逆境に立ち向かう強さとは何か? 『落第騎士の英雄譚』88 Pt.

出典：TVアニメ「落第騎士の英雄譚」公式サイト

黒鉄 一輝
黒鉄家は騎士の名家であるが、才能に恵まれる事はなかった。幼少時代から家族に無き者として扱われていた。あるきっかけから騎士を目指す事になり、破軍学園へ入学する。だが、家からの圧力で留年を余儀なくされてしまう。

出典：TVアニメ「落第騎士の英雄譚」公式サイト

ステラ・ヴァーミリオン
破軍学園の一年生。ヨーロッパの小国ヴァーミリオン皇国の第二皇女である。十年に一人の逸材と周囲からの評価も高い。炎を操る伐刀者で、高いプライドと勝気なスタイルが特徴的だ。

出典：TVアニメ「落第騎士の英雄譚」公式サイト

黒鉄 珠雫
破軍学園の一年生。「黒鉄一輝」の実の妹であるが、兄に対して特別な感情を抱いている。幼少の頃から兄を見ており、黒鉄家のやり方に対しては不満を持っている。水や氷を操る伐刀者で周囲からの評価も高い。

出典：TVアニメ「落第騎士の英雄譚」公式サイト

綾辻 絢瀬
破軍学園の三年生で綾辻一刀流の後継者である。スランプで伸び悩んでおり、剣技の腕を見込んで「黒鉄一輝」に弟子入りをお願いする。

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最も注目したいのは「黒鉄一輝」の精神面だ。幼少の頃からの逆境にも関わらず、どんな状況においても切り抜けようと必死に努力する。自らの最大の利点である剣術をひたすら磨き続ける。そんな彼の姿には、心を動かされるだろう。「ステラ・ヴァーミリオン」や「黒鉄珠雫」との関係は、非常にコミカルに描かれている。彼女たちの個性はとても親しみを感じる部分も多くある。難しい話は少なく、アニメを見始めたばかりの人でも、世界観へ入ることができるだろう。映像においては、戦闘シーンのアニメーションに注目したい。疾走感と躍動感のある動きには、思わず見入ってしまう。そして、独特の表現によるオリジナリティあふれる表現は、視聴者に強いイメージと刺激を与えてくれる。ストーリーや構成はよくある典型的な形ではあるが、その中にいくつか引っかかる部分があった。まずは主人公が非常に特化型であることだ。高みに立つために剣技だけを鍛え上げる技術力。自分の持ち味を最大限に活かす為に、ただ一つを鍛え上げ、逆境に立ち向かう精神力には凄みを感じた。もう一つはスタッフの作品に対するこだわりだ。重要な戦闘シーンでの圧倒的なアニメーション映像や作品の細部にまで工夫がなされている。独特の表現もあり、オリジナリティが高く、強く印象に残っている。たくさんあるアニメの中で見落としている人も多いだろうが、機会があればこの作品からこだわりや強さを感じ取って頂けたらと願う。