あらすじ
第1巻
中田しいは、もうすぐ小学生になるという事で、自分一人の部屋を与えられる。大いに喜ぶしいだったが、あっという間に部屋は散らかってしまう。見かねたままがしいの部屋を掃除すると、ぬいぐるみの2体が性行為をイメージさせる状態で重なり合っているのを発見。さりげなくしいに尋ねてみると、彼女は「ぱぱとままの姿」だと答える。焦ったままはすぐにぱぱに相談し、今後夫婦の営みの時は、これまで以上にしいに配慮しようと決める。しかし、翌日もしいはぬいぐるみを重ね合わせ、「昨晩のぱぱとままの姿」だと言うのだった。(1回目「無垢な瞳」。ほか、19エピソード収録)
第2巻
ある日、ままは中田しいの振る舞いに対して注意をしていた。しかし、しいは一向に謝ろうともせず、犬のぬいぐるみに八つ当たりしたり、悪態をついたりする。しびれを切らしたままが再度怒ると、しいは「ままの一番大切なものを隠す」と言って、どこかへ消えてしまう。ままはしいになにを隠されたのか家の中を探し始めるが、一体なにがなくなったのか見当がつかない。(21回目「しいちゃんVSママ」。ほか、19エピソード収録)
第3巻
初詣で紐を引くタイプのクジを見た中田しいは、早速自宅で再現してみる。ぱぱが客になってクジを引いたところ、しいが一番大切にしているおもちゃを引き当ててしまう。泣き出したしいに対し、ぱぱはすぐに返却しようとするが、しいはもう自分のものではないと応じようとしない。しいは自分のお気に入りを、ぱぱに肌身離さず身につけるように命じ、行動を逐一監視し始める。(43回目「的屋てきな」。ほか、19エピソード収録)
第4巻
中田しいは、有名人がサイン会を開くという情報を知り、自分も自宅でサイン会を開催する事にする。当然のようにファンは一人も来る事はなく、しいは泣き出しそうになってしまう。見かねたままは、自宅にある服とメイク術を最大限に生かし、しいのファンになりきってサイン会に参加。しかし、途中でしいにこれまでのファンは全員ままであった事がばれてしまう。しいは騙されていた事に傷つき、泣き出してしまう。(67回目「ファンサービス」。ほか、19エピソード収録)
登場人物・キャラクター
中田 しい (なかた しい)
ことり幼稚園に通う女児。ぱぱとままの三人家族。好奇心旺盛で無邪気な性格をしている。ぱぱとままが夫婦の営みをしている最中に限って乱入したり、ラブホテルとはなにかをしつこく質問したりするなど、性に関しては異常な執着を見せる。幼稚園では近藤むつみと仲がいい。
ぱぱ
中田しいの父親。穏やかな性格をしている。脱ぐと筋肉質な身体つきをした、いわゆる「隠れマッチョ」。ままの事を愛しており、夫婦仲は非常にいい。ランジェリーメーカーに勤務し、ままに試作品のセクシーな下着を試着させる事が多い。
まま
中田しいの母親。若々しい容姿の美人。細身のスタイルながらも非常に胸が大きい。ぱぱとの夫婦仲は良好。しっかり者に見えて、自宅で一人になるとズボラなところがある。
ジョン
中田しいが飼っている犬。ただし、しいが頭の中で妄想しているだけの存在で、「空気犬(くうきいぬ)」。しいが散歩と称して首輪とリードを付けて、家の中や街を徘徊している。本物の犬には実在しているように見えるのか、実際に威嚇されて吠えられる事もある。
園長 (えんちょう)
ことり幼稚園の園長を務める女性。夫は副園長。まじめな性格で、教育熱心ではあるものの、時々熱意が空回りする事がある。気持ちが盛り上がると英単語を用いて話す癖がある。ピアノの演奏が神がかっており、聴いた子供は意思とは関係なく激しく踊り出してしまう。
副園長 (ふくえんちょう)
ことり幼稚園の副園長を務める男性。妻は園長。ふだんは幼稚園バスの運転手をしている。寡黙な人物で、幼稚園バスに乗りたがらない子供がいると、タバコのような形状をしたお菓子を静かに差し出す。節分の鬼役を完璧に演じるために、身体作りを欠かさず行なっている。
初田 純子 (うぶた じゅんこ)
ことり幼稚園で働く女性教諭。子供達からは「うぶた先生」と呼ばれている。まじめな性格ながら、子供からの無邪気な質問に深く考え込んでしまうなど、機転が利かないところがある。子供に胸を触られたり、ジャージのズボンを下ろされたりと、無邪気ないたずらをされる事が多い。恋愛経験がなく未だに処女。
小俣 緩美 (おまた ひろみ)
ことり幼稚園で働く女性教諭。優しく穏やか性格で、面倒見がいい事から子供だけでなく親からも信頼を集めている。しかし実は恋愛経験豊富で、これまで数々の修羅場を潜り抜けて来た。なぜか中田しいの発言によって辛い過去を思い出し、涙する事が多い。現在は妻子持ちの男性と不倫中。地味な顔立ちだが、スリムな身体ながら巨乳でスタイル抜群。
近藤 むつみ (こんどう むつみ)
ことり幼稚園に通う女児。中田しいのクラスメイト。眼鏡をかけ、頰にはそばかすがある。お互いの家を頻繁に行き来する間柄で、しいと仲がいい。周りからは「むっちゃん」と呼ばれている。礼儀正しい女の子ながら、しいとは本音と建前を使い分けて演じる「女子会ごっこ」というマニアックな遊びをしている。中学生のむつみの兄がいる。
慧鬽瑠 (えみる)
ことり幼稚園に通う男児。中田しいのクラスメイト。幸子の妹。年齢の割に大人びており、斜に構えた発言が多い。子供とは思えないほどの性の知識が豊富で、恋愛経験のない初田純子に対して挑発的な言動をする。一方で、もうすぐ生まれる妹弟を心から楽しみにしていたりと、子供らしい一面もある。そふぃから好意を寄せられている。
そふぃ
ことり幼稚園に通う女児。中田しいのクラスメイト。明るく素直な性格で、かわいいものが大好き。慧鬽瑠の事が気になっており、積極的にアピールしている。年の近い姉が一人いる。
後藤 タカシ (ごとう たかし)
ことり幼稚園に通う男児。中田しいのクラスメイト。タカシの母のおしゃべり好きに振り回される事が多い。タカシの母とは対照的に、心優しく思いやりのある性格をしている。髪の毛が癖毛な事にコンプレックスを抱いている。
タカシの母 (たかしのはは)
後藤タカシの母親。家電量販店で働いている。非常におしゃべりな性格の噂好きで、買い物に来た中田しいから、なにかとぱぱとままの夫婦生活を聞き出そうとする。幼稚園の保護者からは要注意人物だと距離を置かれているが、タカシの母自身はまったく気にしていない。
幸子 (さちこ)
フードコートでアルバイトをしている女子高校生。慧鬽瑠の姉。小麦色の肌で、派手な外見をしている。中田しいがままとの買い物の際にフードコートを度々利用している事から、しいの事を「チョコレート味のソフトクリームを買いに来る子供」だと覚えている。しいからは「うんこのおねえさん」と失礼な名前で呼ばれているが、まったく気にしていない。言葉使いは雑だが、接客は丁寧で親切。正義感が強過ぎて、客とケンカになる事もある。
むつみの兄 (むつみのあに)
坊主頭の中学生。近藤むつみの兄。頭の中はエッチな事であふれている。母親からむつみの面倒を押しつけられると、文句を言いながらも相手にしている。たまに遊びに来る中田しいの相手をするなど、心優しい性格の持ち主。しいの発言でままを性的な目で見てしまう事があり、そのたびに自己嫌悪に陥る。
まゆみ
ままの高校時代からの友達の女性。じゅんぺーの母親。ままとは何でも言い合える間柄。少々デリカシーに欠ける発言をする事があり、感情的になりやすい一面を持つ。現在は夫が不倫しているかもしれないと悩んでいる。
じゅんぺー
まゆみの息子。乳児だがスマートフォンを使いこなし、器用にスワイプする。大人の言葉を理解していないはずなのに、時々わかっているようなそぶりを見せ、感情的になりやすいまゆみをフォローしている。