舞台は吉原! 『青楼オペラ』の世界に触れる!184 Pt.

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武家の娘である朱音は賊に両親を殺された。両親が殺されて家が潰れた朱音は事の真相を突き止めるために多くの情報が集まる吉原で遊女となる決心をする。しかし朱音は十五歳。お職である花魁を目指すには遅すぎる年齢。朱音を買った曙楼の楼主は朱音を目に掛けて曙楼の花魁、朝明野に朱音の面倒を見るように促すが朝明野に断られる。しかし家のために吉原で一番の太夫になりたい朱音は食い下がる。そこで朝明野は「客を連れて来れたら面倒を見る」と意地悪を言う。朱音はその条件を飲み、客を探しに曙楼を飛び出すが朝明野の条件は無理難題だった。そんな時、出会ったのが近江屋惣右助である。惣右助が朱音を訪ねて曙楼にやってきたことにより、朝明野は朱音を認める。その日から武家の娘「朱音」は女郎「茜」として生きていくことになる。吉原ロマンスが幕の幕開けとなる。

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吉原を遊び歩く人気者の色男で高利貸しの若旦那である近江屋惣右助。見世に入ったばかりの朱音を落籍せたいと言う。郭の掟に従い、今の段階では朱音を落籍すことは出来ない。朱音を気に入ったと言う惣右助はその日から頻繁に朱音の元を訪れるようになる。惣右助の行動の意味が分からず困惑する朱音。朱音に執着する理由があるようだが……。恋を初めて知る朱音は惣右助の好意に戸惑い、惣右助はそんな朱音に想いが大きくなっていく。しかしお互い意地っ張りで素直になれない性格が読み手には非常にじれったく感じられる。惣右助が朱音に執着する理由、お家潰しの真相、二人心がどんな風に揺れ動き、物語を展開させていくのか、続きを読まずにはいられなくなるだろう。