概要・あらすじ
戦国時代の姫 文渡蘭菊は、自分の家を滅ぼした非道の領主狩又貞義に戦いを挑むべく、さえない忍者の睚 弥三郎と共に旅立つ。文渡蘭菊は、父が残した巨大なからくり人形の「太郎丸」「次郎丸」「弁慶丸」を操り、狩又貞義の率いる死なずの忍びの軍団に挑む。
登場人物・キャラクター
文渡 蘭菊 (あやわたり らんぎく)
かつて狩又貞義に滅ぼされた文渡家の生き残り。世慣れておらず、一般常識に疎い。幼い頃から父文渡久重に仕込まれたおかげでからくり人形を手足のように扱える。睚弥三郎と共に狩又貞義に戦いを挑むが、その動機は敵討ちではなく、自分や家族を顧みない父が愛したからくり人形を憎むが故のことだった。 自らも死ぬつもりで死なずの忍びを巻き込んで自爆するが、睚 弥三郎に諫められ、共に狩又貞義と戦う。
睚 弥三郎 (まなじり やさぶろう)
文渡蘭菊に雇われ、共に戦う忍者。実は幻術の達人、加当段蔵。実力が優れすぎているゆえに誰からも雇われなくなり、素性を隠して下忍として働いていた。 文渡蘭菊を適当なところで見捨てるつもりだったが、必死に戦う姿を見て考えを改め、彼女に仕えるようになる。
狩又 貞義 (かりまた さだよし)
文渡蘭菊の文渡家を滅ぼし、彼女の父が作っていたからくり人形の技術を奪い取る。からくり人形を兵器として転用した狩又貞義は、死なずの忍軍団を率いて急速に勢力を広げる。領内の子供をからくり人形の材料として連行するなど、非道の限りを尽くしていたが、文渡蘭菊と睚弥三郎に倒される。
集団・組織
死なずの忍 (しなずのしのび)
『からくりの君』に登場する組織。忍者とからくり人形で構成される。
その他キーワード
からくり人形 (からくりにんぎょう)
文渡蘭菊の父が外国の技術を用いて作った等身大の人形。子供の生皮をバネとすることで、人間以上の力を発揮する。
太郎丸 (たろうまる)
文渡蘭菊の父が遺したからくり人形。武士のような姿をしており、刀で戦う。全身から糸が伸びており、文渡蘭菊がこれをたぐって操ることによりからくり人形を破壊するほどの強い力が出せる。
次郎丸 (じろうまる)
文渡蘭菊の父が遺したからくり人形で、忍者のような姿をしている。上半身を高速回転させて敵を倒す。
弁慶丸 (べんけいまる)
文渡蘭菊の父が遺したからくり人形で、武蔵坊弁慶を思わせる荒法師のような姿をしている。