。繰り広げられるのはほのぼのとした女子中学生ライフ。かわいく面白いストーリーは、読者に癒やしを提供してくれる。物語のほとんどが4コマ漫画で展開されるため、空いた時間にサクッと読みやすいところも魅力の1つだろう。