『刀剣乱舞-花丸-』刀剣男士便覧「鶴丸国永」65 Pt.

刀剣育成シミュレーション『刀剣乱舞-ONLINE-』を原作としたアニメ『刀剣乱舞-花丸-』に登場する「刀剣男士」たち。刀を男性として擬人化することで女性から多くの支持を得て、そこから実際の刀に対し興味をもつ“刀剣女子”が生まれるきっかけにもなった。そんな人気アニメでもある『刀剣乱舞-花丸-』のキャラクターを、実際の刀の情報と合わせて紹介する。

戦装束はフードと兵庫鎖がついた、鶴のように白い和装。本人曰く、「戦っていれば斬った敵の返り血で赤くなるから白一色で十分」らしい。内番服も全身真っ白な着物で、袖はたすき掛けをしている。襟足が長めの銀髪に金色の瞳と白い肌という、一見すれば雪のように溶けて消えてしまいそうな儚げな青年風。しかし実際には何事にも「驚き」を求める、どこか掴みどころのない性格をしており、言動も無邪気でとても親しみやすい。
アニメOPでは自ら掘った落とし穴にはまり、本編でも狐面を被りながら鳴き声を真似てみたりと、おどけることも多い。しかし平安生まれである故か、思い悩む仲間に助言をするなど、年長者らしいところもある。
「鯰尾藤四郎」と同声優が演じているため、是非その違いにも注目して欲しい。

号：「鶴丸国永（つるまるくになが）」
刀長：二尺五寸九分五厘（約78.6センチ）
反り：九分（約2.7センチ）
刀工：「五条国永」
制作時期：平安時代
主な元所有者：「平維茂」、「安達氏」、「北条貞時」、「織田信長」、「伊達家」など
保存場所：山里御文庫御剣庫蔵（宮内庁管理）

平安時代の名刀工「三条宗近」の弟子「五条国永」の作。名前の由来は定かでないが、一説によると当時の拵えに鶴の装飾があったからとか。
持ち主と共に地中に埋葬されていた時期もあるが、「鶴丸」欲しさに墓を暴かれるなどされており、数多の所有者の元を転々としてきた。そのため「利無動」、「陵丸」といった異名がある。「国永」作の刀は現在4振りしか確認されておらず、その中でも「鶴丸」は最高傑作の呼び声高い。
現在は皇室御物として宮内庁の管理下にあるが、1997年と2009年に特別公開されている。また「歳旦祭」という元旦の宮中祭祀において、今なお実際に使用されているようである。