大人の女性同士のリアルな恋愛物語
本作で描かれるのは大人の女性同士の恋愛物語。平山朱里の恋愛相手の大久保綾乃は、小学校教諭で既婚者。不倫関係であるもののむしろ積極的なのは綾乃の方で、朱里は人妻との同性恋愛という状況に戸惑いながらも、二人は急速に距離を縮めていく。
出会いは朱里の勤めるダイニングバー
綾乃と朱里の出会いは、朱里の勤めるダイニングバーに綾乃が来店したことがきっかけ。小学校教諭の綾乃が、仕事帰りに久しぶりに立ち寄った行きつけのバーで、朱里に声をかけられる。初対面の二人はたちまち意気投合し、気がつけば綾乃は朱里の自宅近くで、彼女とキスをしてしまう。
二人の障壁は綾乃が人妻であること
綾乃と朱里にとって最大の障壁は、同性同士というわけではない。ほかでもない綾乃が人妻であり、夫や義実家との関係も良好だったが、綾乃の夫に朱里の存在や二人が相思相愛の関係であることを知られてしまう。思ったままに行動し周囲を傷つける綾乃と、傷つきながらも好きがやめられない朱里のリアルな日常が淡々と描かれる。しかしドロドロした暗さはなく、清清しく時にはユーモアも交えて物語が展開される。
登場人物・キャラクター
平山 朱里 (ひらやま あかり)
ダイニングバーで働いている女性で、年齢は35歳。黒髪をワンレングスヘアにしている。レズビアンで、初対面の大久保綾乃に一目で好感を抱き、声をかけた。綾乃とはその日の内にキスをし、再会の約束を交わした。再会を心待ちにしていたが、翌週に綾乃が夫と来店したのを目撃し、その時初めて綾乃が既婚者であることを知ってショックを受ける。しかし、綾乃が自分自身に好意を寄せていることを確信し、振り回されている自覚を持ちながらも交流を続ける。
大久保 綾乃 (おおくぼ あやの)
小学校の教師を務める既婚女性で、年齢は35歳。茶髪のショートボブヘアで、年齢よりも若く見える。休日前は児童が住んでいない地域まで足を伸ばして一人飲みすることが多く、行きつけの店で平山朱里と知り合った。女性相手に恋愛をした経験はないが、朱里に一目で惹かれてしまう。そして既婚であることを秘密にしたまま、その日の内にキスしたうえに再会の約束を交わした。既婚であることが露見してからも朱里に対する気持ちが冷めることはなく、夫の渉にも朱里に惹かれていることを打ち明け、交流を続ける。
書誌情報
おとなになっても 10巻 講談社〈KC KISS〉
第1巻
(2019-10-11発行、 978-4065175880)
第2巻
(2020-03-13発行、 978-4065189481)
第3巻
(2020-08-12発行、 978-4065205433)
第4巻
(2021-01-13発行、 978-4065220566)
第5巻
(2021-09-13発行、 978-4065248966)
第6巻
(2022-02-10発行、 978-4065265093)
第7巻
(2022-08-12発行、 978-4065285275)
第8巻
(2023-01-13発行、 978-4065301142)
第9巻
(2023-06-13発行、 978-4065318355)
第10巻
(2023-11-13発行、 978-4065332276)