概要・あらすじ
平目木はつめは小学校の図工で作った「はこ」を持ち帰る。この「はこ」ははつめの発明品で、特殊なネジを挿すことで多様な機能を発揮するというものだった。はつめの父親の平目木はつのりや友達とともに、はつめは「はこ」を使って普通とは違った日常を過ごしていく。
登場人物・キャラクター
平目木 はつめ (ひらめき はつめ)
小学生女子で年齢は7歳。ベージュ色の髪で、両サイドの耳のあたりから髪が小さな束となって左右に出ており、いつも「はこ」を頭の上に乗せている。外に出る時は赤いショルダーバッグを肩からかけ、そこからネジを出す。「天才少女」といわれているが、「はこ」やネジを発明すること以外では、どこか抜けたところがある。自由奔放な性格で抽象的な発言をすることが多く、周囲のキャラクターからツッコミを受けることが多い。 以前から父親のマネをして機械を作っていたが、完成品となったのは「はこ」が初めて。好きな食べ物はグミと湯葉。
はこ
平目木はつめが図工の時間に作った箱。薄茶色の直方体で正面にはシンプルな顔が描かれ、上部にはネジを挿す穴が3つある。ネジを挿せばガイダンス音声が流れ、ネジを挿していない状態でも「よう」などとしゃべることができる。他に、いろいろなネジを挿すことで、常軌を逸したさまざまな効果を発揮する。上部は開くようになっており、何かを入れてネジを使用すれば箱の中身を変化させることも可能。 その他にも、車輪が出て移動、ジェット噴射で飛ぶ、腕が出て物をつかむなどさまざまな変形ができる。なお、図工の時間に作ったのは1号で、平目木はつのりが適当にネジを挿したことで、家が全壊するほどの爆発を起こした。この際、丈夫な「はこ」は壊れず無事だったため、はつめがネジを使って「はこ」を家にした。 はつめはその後、もう1つ同じものを作成したため、以降ははつめが頭に乗せている「はこ」は2号機となり、側面には「2」と書かれている。
平目木 はつのり (ひらめき はつのり)
平目木はつめの父親で、平目木めいこの夫。短い黒髪で眼鏡をかけており、基本的に作業服を着用している。発明家を職業としており、時おり企業へ売り込みをかけている。発明品自体は高性能なものが多いが、「はこ」に比べるとどうしても見劣りしてしまい、自信をなくしている。基本的には工場などで使う専用機械を作っており、発明よりもそちらの方が主業。 家事全般が得意で、掃除や料理などをめいこの代わりに行っている。はつめの発言や「はこ」に振り回されることが多く、しばしばネジの効果の実験台にもなっている。隣町に住んでいる兄がいる。
平目木 めいこ (ひらめき めいこ)
平目木はつめの母親で、平目木はつのりの妻。黒髪のショートヘアで、スーツを着ていることが多い。職業は会社員で仕事好き。そのため家にいる時間ははつのりよりも少ないが、自宅にいる時にはしっかり家事をこなし、家族を大切にしている。さばさばした性格で、家が爆発して「はこ」が家になった時にもあっさりと受け入れていた。
照茂 ケイ (てるしげ けい)
平目木はつめのいとこで同い年の小学生女子。黒髪のロングヘアで、身長ははつめと同じ。はつめの家の近所に引っ越して来て、はつめのクラスメイトとなった。基本的にははつめに対する突っ込み役だが、時おりはつめの突飛な発言に賛同したり手伝ったりすることもある。特に「はこ」の変形などには突っ込まずに「かっこいい」と賞賛している。 絵が上手で平目木はつのりから褒められている。
樫尾 たく (かしお たく)
平目木はつめのクラスメイトの小学生男子。短い黒髪で、身長ははつめと同じ。最初ははつめの「はこ」を悪の組織の秘密兵器と勘違いして尾行していたが、誤解が解けた後は、照茂ケイとともに3人で行動することが多くなる。しっかり者で、基本的に突っ込み役を担う。高層マンションの15階に住んでいる。
早川 あきら (はやかわ あきら)
小学校の女性教師で、平目木はつめのクラスの担任。髪を2つに結んで眼鏡をかけ、いつもジャージ姿でいる。間違ったことを言っても、まずは肯定してから間違いを正すという方針を取っており、はつめの妙な言動に対しても突っ込まず、同調し肯定している。
校長 (こうちょう)
平目木はつめが通う小学校の校長。スーツ姿でオールバックの髪型をした男性。オヤジギャグを好み、生徒と話す時や、集会などでもよく使っているが、子供たちと他の職員からは何事もなかったかのように流されている。普段は真面目に子供たちのことを見守っている良き校長である。
ケイの母親 (けいのははおや)
平目木めいこの妹で、照茂ケイの母親。さっぱりとした性格で頭も良く、ケイがすべてを説明しなくても言わんとしていることをいち早く理解する。ケイがにぼしを拾って来た時も、ケイが箱を見せて「飼ってもいいか?」と聞いただけで二つ返事で飼育を許可した。
にぼし
照茂ケイの家で飼っている猫。捨てられていたところを下校中のケイに発見され、ケイの家へとやって来た。名前の由来はにぼしが好物であるため。当初は「たま」と意見が分かれたが、ケイと母親、平目木はつめと樫尾たく、「はこ」での多数決により「にぼし」になった。ケイがはつめやたくと遊ぶ時は一緒に連れられて来ることもある。
平目木 はつよし (ひらめき はつよし)
平目木はつのりの兄。見た目ははつのりに似ているが、少々老けている。隣町に住んでおり、兄弟仲は良い。趣味はプラモデルで、作る時間もないのに大量に買い込んでしまい、はつのりの家に送ったこともある。正月になるとはつのりの家に来て挨拶をするが、平目木はつめにとっては印象が薄く、名前をはっきり憶えられていない。
たくの父親 (たくのちちおや)
樫尾たくの父親。ひげを生やして体格が良く、豪快で熱い性格をしている。「はこ」が変形してもまったく戸惑わずに受け入れたりと、細かいことは気にしない主義。そのため、たくに突っ込みを入れられることも多く、この経験はたくが平目木はつめたちに突っ込む際にも活かされている。平目木はつのりが発明品を納入している会社の社長で、部下に慕われており、はつのりにも「いい上司」と評されている。
その他キーワード
ネジ
平目木はつめが発明した道具で、六角ボルトの形をした、はつめの手のひら程度の大きさのネジ。「はこ」にレンチを使用して挿すと、「はこ」にさまざまな効果が現れる。見た目はすべて同じ色と形で、どのネジを回せば何が起こるかははつめしかわからないが、たまに頭の部分に効果や用途が書かれているものがある。内部には精密な電子部品が埋め込まれているが、はつめは「適当に作った」と言っているため、原理は不明。 なお、ネジを挿すのははつめに限らず誰でも可能。
発明戦士ニシヤマ (はつめいせんしにしやま)
平目木はつめやクラスメイトたちをはじめ、子供に人気のアニメ。発明が得意な「西山」という中年男性が、悪事を働く会社を発明品で懲らしめるという内容。「ニシヤマシールチョコ」という、さまざまな角度から見た西山の顔が描かれた全30種類のシールがおまけについた食玩がある。