あらすじ
第1巻
4月、ホラー研究部の部長を務める荒木麻弥は、幽霊の扮装をして新入部員の勧誘を行おうとしていた。その準備の最中に部室のドアをノックされた麻弥は、ほかの部員だろうと思いつつ、いたずら心からノックの相手を驚かせようとする。しかしドアの向こうにいたのは、入部希望者の新入学生の黒井弦斗で、まったく驚くそぶりを見せない。全力で幽霊を演じた麻弥は焦り、つまらない部活だと思われたくないために、とりあえずいっしょにお薦めのホラー映画を見ないかと弦斗を誘う。その映画を見ても無反応な弦斗の姿を見た麻弥は、血糊を使って怪奇現象を装うことを思いつく。しかし、血糊を見た弦斗は誰かがケガをしたとカンちがいし、先生を呼びに行ってしまう。(第1話「サークル勧誘」。ほか、4エピソード収録)
登場人物・キャラクター
荒木 麻弥 (あらぎ まや)
ホラー研究部の部長を務める女子大学生。人一倍怖がりなのにホラーなものが大好きで、何か起こるとすぐに我を忘れてしまう。ホラー研究部の新入部員で後輩の黒井弦斗に、怪奇現象で怖がらせようとあらゆる手を使って画策しているものの、まったく弦斗が動じないことに頭を悩ませている。日本風の幽霊にあこがれており、似ていると言われると喜ぶなど、ふつうの人と少し感性がずれているところがある。見た目はかわいらしいが、ホラーなものを心から愛するあまり、周囲からは変人だと距離を置かれている。弦斗からは「部長さん」と呼ばれている。
黒井 弦斗 (くろい げんと)
ホラー研究部に所属する男子大学生で、荒木麻弥の後輩にあたる。黒目がちな混沌とした瞳に喜怒哀楽をいっさい見せないポーカーフェイスで、生気がまったく感じられない。しかし顔立ちは非常に整っており、アミからはイケメンだと評されている。怪奇現象への耐性が異常に高く、どんなことにも動じない鉄の心臓を持つ。自分に怪奇現象を体験させ、怖がらせようともくろむ麻弥から狙われているが、何をされてもまったく動じることはない。ふだんから聖水を持ち歩いたり、霊現象に詳しかったりと、特殊な能力を持っている様子を見せている。
アミ
ホラー研究部に所属する女子大学生で、荒木麻弥と親しい。非常にノリのいい性格をしている。麻弥と黒井弦斗のあいだに恋が芽生えるのではないかと、期待しつつ見守っている。
集団・組織
ホラー研究部 (ほらーけんきゅうぶ)
荒木麻弥が部長を務める研究部。主な活動目的はホラー映画やゲームを楽しんだり、怪奇現象があると噂されるスポットに行ったりすること。略して「ホラ研」と呼ばれている。
ロボット研究部 (ろぼっとけんきゅうぶ)
男性三人が所属する研究部。荒木麻弥からの依頼を受け、黒井弦斗を驚かせるために「呪いの西洋人形風ロボット」をボランティアで制作することとなる。麻弥のことはホラー好きな変人だと思っているが、見た目のかわいらしさからその依頼を断れず、いいように使われている。略して「ロボ研」と呼ばれている。