小説が原作のオススメアニメ作品18 Pt.

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はるか未来の日本で、人々は「呪力」と呼ばれる念動力を身に着け、社会体制を築いている。「神栖66町」に暮らす少女「渡辺早季」も12歳で能力が発現し、友人らと共に力の使い方を教育する「全人学級」へと通うことになる。夏季キャンプに参加した「早季」たちは生物を模した旧時代の遺物に遭遇し、知ってはならない情報を知ってしまう。それは「呪力」がもたらした凄惨な歴史だった……。原作は「貴志裕介」の長編SF小説。大き過ぎる力を手にした人類が徹底した管理のもとで得た平和と、「バケネズミ」を始めとする奇怪な生物が暮らす危険な世界の対比が壮大なスケールで描かれている。自然豊かな「神栖66町」で流れるドヴォルザークの「家路」はとても印象的だ。

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昭和12年。「結城中佐」の提案で秘密裏に設立されたスパイ養成学校「D機関」。機関員として選ばれたのは軍人ではなく、一般の大学を卒業し過酷な選抜試験を潜り抜けた若者たちであった。彼らはスパイに必要なあらゆる技術を習得し、世界中で暗躍する。「魔王」とあだ名され、自身も優れたスパイであった「結城中佐」のもと、ある者は潜入し、ある者は追跡し、国家の命運を左右する作戦が遂行される。手に汗握るスリリングな心理戦に注目だ。原作は「柳広司」の短編ミステリー小説。

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14歳で両親を殺害して以降、孤島の研究所の一室に自らを閉じ込めたまま研究を続ける天才プログラマー「真賀田四季」。大学で建築を教える准教授「犀川創平」は、ゼミの合宿を兼ねて彼女に面会を申し込む。学生の「西之園萌絵」と共に「真賀田研究所」を訪れた「犀川」は、厳重にコンピューター管理された「四季」の部屋から自走するカートに乗った死体が現れるのを目撃する。実行不可能な密室殺人を行ったのはいったい誰なのか、独自に調査を始めた「犀川」だったが……。原作は「森博嗣」のミステリー小説。事件の真相はもちろんだが、興味のないことには徹底して無頓着な「犀川」のTシャツにも注目して欲しい。

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「京極夏彦」の小説を元にしたミステリー・ホラー小説。「中禅寺秋彦」は普段は暇そうな古本屋の店主であるが陰陽師でもあり、憑き物落としも請け負っている。また卓越した民俗学、宗教学の知識を持つ、一風変わった男だ。ある日、雑誌編集者から相談を受け、不可解な事件を解明することに。重傷を負ったまま忽然と消えた美少女と彼女を崇拝する親友、「筥」を信仰する宗教団体、バラバラ殺人、匣型の怪しげな研究所。それぞれが複雑に絡み合い、事件は予想だにしなかった側面を見せ始める。じっとりとした恐怖が忍び寄る、珠玉のミステリー。

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「アレクサンドル・デュマ・ペール」の名作小説を大胆にSFアレンジしたアニメ。貴族の青年「アルベール」は、祭りの夜に妖しくも荘厳な雰囲気を湛えた一人の紳士「モンテ・クリスト伯爵」に出会う。とてつもない資産家でありながら経歴や私生活の一切が謎に包まれた「伯爵」に、次第に傾倒していく「アルベール」。しかしその頃、「アルベール」の貴族仲間の家々が次第に破滅へと向かっていた。それらは全て「伯爵」が、ある出来事の復讐の為に仕込んだ罠だったのだ。そして「伯爵」の手は「アルベール」の両親、さらに「アルベール」自身にも迫ろうとしていた……。豪華絢爛な世界観の中で、人間の業の深さと悲しみを描いた重厚な復讐劇が展開する。

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北海道・旭川の名家「九条家」の令嬢「九条櫻子」は、骨をこよなく愛する標本士。高校生の「館脇正太郎」と共に骨を探してあちこち出歩いてはいるが、なぜか彼女の行く先々では人の死にまつわる出来事が起こるのだった。「櫻子」は骨の知識の他にも叔父の影響で法医学にも詳しく、わずかな手がかりから次々と鮮やかな推理を組み立てていく。クールで人づきあいが苦手な「櫻子」と、彼女に振り回されながらもフォローする優しい「正太郎」の掛け合いも見どころだ。原作は「太田紫織」によるミステリ小説。

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19世紀末。大英帝国は蘇らせた死体「屍者」を労働力として使役し、繁栄を続けていた。医学生「ジョン・H・ワトソン」は病死した友人「フライデー」を秘密裏に「屍者」として蘇らせたが、それを嗅ぎ付けた諜報機関から半ば脅しのような形である仕事を依頼される。それは最初の「屍者」を作った「ヴィクター・フランケンシュタイン」の手記を入手することだった。「フライデー」を連れ、エージェントと共にイギリスを経つ「ワトソン」だったが、次第に「屍者」に魂が存在することへの確信を深めていくのだった……。本作は「伊藤計劃」と「円城塔」原作のSF小説をダイナミックに映像化した劇場版アニメ。迫力あるアクションやスチームパンクテイスト溢れる機器のディテールなど映像美もさることながら、人間の魂の在処という普遍的なテーマを織り交ぜた、見ごたえのある作品となっている。