概要・あらすじ
かつては幼馴染の間で結成した「超平和バスターズ」の中でもリーダー格の少年だったが、高校受験の失敗を機に不登校の引き籠もりになってしまっていた少年、宿海仁太。そんな仁太の前に「超平和バスターズ」の一員であり、幼い頃に事故で亡くなってしまったはずの少女、「めんま」こと本間芽衣子が現れる。
めんまの姿や声は仁太にしか認識することが出来ず、そしてめんまも「お願い」を叶えてもらうために仁太の前に現れたというが、その内容を思い出すことは出来ない。
それでも仁太は、その願いを叶えてめんまを無事に成仏させてあげることを決意。疎遠になっていた「超平和バスターズ」メンバーたちとの関係を修復しつつ、めんまのために奔走する。
登場人物・キャラクター
宿海 仁太 (やどみ じんた)
『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』の主人公。高校受験の失敗を機に、不登校の引き籠もりになってしまっている少年。幼少期は「じんたん」と呼ばれ、自ら秘密組織「超平和バスターズ」を結成するなど、周囲の中心的人物であった。 しかし本間芽衣子の死を目の当たりにし、生前の彼女へ残してしまった負い目もあって、心に深い傷を負ってしまう。幽霊となった芽衣子が自らにのみ見える形で現れたことで、彼女の「お願い」を叶え成仏させてあげることを誓い、日々奔走していく中でかつての仲間たちと再び親交を持つようになる。
久川 鉄道 (ひさかわ てつどう)
『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』の登場人物。高校には行かず、アルバイト生活をしながら世界中を放浪して暮らしている少年。宿海仁太が本間芽衣子たちと幼少期に結成した「超平和バスターズ」の一員で、当時は小柄な弟分であった。 現在では「超平和バスターズ」の秘密基地を住処とし、体格も立派に成長し大柄なものとなったが、無邪気で純真な心は変わらず持ち続けており、仁太の「芽衣子が成長した姿で現れた」という言葉もすぐに信じた。
本間 芽衣子 (ほんま めいこ)
『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』の登場人物。天真爛漫な性格で、ロシア人の血を受け継ぐ儚げな容姿を持つ少女。あだ名は「めんま」。宿海仁太が幼少期に結成した「超平和バスターズ」のマスコット的存在であったが、ある日川に転落し、死亡した。 しかしある夏の日、成長した姿で仁太の前に、彼だけが認識することが出来る姿で突如現れる。「お願い」を叶えてもらうために現れたと口にしているが、肝心のその内容自体は忘れてしまっている。
鶴見 知利子 (つるみ ちりこ)
『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』の登場人物。松雪集と同じ進学校に通う、優等生の少女。宿海仁太が幼少期に結成した「超平和バスターズ」の一員で、当時は眼鏡もかけておらず、よくスケッチブックを持ち歩いていた。 集とはともに行動することが多く、幼い頃から好意を抱き続けているが、彼の本間芽衣子に対する気持ちに気づいていおり、あくまで側で支える立場を取っている。そのために集の偏執的な行動にも気づいており、彼を救うために仁太らかつての仲間たちに協力を求める。
超平和バスターズ (ちょうへいわばすたーず)
『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』の登場組織。宿海仁太が幼少期に、本間芽衣子を始めとした幼馴染5人を誘って結成した秘密組織。森の中にある小屋を秘密基地として集まり、遊んでいた。 芽衣子の死をキッカケにそれぞれ疎遠となっていたが、仁太の前に幽霊となった芽衣子が現れたことで、再びメンバー同士が関わりを持つようになる。
安城 鳴子 (あんじょう なるこ)
『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』の登場人物。宿海仁太と同じ高校に通う、ギャル風の少女。ゲームショップでアルバイトをしている。宿海仁太が幼少期に結成した「超平和バスターズ」の一員であり、その頃はくせっ毛に黒縁眼鏡をかけた地味な女の子だった。 当時のあだ名は「あなる」であったが、現在ではその名で呼ばれることを嫌っている。幼い頃から仁太に対して好意を抱き続けており、またその事が本間芽衣子の死の遠因となってしまったことを悔いている。
松雪 集 (まつゆき あつむ)
『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』の登場人物。頭脳明晰で進学校に通い、ルックスや育ちも良いため非常にモテる少年。宿海仁太が幼少期に結成した「超平和バスターズ」の一員であるが、 リーダー格であった仁太に対しては対抗心を抱いていた。 本間芽衣子に恋しており、想いを伝えたもののうやむやにされた直後、芽衣子は事故死。その結果、現在に至るまで罪の意識と整理のつかない想いに囚われてしまっており、芽衣子に対する極度の執着心、及びそれに起因する異常な行動を見せることとなる。