概要・あらすじ
ある夜、男性の精を吸ってそれを糧にしている悪魔のサキュバスさんは、狙いを定めた男性、憂鬱くんの部屋に入り込む。しかし憂鬱くんは、重度のうつ病を抱えており、まったく性欲がなかった。そこでサキュバスさんは憂鬱くんが元気になれば性欲が復活して精を吸えると考えて、いっしょに生活する事を決める。サキュバスさんは献身的に憂鬱くんを支えるが、回復の兆しが見えない中、サキュバスさんの憂鬱くんに対する気持ちが獲物から徐々に変化していくのだった。
登場人物・キャラクター
サキュバスさん
魔界から人間界に来た女性型の悪魔。淫魔とも呼ばれるサキュバスで、男性の精を吸ってそれを糧にしている。憂鬱くんの精を吸おうとして部屋に入り込むものの、憂鬱くんがうつ病を発症して性欲がなくなっていたため、いっしょに生活して元気にさせたところで精を吸おうと考えている。うつ病でも無理して出社しようとする憂鬱くんを強引に辞めさせて、自分は生活費を稼ぐために、身分を外国人、名前を「さくま」と偽ってパン屋でアルバイトを始める。 店長からは「さっちゃん」と呼ばれている。関西弁をしゃべり、非常に行動的で前向きな性格の持ち主。性に対してはオープンだが、恋愛に対してはウブなところがある。魔界にあるサキュバスの学校で習ったおかげで家事全般は得意。
憂鬱くん
サキュバスさんの獲物になった男性。サキュバスさんに襲われるが、連日連夜の過酷な会社勤めで重度のうつ病を発症している事から、性欲がないため精を吸われなかった。サキュバスさんに強引に会社を辞めさせられて、治療のために部屋に居座ったサキュバスさんと共同生活を始める。うつ病のために感情を表に出す事はほとんどなく、夜もほとんど眠れていない。
天使ちゃん
憂鬱くんのもとを訪れた女性型の天使。仕事でうつ病となった憂鬱くんがサキュバスさんのせいで堕落していると勘違いして、やる気を出させるためにさまざまな言葉を投げかける。しかしその言葉はうつ病の人には逆効果の言葉ばっかりだったため、サキュバスさんからはすぐに部屋から追い出される。天使としての役目より食欲の方が勝っており、野良犬とパンの取り合いをしたり、ホームレスの炊き出しに並んだりしている。 またサキュバスさんが作った料理を食べてからは、サキュバスさんの料理を目当てに部屋を訪れる事が多い。