熱帯魚は雪に焦がれる

熱帯魚は雪に焦がれる

萩埜まことの代表作。舞台は愛媛県の伊予長浜周辺。東京からたった一人で引っ越して来た女子高校生の天野小夏が、転校先の七浜高校で水族館部の先輩、帆波小雪との出会いをきっかけに、海辺の生活や生物たちとの触れ合いの中で、お互いの寂しさを共有しながら、惹(ひ)かれ合っていく姿を描いたガールズラブ。GL作品ではあるものの、主人公の二人が好意を抱き合いながらも、お互いが消極的なため二人のじれったい関係が長いスパンで楽しめるのも特徴となっている。また、愛媛のかわいらしい方言も知ることができる。KADOKAWA「電撃マオウ」2017年8月号から2021年5月号にかけて連載の作品。「次にくるマンガ大賞2018」コミックス部門で第10位を獲得。2019年8月13日から同年8月19日にかけて、愛媛県大洲市長浜町で本作『熱帯魚は雪に焦がれる』のタイアップキャンペーンが開催された。イベント中は等身大パネルの展示や聖地巡礼マップの設置、作中に登場するパンの販売などが行われた。

正式名称
熱帯魚は雪に焦がれる
ふりがな
ねったいぎょはゆきにこがれる
作者
ジャンル
百合
 
部活動
レーベル
電撃コミックスNEXT(KADOKAWA)
巻数
全9巻完結
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概要・あらすじ

登場人物・キャラクター

天野 小夏 (あまの こなつ)

愛媛県の七浜高校に転校して来た1年生の女子。栗色のロングヘアで、左サイドのみ紐(ひも)でまとめている。父親の海外転勤がきっかけで、親戚を頼って愛媛県にやって来た。親戚の家に向かう途中、校内で月に一度開催されている水族館に無理やり連れ込まれ、帆波小雪と出会う。家族と離れて暮らす寂しさを押し隠しているため、水族館部の活動をたった一人で励んでいる小雪に親近感を抱いている。周りを気遣いすぎて、つい無理をしてしまうため、自分の指でムリヤリ唇を笑みの形にするクセがある。初対面の時から小雪に淡い恋心を抱いており、井伏鱒二の著書『山椒魚』の登場キャラクターになぞらえて、小雪を「山椒魚(さんしょううお)」、天野小夏自身を「蛙(かえる)」に例えている。

帆波 小雪 (ほなみ こゆき)

愛媛県の七浜高校に通う2年生の女子。濃い青色のセミショートヘアの一部を、三つ編みにしている。校内の男女問わずに評価が高く、誰にでも優しくて文武両道な完璧な女性だと思われている。しかし、帆波小雪自身にそんな自覚はなく、周囲から距離を置かれていることに寂しさと孤独感を感じている。天野小夏が水族館部に入部するまで、たった一人で部活動に励んでいた。初対面の時から小夏に淡い恋心を抱いており、小夏との近すぎる距離感に緊張し、二人で外出する時などはつい赤面してしまう。

書誌情報

熱帯魚は雪に焦がれる 全9巻 KADOKAWA〈電撃コミックスNEXT〉

第1巻

(2017-12-26発行、 978-4048934701)

第9巻

(2021-06-25発行、 978-4049138740)

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