概要・あらすじ
明るく元気な女性、はつ子は、力士である山咲一雄と結婚したことから、新興の相撲部屋、春日部屋のおかみさんとなる。相撲の知識が全くない上にまだ若く、しかも料理が想像を絶するほど下手なはつ子だが、持ち前の明るさと行動力で若い力士たちと心を通わせ、彼らを精神的に支える存在へと日々成長していくのであった。
登場人物・キャラクター
山咲 はつ子 (やまさき はつこ)
力士である山咲一雄とお見合い結婚をし、その後すぐに新興の相撲部屋、春日部屋のおかみさんとなった20歳の女性。明るく、感受性豊かで、力士たちにとって癒しであり、また元気の素。何事に対しても一生懸命であり、間が抜けていたりドジを踏むことも多いが、そのことも彼女が愛される所以となっている。 しかし、料理センスは全くなく、彼女の作るちゃんこは近隣に知れ渡るほどに不味い。
春日親方 (かすがおやかた)
山咲はつ子の夫。新興の相撲部屋、春日部屋の親方であり、過去に幕内優勝の経験もある人気力士。現役時の四股名は山風で、最高位は関脇。腰を痛めて引退をしなければ、横綱すら狙える逸材と評価されている。髪が薄く、髷が結えなくなったために現役を引退したとの噂もある。 常に落ち着き払っており、妻のはつ子に対しては夫というよりも父親のような接し方をしている。一方で弟子たちにつける稽古は非常に厳しい。
花嵐 (はなあらし)
春日部屋の部屋頭である若手力士。やや細見の体ながら技術に優れており、春日部屋で一番初めに十両入りを果たす。薄毛ではあるが美男子であり、女性ファンも非常に多く、本人も女好き。遊び好きではあるが、年長者らしく周りを嗜めることも多い。後に中学からの恋人、幸子と結婚し女児を儲ける。 四股名の花嵐は、おかみさんの山咲はつ子が付けたもので、親方の名字の山咲から連想する「花」と、現役時代の四股名の山風を一字にした「嵐」とを組み合わせたもの。
逆波 (さかなみ)
春日部屋の若手力士。大柄な体とふてぶてしい面構えの持ち主。無愛想で後輩虐めとプロレスが趣味なため勘違いされやすいものの、実際は男心に溢れた人物。おじいちゃん子であり、老人には特に優しい。体格を生かした力強い相撲が持ち味であり、最終的には春日部屋で一番の出世頭となる。
桜丸 (さくらまる)
春日部屋の若手力士。喜怒哀楽が激しく、明るい春日部屋のいじられ役。四股名の由来ともなっている、桜餅のように柔らかい肉体をもっており、潜在能力は非常に高い。しかし、向上心に欠けており、伸び悩んでいる。よくプロレス技をかけてくる、兄弟子の逆波を特に慕っている。
床丸 (とこまる)
春日部屋所属のベテランの床山。飄々として遊び好きな性格。しかし、長い間の経験から学んだ相撲観は確かなものであり、若き新米おかみの山咲はつ子や、春日部屋の若手力士たちを言葉厳しく諭したり、たしめたりすることもある。
臼木 慶二郎 (うすき けいじろう)
初登場時は春日部屋所属の若手力士。サルのような容姿が特徴。明るく優しい性格の持ち主で、春日部屋の宴会部長のような立ち位置。稽古には誰よりも熱心だったが、自分の実力に限界を感じて現役を引退。その後は春日親方の提案にのり、春日部屋のマネージャーとして活躍する。
三重親方 (みえおやかた)
春日親方の同期であり、現役時代に所属していた倉品部屋の現親方。現役時代の四股名は龍王で、横綱にまで上り詰めた実力者。社交的で遊び好きな性格であり、不良じみた雰囲気を漂わせている。山咲はつ子のことを気に入っており、会う度に彼女をからかって遊んでいる。
友永 由利香 (ともなが ゆりか)
倉品部屋の先代親方の娘であり、現親方である三重親方の妻。美人な上に教養のある人物であり、若いながらも威厳を漂わせ、新米おかみの山咲はつ子は憧れを抱いている。過去に春日親方に恋心を抱いており、現在彼の妻となったはつ子に嫉妬し嫌味を言うこともある。
場所
春日部屋 (かすがべや)
元関脇の山風が親方を務め、山咲はつ子がおかみを務める新興の相撲部屋。初めは若手の幕下しかいなかったものの、部屋頭の花嵐を初め、何人もの幕内力士を輩出していく。春日親方の厳しい稽古に加え、はつ子の頑張りも力士達の力の素。