概要・あらすじ
かつて大企業の社長でありながら、ホームレスに身を落とし痴呆となった徘徊老人は、自分の前から姿を消した妻を探しながら、正義と秩序を失った日本を救うために奮闘する。
登場人物・キャラクター
徘徊老人 (はいかいろうじん)
かつては大企業の社長で戦後最高の経営者と言われていたが、ある事件で最愛の妻を亡くして自暴自棄になり事業に失敗。その後、痴呆症となり、ホームレスに身を落とす。妻は失踪したと思い込み、妻を探しながら、正義と秩序を失った日本を救うために奮闘する。
サンチョ
徘徊老人の介護士と名乗る男性。鼻の下の髭がトレードマークで、どこからともなく徘徊老人の前に現れる。火事で命を落とした徘徊老人の妻を生き返らせた。
妻 (つま)
徘徊老人の妻。50代の上品な女性で着物を着ている。欲望のままに生きる人が増え、世の中が醜く変わっていくことに恐れるあまり気がふれてしまう。ある雨の日、自宅が全焼し、徘徊老人の前から姿を消す。
田村 (たむら)
老朽化激しいマンションで自治会長をしている男性。ある豪雨の日、突然訪ねてきた徘徊老人に、徘徊老人の妻と間違えられる。
大沼 (おおぬま)
徘徊老人が大企業社長だった時に、企画部長をしていた男性。当時、徘徊老人に超高層ビル開発計画を勧めていた。ある雨の日、徘徊老人宅に開発資料を届けに行った際に、そこで起きた事件を目撃する。
神様 (かみさま)
『“徘徊老人”ドン・キホーテ』に登場する神。ある日、突然都心に現れた。しかし、その本当の姿が建設途中で放棄された超高層の廃ビルであることを、徘徊老人が見抜く。
その他キーワード
いやし水 (いやしみず)
『“徘徊老人”ドン・キホーテ』に登場する水。街を行く人々が皆飲んでいるペットボトルの水で、徘徊老人がラベルを見ると効能に「罪の意識の減退」と書かれていた。
環状線 (かんじょうせん)
『“徘徊老人”ドン・キホーテ』に登場する電車。ある日、徘徊老人が乗車していると、客同士が喧嘩して殺人が起きる。
ホワイトウイング計画 (ほわいとういんぐけいかく)
『“徘徊老人”ドン・キホーテ』に登場する計画。都が主導する海岸開発の一環の、超高層ビル建設計画。大企業社長だった頃、徘徊老人が部下に勧められる。最初は反対していた徘徊老人だったが、妻が失踪して自暴自棄になり、部下に言われるままに進めることになったものの建設途中で頓挫する。