あらすじ
第1巻
天谷奏香は、幼なじみの岩沢彩生といっしょに新たに入学した高校に登校する。そこで奏香達は、クラスメイトの上原歩子と友達になった。(エピソード「登校」)
新学期が始まって数日が経った頃、奏香達の担任、山下寿美子はHR中に突然抜き打ちテストを開始する。その内容は担任である自分のフルネームを記載するというものだったが、正解者は簗瀬芽依一人しかいなかった。さらに芽依は、寿美子によりなぜか委員長を務める事を強制され、奏香からは「やなんちょ」というあだ名を付けられてしまう。(エピソード「ホームルーム」)
奏香から「アユコング」という変なあだ名で呼ばれていた歩子は、その仕返しとして奏香に「カナカナ」というあだ名を付け返す。すると奏香は歩子のネーミングセンスを疑問視し始めるが、奏香はみんなからそのネーミングセンスを問題視されてしまう。(エピソード「あだ名」)
昼休み中、購買部で買ったパンを食べていた奏香は、そのあまりの美味しさに声を上げる。実はそのパンは購買部で限定販売されているレアなメロンパンで、彩生も食べたがるが、奏香は彩生の目の前でメロンパンを平らげてしまう。そこで彩生は、そのメロンパンを買うために購買部に向かう。(エピソード「パン」)
奏香、彩生、歩子チームと芽依、真中南緒のチームに分かれてボウリング対決をし、負けた方がアイスクリームを奢る事になる。彩生がターキーを取って活躍する一方、奏香はチームの足を引っ張り、勝負は互角になる。そんな中、勝負に負けたくない奏香は、芽依の番に勝手に投球してしまうが、それがたまたまストライクを取ってしまう。これにより、勝負は芽依達の勝利に終わる。そして奏香は敗北の責任を取り、みんなの分のアイスクリームを奢る羽目になる。(エピソード「ボウリング」)
奏香達の学校には個性的な教師がたくさんいる。数学教師の松野修作は熱血漢で、とても心優しい人物。体育教師の寿美子はだらしない性格で、思い付きで授業内容を変更する人物。英語教師の若月美鈴は10代にしか見えないほど見た目が幼い人物だった。(エピソード「先生」)
ある日、彩生は奏香から事件めいた電話を受け取る。それを悪い冗談だろうと気に留めない彩生が登校しようとすると、家の目の前で奏香が倒れていた。しかし、彩生はこんな奏香の悪ふざけを2回も経験しているために、今日は奏香を放って学校に向かう。(エピソード「事件」)
奏香はクラスメイト全員のメールアドレスを登録するため、芽依にもメールアドレスを尋ねる。しかし、芽依は携帯電話を持っていなかった。そこで奏香は芽依の父親に会い、芽依に携帯電話を買ってあげてほしいと交渉を開始する。(エピソード「ケータイ」)
奏香は「部長」と呼ばれたいがために、何か部活に入ろうと決意する。そして、彩生や歩子を巻き込んでみんなでテニス部の体験入部をする事になった。(エピソード「部活」)
テスト期間中、奏香の家で勉強会をする事になった。そんな中、なぜか天谷颯太の部屋にみんなが集まり、颯太はなぜ自分の部屋にみんなが集まるのかと抗議する。実は奏香の部屋はあまりにも散らかっており、その部屋の様子を見たみんなは、奏香の部屋に集まる事をあきらめたのだった。(エピソード「弟」)
修作は、学校の制服を着ている美鈴をよく生徒と間違えてしまうため、彼女に制服を着るのをやめるように頼み込むが、取り合ってもらえなかった。そこで修作は、制服の上からでかまわないと、白衣を作って来る。そこまでされては断れないと、美鈴はその白衣を仕方なく受け取るのだった。(エピソード「結果」)
球技大会のサッカーで彩生が大活躍し、彩生のクラスはあと1回勝てば優勝というところまできていた。決勝の相手は、畔田ありさ率いる1組で、これまで敵なしの活躍を見せていた彩生も苦戦を強いられてしまう。(エピソード「サッカー」)
奏香は歩子の目を両手で塞ぎ、問題に答えられたら両手を離してあげると告げる。そして、奏香は歩子の身長を問うが、身長が小さい事がコンプレックスの歩子は、その質問に黙秘権を行使しようとする。(エピソード「問題」)
夏休みの終わり、突然奏香と歩子は彩生の家へ遊びに行った。そして家の前で彩生に電話を掛けるが、彼女は電話に出てくれない。彩生は正午を過ぎたというのにまだ寝ていたのである。そして、奏香達からの電話とインターホンを連打する音で、ようやく目を覚ますのだった。(エピソード「夏」)
彩生は奏香に将来の夢を尋ねられ、玉の輿に乗りたいと夢のない事を口にする。同じ質問を彩生に返された奏香は、アイドルになりたいと、実現しづらい夢を語る。(エピソード「夢」)
第2巻
岩沢彩生は雨が降っているからと、学校に行くのを面倒くさがっていた。しかし天谷奏香に諭され、嫌々ながら学校へと向かう。(エピソード「雨」)
クラス委員を務める佐竹達也は、同じくクラス委員の簗瀬芽依といっしょにいる事が多く、会話がなく、気まずい今の現状を変えたいと思っていた。そこで達也は芽依と仲のいい真中南緒に、彼女の好きそうな話題を尋ねる。(エピソード「話題」)
奏香、彩生、上原歩子の三人はいっしょにプールに行く。そこで泳げない歩子は彩生に泳ぎ方を教えてもらおうとするが、三人共に泳げない事が判明する。(エピソード「プール」)
コンビニでアルバイトを始めた彩生は、そこで偶然にも柏尾泉水と出会い、彼女が彩生の教育係を務める事になる。そして、彩生はようやくアルバイトに慣れて来た頃に、ほしいゲームの資金が溜まったからとアルバイトを辞めてしまう。しかし、それ以降泉水が彩生に懐き始め、一方的に絡んで来るようになる。(エピソード「バイト」)
泉水は彩生に一方的に勝負を挑んで来るようになっていた。そんな中、彩生と戦いたければ私を倒せと、奏香がそのあいだに割り込む。そして、奏香は「パヌリス」で勝負しようと言い出すが、泉水には「パヌリス」がどんな競技かわからない。しかし、思わず見栄を張った泉水は「パヌリス」勝負を受けてしまう。(エピソード「対決」)
ある日、真中南緒がクッキーを作って持って来る。そして、みんなにクッキーを配ろうとする中、南緒は作って来たクッキーの中に一つだけ、味の悪い外れが混じっていると言い出す。(エピソード「クッキー」)
体育祭が開催される事になった。その中で泉水達1組は、先日味の不味いクッキーを食べさせられた恨みから、奏香達3組には負けられないと闘志を燃やしていた。そして、勝負の行く末はリレー競技に委ねられるが、泉水が圧倒的なリードをした事で慢心してしまい、それが原因で1組は3組に敗れてしまう。(エピソード「体育祭」)
奏香が歩子の家に遊びに行きたいと言い出すと、歩子は急に不審なそぶりを見せてその場をあとにする。実は歩子の姉、上原裕子は度を超したシスターコンプレックスであるために、歩子は友達を家に連れて来たくなかったのだ。しかし、そんな歩子の思惑を知らない奏香達が、歩子の家をいきなり訪問する。(エピソード「上原家」)
休日に裕子と遊びに出かけた歩子は、その途中で若月美鈴に出会う。そして、美鈴に裕子が漫画家だと教えると、漫画が大好きな美鈴はそれに興味を示して、何を描いているのかと尋ねる。しかし、裕子はマイナーな漫画を描いている事から見栄を張り、歩子に有名漫画を描いているとウソをついていたのだ。(エピソード「漫画家」)
日付けが変わったと同時に、歩子のもとに奏香からメールが届く。そこにはその日、奏香が誕生日である事が記載されており、さらに奏香はそのメールをクラスメイト全員に送っていた。(エピソード「誕生日」)
芽依は、ゲームセンターの外にあるUFOキャッチャーの筐体に興味を示す。そこに通り掛かった彩生が芽依に声を掛けると、まじめな芽依は、ゲームセンターに遊びに来たのではないと言いわけを始める。(エピソード「寄り道」)
雪が降り積もっている中、彩生、歩子、畔田ありさの三人と、奏香、泉水、吉野羽美の三人のチームに分かれて雪合戦をする事になった。しかし、彩生とありさの体力がほかを圧倒しているため、奏香達のチームは一方的に攻められてしまう。(エピソード「雪」)
クリスマスを間近に控え、奏香は歩子と彩生を遊びに誘う。しかし、二人はそれぞれ用事があり、その誘いを断った。そこで奏香はクリスマスに会う予定の泉水達に加わる事にした。(エピソード「クリスマス」)
お正月を迎え、みんなは思い思いの正月を過ごしていた。歩子は裕子からたくさんのお年玉をもらっていた。一方、彩生は昼になってもベッドの中から動かない。そして泉水とありさは正月に凧揚げをして遊ぶ中、泉水が誤って川に落ちてしまう。(エピソード「正月」)
羽美は正月に餅を食べ過ぎたせいで体重が増えてしまい、授業中も空気椅子で授業を受けるなどして、少しでも体重を減らそうとしていた。そんな中、美鈴が現れて自分に従えば正月太りを解消したうえで、5キロも体重を減らせると口にする。そこで羽美は美鈴の指導によりダイエットを始めた。(エピソード「ダイエット」)
第3巻
ある日、天谷奏香は風邪を引いて学校を休んでしまう。そんな中、松野修作にプリントを届けるよう頼まれた簗瀬芽依は、奏香のお見舞いに行く事にした。そこで芽依は奏香の容態が悪そうな姿を目にして、彼女を心配する。(エピソード「風邪」)
バレンタインの日、奏香はホワイトデーにお返しをもらう事を目的に、クラスの男子達にチロルチョコを配っていた。一方、上原歩子は持って来たお菓子を、奏香や岩沢彩生に渡そうとする。甘い物が苦手な彩生は、チョコレートは苦手だと断ろうとするが、歩子はそんな彩生に気を遣って煎餅を作ってきていた。(エピソード「バレンタイン」)
奏香と柏尾泉水は、歩子と畔田ありさのどっちが身長が低いかで言い争っていた。そこで歩子とありさは身長を実際に比べてみるが判別がつかず、身長を測るために保健室へと向う。そうまでしなくてもと歩子が呆れる中、ありさは勝負に負けたくないと闘志を燃やしていた。(エピソード「身長」)
突然、奏香がみんなの前で手品を披露する。しかし、失敗するばかりでついにはババ抜きを始めてしまう。そんな中、真中南緒が奏香からトランプを借りて、みんなが驚くような見事な手品を披露してみせる。(エピソード「マジック」)
進級を間近に控えた泉水は、初めてありさと羽美と出会った頃の事を思い出す。高校に入学した頃、泉水はありさに間違った知識を教え続け、純粋なありさはそれをすべて信じてしまう。そんな二人の会話を近くで聞いていた吉野羽美は、そのおかしな会話を聞いて思わずその話に突っ込んでしまう。それをきっかけにして三人はなかよくなる。(エピソード「1」)
2年生に進級する奏香達に新たなクラス分けが発表された。それを確認した奏香は、まだ確認していない歩子に、別のクラスになってしまったと報告する。しかし、それはただの冗談で奏香、彩生、歩子はまたいっしょのクラスとなる。(エピソード「2年生」)
歩子は2年生になって新たに同じクラスになった中根と、同じ電車に乗り合わせる。そこで歩子は目が合った中根にジェスチャーで挨拶をしてみるが、中根にそれを無視されてしまう。歩子は中根に嫌われているのかと考えてしまうが、実は中根は目を開けたまま眠っていただけだった。(エピソード「通学」)
中根は人とあまり話さないせいで、クラスメイトからは美人だけど近寄りがたい人物と認識されていた。そんな中、中根は奏香達となかよくなったお陰で徐々にクラスに溶け込んでいく。(エピソード「中根」)
ある日、中根から猫と犬のどっちが好きかと問われた歩子は、犬が好きと答えて猫好きな中根を怒らせてしまう。以降、それが原因で気まずい関係に陥ってしまう。(エピソード「ケンカ」)
突然、奏香が歩子に決闘を申し込む。奏香は野球拳で勝負したいと言い出すが、歩子にそれを断られてしまう。すると奏香は普通のジャンケンでいいと言うが、そのルールとして負けた方が服を脱ぐという条件を追加する。(エピソード「貯金」)
山下寿美子と水森先生は、若月美鈴の31歳の誕生日をお祝いしていた。そこで酒を飲んでいた美鈴は、二人に結婚についての不安を漏らす。それを聞いた水森先生が理想の結婚相手を尋ねると、美鈴は王子様みたいな人がいいと、その高過ぎる理想を話し始める。(エピソード「飲み会」)
芽依はさまざまな分野で南緒に勝負を持ち掛けては、いつも負かされていた。そこで芽依は南緒の苦手分野を探し始め、ホラー系が苦手な事を知る。そこで芽依は南緒をお化け屋敷に連れて行くために遊園地に誘う。すると、奏香と中根がいっしょに遊園地に行きたいと二人について来る。(エピソード「遊園地」)
突然、彩生の家に泉水とありさが遊びにやって来た。急に来られては困ると口にする彩生だったが、突然のにわか雨で二人が濡れていたために、仕方なく家に迎え入れる事になる。(エピソード「岩沢家」)
本屋で奏香は歩子と天谷颯太の二人が、なかよく談笑している姿を目にする。その仲を疑った奏香は、その二人を尾行し始める。そんな中、奏香は自分と同じくあとをつけている上原裕子の姿を発見する。裕子もまた、歩子に彼氏ができたのかと心配してあとをつけていたのだ。(エピソード「追跡」)
泉水と奏香と中根の三人は、英語の授業で追試を受ける事になってしまう。そこでその追試対策の勉強会を、何故か芽依の家で開く事になった。勝手に勉強会のメンバーに入れられた芽依だが、南緒と共に彼女らに勉強を教える事にする。(エピソード「追試」)
中根の小学生や中学生時代のエピソードが語られる。昔から中根はとぼけたところや、いつの間にか眠ってしまうところがあり、それは高校生になってからも変わらなかった。(エピソード「おまけ」)
第4巻
中根は松野修作から飼っている猫の写真をもらった。一方、辻恵理は好きな先輩の写真を入手して浮かれていた。そんな中、恵理は写真を見ながら歩いていると中根とぶつかってしまい、二人の持っていた写真は入れ替わってしまう。そこで恵理は先輩の写真をなんとか取り戻そうと中根に話し掛ける。(エピソード「写真」)
天谷奏香は、岩沢彩生に頼まれて飲み物を買いに行く。その途中、奏香は吉野羽美に会って彼女に抱きつく。暑がりの羽美はどうにか引き離そうとするが、奏香に抱き合って汗をかけば痩せるかもと諭された事で、受け入れてしまう。(エピソード「昼休み」)
奏香は突然、人気者になりたいと言い出した。すると彼女に話を合わせるのが面倒だと感じた彩生は、奏香を学園のマドンナだと評して早々に話を終わらせようと画策する。そんな中、柏尾泉水が現れて、本当に奏香が学園のマドンナなのかと疑い始めた。そこで奏香は、クラス内女子の人気投票を始める。(エピソード「人気者」)
映画の無料券を手に入れた泉水は、畔田ありさと羽美を映画に誘う。しかし、泉水はその当日に急なアルバイトが入り、行けなくなってしまう。それを映画館で知った羽美とありさは二人でほかの映画を観ようと決めるが、何を観るかで意見が分かれてしまう。(エピソード「映画」)
奏香は浴衣を着て花火大会に行こうと彩生と上原歩子を誘う。彩生は浴衣を持っていないから私服でいいかと尋ねるが、奏香は浴衣を着てほしいと伝える。そこで奏香は彩生の父親に会い、彩生に浴衣を買ってほしいと交渉を始める。(エピソード「花火」)
みんなで夏祭りに行く事になった。そこで奏香の提案によりチーム対抗で対決をする事になり、1回戦はたこ焼きの早食い対決、2回戦はかき氷の早食い対決、3回戦は金魚すくい対決を行う。(エピソード「夏祭り」)
夏休みに突然、奏香が簗瀬芽依の家にスイカを持って現れる。芽依はそのスイカを包丁で切ろうとするが、うまく切り分ける事ができなかった。そこで奏香と芽依の二人は真中南緒の家に行って、彼女にスイカを切ってもらう。その後、芽依と南緒がスイカを食べるのを見届けた奏香は、二人に夏休みの宿題を見せてほしいとお願いする。(エピソード「スイカ」)
ある日、彩生が夏バテで倒れて保健室に運ばれる。そこでしばらく休む事になった彩生は、水森先生に奏香と出会った頃の話を尋ねられた。それにより彩生は、奏香と出会った小学生時代の話を思い出す。(エピソード「小学生」)
人気漫画家の広は、その忙しさによりストレスが溜まっていた。そんな中、広は女子高校生と話がしたいと思い立ち、担当編集者に仕事を放棄する旨のメールを送り付ける。それにより広の担当、八隅はひどく動揺して泣き出してしまう。(エピソード「打ち合わせ」)
奏香は財布をなくした事で、お昼の弁当が買えなくなってしまう。そこで奏香は、みんなのお弁当から少しずつおかずを分けてもらう事にする。そんな中、泉水のおかずが一番美味しかった事で、奏香は泉水の母親は料理上手だと褒める。しかし、それは泉水の母親が作ったものではなく、泉水が自分で作ったものだった。(エピソード「サイフ」)
文化祭が始まり、奏香達2年2組は『桃太郎』の演劇をする事になった。しかし、奏香が主役を務める『桃太郎』は、みんなが知っているストーリーとは少し違っており、変な方向へと物語が進んでいく。(エピソード「演劇」)
文化祭でクラスの演劇が終わった奏香達は、2年1組のコスプレ喫茶に行ってみる事にした。そこでは担任の若月美鈴の提案により、クラスのみんながさまざまなコスプレをしていた。(エピソード「文化祭」)
体育祭が始まる中、山下寿美子はクラスのみんなから優勝したら何か奢ってほしいとお願いされる。しかし、寿美子は家計が厳しい事からそれを渋る。そこで寿美子は、教師チームが参加したリレーで足を引っ張った修作に、優勝したクラスのみんなへのご褒美を奢らせるのだった。(エピソード「体育祭Ⅱ」)
彩生は後輩の猶原陽奈子に呼び出されて、陸上勝負をしてほしいとお願いされた。陸上部の陽奈子は体育祭での彩生の走りを見て、一度手合わせしたいと思ったのだ。しかし、彩生は面倒だからとその話を断る。だが、陽奈子はあきらめる事なく何度も彩生のクラスに足を運び、そのうち奏香達が彩生に陽奈子と勝負してほしいとお願いするようになる。(エピソード「手紙」)
泉水と待ち合わせをしていた羽美は、その待ち合わせ場所で泉水と男性がいっしょにいる姿を目撃する。その仲のよさを邪魔できないと、羽美は思わずその場を立ち去るが、それに気づいた泉水とその男性が羽美を追い掛ける。実はその男性は泉水の兄で、羽美は仲のよい二人の様子を見せつけられる事になった。(エピソード「姉妹」)
第5巻
上原歩子は小犬を拾い、家で飼おうと決める。そんなある日、天谷奏香と岩沢彩生が歩子の家に遊びにやって来る。そこで奏香はその犬の名前を尋ねるが、歩子はまだ犬の名前を決めていなかった。すると奏香が勝手に犬の名前を決めようとして、歩子にそれを止められる。そして歩子は彩生に犬の名前を決めてほしいとその命名をお願いし、彩生は犬に「オカザキ」と言う名前を付けるのだった。(エピソード「犬」)
彩生に倣って髪を金色に染めた猶原陽奈子は、その髪に似合うとからとバンドを始める事にする。そして、陽奈子は彩生をバンドに誘うが、彩生は恥ずかしいからとその申し出を断る。そんな中、奏香がバンドをやりたいと言い出し、榎畑瑠唯を加えた三人でバンドを組む事になる。(エピソード「バンド」)
奏香の提案でクリスマスの日にパーティをする事になる。すると、陽奈子が場所を提供してくれる事となり、彼女の家でクリスマスパーティが開催される。(エピソード「パーティ」)
大晦日の日に、奏香達はパジャマパーティを開く。そこで歩子は身体がビルよりも大きくなった夢を、奏香は鷹とナスと友達になり、富士山で遊ぶ夢をそれぞれ見る。(エピソード「初夢」)
奏香は畔田ありさとにらめっこをするが、ありさはピクリとも笑わない。続いて彩生ともにらめっこをする事になるが、やはりピクリとも笑わない。それを見た奏香はありさをなんとかして笑わせたいと思い、彼女に吉野羽美との漫才を見せたり、くすぐってみたりとさまざまな方法を試し始める。(エピソード「にらめっこ」)
散歩中に喉が渇いたありさは、柏尾泉水の働いているコンビニに向かい、飲み物を買う。そのコンビニに中根もやって来て、「ニャットマンくじ」を引くが、お目当ての1等のフィギュアを引く前に、お小遣いが尽きてしまう。それを傍から見ていたありさもまた、「ニャットマン」のファンであり、持っていた「ニャットマン」フィギュアを彼女にあげる事にする。(エピソード「ヒーロー」)
出版社の新年会に出席した上原裕子は、そこで広に突然結婚を迫られる。後日、裕子が担当の八隅に臨時のアシスタントを頼むと、なぜか広がそのアシスタントとしてやって来てしまう。(エピソード「新年会」)
節分の日、奏香は家でも学校でも豆を撒いてはしゃいでいた。そんな中、教室中に豆を撒いた奏香は、簗瀬芽依にその豆を片付けるように叱られてしまう。しかし片付けたと思った途端、奏香はまた豆を撒き始める。すると、松野修作が奏香のもとにやって来て、奏香のために鬼役を買って出る。(エピソード「節分」)
辻恵理は片思いしている先輩の卒業を間近に控え、憂鬱な気持ちになっていた。そんな中、小松春菜は恵理に告白してはどうかと提案、それを受けて恵理は、その日の放課後に先輩に会いに行く。(エピソード「告白」)
天谷颯太は春から、奏香のいる高校に入学する事となった。颯太は奏香とその友人達といっしょに登校すると、クラスメイトになった赤松純に絡まれてしまう。純は入学初日から颯太がたくさんの女の子を侍らせていると勘違いしていたのだ。しかし、その女の子達が颯太の姉とその友人だとわかると、手のひらを返して颯太となかよくしようとする。(エピソード「入学」)
純は颯太といっしょにいた女の子達の事を詳しく調査し始めた。その調査結果を聞いた颯太は、それがあまりにも詳し過ぎたために驚いてしまう。しかも純は奏香の事が気に入っており、それを聞いた颯太は姉がかわいいと言われた事に激しく動揺してしまう。(エピソード「調査」)
ある日、奏香達がいつものように若月美鈴の年齢を弄(いじ)ると、美鈴は怒ってしまう。美鈴は親から、いい年なのだからそろそろ結婚しなさいと叱られており、落ち込んでいたのだ。さらに年下の修作が結婚していたうえに子供までいる事を知り、大きなショックを受けてしまう。(エピソード「お祝い」)
彩生と学校で話していた颯太は、陽奈子に話があるからと校舎裏まで呼び出される。そこで彩生とどういう関係なのかと問い詰められ、颯太は彩生とは幼なじみだと話をする。すると、陽奈子から子供の頃の彩生はどうだったかと、さらに問い詰められる。(エピソード「ファンクラブ」)
彩生は楽そうだからという理由で、球技大会の種目をダブルスの卓球に決め、中根といっしょに出場する事になる。しかし、ダブルスのルールが交互に打たなくてもいいという特殊なルールだったため、彩生がほとんど一人で試合をする事になる。さらに対戦相手が強かったため、彩生一人で苦労する羽目になる。(エピソード「球技大会」)
奏香達は修学旅行で京都に行く事となる。そこでは奏香が京都タワーや大仏と比べて歩子の背の低さを弄ったり、初日の宿屋で枕投げ大会をして修作に叱られてしまう。一方、奏香と真中南緒が、歩子や芽依に寝起きドッキリを仕掛けるなど、各々が修学旅行を思う存分堪能する。(エピソード「修学旅行」、エピソード「修学旅行②」、エピソード「修学旅行③」)
第6巻
進路調査票に何を書くかで迷っていた吉野羽美は、柏尾泉水と畔田ありさに進路について尋ねる。すると、二人にはきちんとした将来設計があり、それに感化された羽美は将来についてきちんと考え始める。(エピソード「進路」)
受験勉強をしていた簗瀬芽依は、気分転換のために散歩に出かける。そこで犬の散歩中だった上原歩子に偶然出会い、彼女と散歩を共にし、二人は河川敷で泉水に出会う。泉水は草野球をしている兄の応援に来ていたらしく、芽依と歩子も草野球の観戦をする事にした。(エピソード「散歩」)
ある日、天谷奏香は英語のテストで、みんなが驚くような高得点を取る。奏香はテスト前にきちんと勉強をしており、その姿勢の変化に岩沢彩生は驚く。それに感化された彩生も机に向かおうとするが、集中力が続かない。(エピソード「メガネ」)
奏香と彩生、歩子は海に行く事となり、天谷颯太はナンパ防止という名目で彼女達に同行する事となった。そんな中、颯太は見知らぬ男にナンパされていた彩生を助ける。(エピソード「海」)
みんなは夏休みを思い思いに過ごしていた。芽依は真中南緒と野球観戦に行き、球場での熱気を楽しんでいた。一方、水森先生は山下寿美子と服を買いに行く予定だったが、寿美子がそれを面倒臭がった事から、急遽家でいっしょに酒を飲み始める。(エピソード「夏休み」)
中根がバスに乗っていると、そのとなりになぜか猫がいる事に気づく。そして、中根はバスから降りる猫を思わず追いかけてしまい、知らないバス停で降りてしまう。(エピソード「猫」)
猶原陽奈子の家で、歩子の誕生日パーティを開く事になった。そこでみんなはケーキを食べ、それぞれ歩子にプレゼントを渡したあと、なぜか歩子の身長を測る事になる。(エピソード「誕生日Ⅱ」)
歩子は「白餡ルーレット」の作者が上原裕子だと勘違いしており、その作品のファンであるありさのために、裕子にサインを描いてほしいと頼む。一方、歩子の期待を裏切りたくない裕子は、本当の作者、広にサインを描いてほしいとお願いする。すると、広はサインを描く代わりにデートを申し込み、裕子は広とデートをする羽目になる。(エピソード「デート」)
裕子は「白餡ルーレット」の作者だと言うウソが歩子にバレてしまい、激しく動揺して歩子の前から逃げ出してしまう。一方、歩子は飼い犬の「オカザキ」に裕子の私物の匂いを嗅がせて、その行方を探す事にする。(エピソード「プレゼント」)
文化祭での3年2組の出し物は団子屋に決まった。一方、3年1組の出し物は団子喫茶に決まり、3年1組と出し物がかぶってしまう。さらに両クラスはお互いに出し物を変えない事に決め、その売上で勝負をする事になった。そこで奏香達は、その団子屋におみくじの要素を足した「おみくじだんご」を看板商品とする事で勝利を目指す。(エピソード「団子」)
陽奈子と榎畑瑠唯は、文化祭の2日目にバンドパフォーマンスを披露する事になっていた。しかし、その直前に陽奈子の喉が潰れてしまい、歌のうまい彩生にその代わりをお願いする。恥ずかしがり屋の彩生はその申し出に戸惑うものの、二人の気持ちに応えるために変装をして、ボーカル代理を務める事を決意する。(エピソード「ライブ」)
体育祭が始まり、赤組の奏香達は白組の泉水達に勝つために闘志を燃やしていた。そんな中、彩生が徒競走の途中で足をケガしてしまう。そこでリレーのアンカーを彩生の代わりに奏香が務める事となり、みんなからは敗色濃厚だと声が上がる。しかし、白組のアンカーを務めるのが泉水だとわかり、勝負の行方がわからなくなった、との声があちこちから上がり始める。(エピソード「体育祭Ⅲ」)
彩生は体育祭でのケガを理由に、体育の授業を見学する事にした。すると、見学中の彩生のとなりに寿美子がやって来て、若い頃の自分に彩生が似ていると言う。その発言に彩生はかつてない危機感を覚えるのだった。(エピソード「体育」)
奏香の試験の成績が急に上がり始める。その理由は南緒に勉強を教えてもらったからで、それを知ったみんなは南緒から勉強を教えてもらう事にする。そして、みんなで勉強会をしている時は、私語を慎むために英語をしゃべってはいけない、というルールが設定される。(エピソード「勉強会Ⅰ」)
羽美は受験勉強のためにストレスが溜まっていた。そんな中、奏香達が勉強会を開いていると知った羽美は、その勉強会に入れてもらう事にした。その勉強会は楽しく、羽美はストレスを溜める事なく受験勉強に集中する事ができた。しかし羽美は、みんなとあと数か月で別れる事を考え、寂しい気持ちになる。(エピソード「勉強会Ⅱ」)
第7巻
岩沢彩生の誕生日を間近に控え、猶原陽奈子達により結成されている彩生のファンクラブでは、何をプレゼントとするかのミーティングが行われていた。それに彩生の幼なじみの天谷颯太も強制的に参加させられ、みんなから幼なじみとしての意見を求められる。(エピソード「誕生日Ⅲ」)
彩生達は真中南緒の家で恒例となった勉強会に参加するために、彼女の家に向かう。すると、そこには南緒のいとこの幼い女の子がおり、彩生はその子の事を一目で気に入る。そして、彩生は勉強そっちのけで女の子と遊んでしまう。(エピソード「従妹」)
正月、天谷奏香達は山下寿美子の家に行って、彼女にお年玉をせがむ。それを面倒がった寿美子は奥に引っ込んでしまい、さらにはドアの隙間から1万円札を渡し、奏香達に帰ってもらおうとする。そこに水森先生がやって来て、寿美子を初詣に誘う。前から水森先生と約束をしていた寿美子は、仕方なく表に出て来る。(エピソード「初詣」)
柏尾泉水と畔田ありさの二人は、南緒のいとこの女の子と、雪が降り積もっている公園で遊んでいた。そこに勉強会を終わらせたみんながやって来て、全員で雪合戦が始まった。(エピソード「真中家」)
ラブレターをもらった簗瀬芽依は、断りの返事を出そうとしていた。しかし、どうすれば相手を傷つけずに済むかで悩んだ芽依は、佐竹達也に相談。こうして芽依は、無難なラブレターの返事をするのだった。(エピソード「ラブレター」)
風邪を引いてしまった吉野晴は、モデルの仕事の代役をお願いできる友人はいないか、と吉野羽美に尋ねる。羽美の紹介で奏香がその代役を引き受ける事となったが、奏香の仕事は現場のあいだで評判となり、以降、奏香には時々モデルの仕事が舞い込むようになる。(エピソード「モデル」)
大学受験の日がやって来る。松野修作は教え子達の合格を願うべく、その全員分のお参りをしていた。一方、上原裕子は上原歩子の合格を祈願すべく、何度もお参りを行っていた。(エピソード「受験」)
榎畑瑠唯は池田に一目惚れして、バレンタインデーの日に彼に告白する事を決意する。しかし、バレンタインデー当日に瑠唯が見ている前で、池田はほかの女子からの告白を受け入れてしまう。そこで瑠唯は池田に告白する事を止め、持って来たチョコレートを彩生に渡すのだった。(エピソード「バレンタインⅡ」)
羽美の受験の合格発表の日がやって来た。沈痛な面持ちを浮かべていた羽美だったが、その結果は見事合格。同じ大学を受験した彩生も合格しており、その合格祝いで、彩生と羽美はいっしょにカラオケ店に行く。さらに歩子、芽依、小松春菜、辻恵理も大学合格を果たす。(エピソード「合格発表」)
いっしょに勉強会をしていたメンバーは、全員大学に合格する。そこで勉強会の監督役を務めてくれた南緒の感謝祭を開く事にする。感謝祭の内容は南緒の希望に沿い、みんなでバッティングセンターに行ったあと、闇鍋をする事になる。(エピソード「感謝祭」)
奏香達の卒業式の日がやって来る。それを機に陽奈子は彩生のファンクラブの解散を決め、彩生に倣って染めていた髪も元の黒髪に戻す。普段は個性的な恰好をしている修作、若月美鈴、寿美子もこの日ばかりは正装しており、それを見た水森先生は卒業式を改めて実感するのだった。(エピソード「卒業式」)
歩子達は裕子に動物園に連れて行ってもらう。裕子は漫画の取材で動物園に来ていたため、担当の八隅もついて来ていた。そこで八隅が、歩子達は取材に必要なのかと裕子に尋ねると、裕子は今まで見た事のない怖い顔で必要だと答える。(エピソード「動物園」)
泉水、ありさ、羽美は卒業旅行で沖縄に行く。そして、その旅行の写真を見て感化された奏香は、彩生と歩子に卒業旅行に行こうと提案し、三人で浅草に行く事に決める。(エピソード「卒業旅行」)
晴れて高校を卒業したみんなは、それぞれの新たな生活が始まろうとしていた。一方、奏香達を見送った後輩や教師達はそれを寂しく思いながらも、いつもの生活に戻っていく。(エピソード「出発」)
高校を卒業してからしばらく経ち、奏香達は元3年2組の同窓会を開く事にした。その場には元3年1組のクラスメイト、そしてその担任の美鈴の姿があったものの、なぜか3年2組の男子達が誰一人として現れない。実は連絡を担当した奏香が、男子達への連絡を忘れており、急遽その会は元3年2組の女子会に変わってしまう。(エピソード「同窓会」)
登場人物・キャラクター
天谷 奏香 (あまや かなか)
明るく元気な女子高生。茶髪のショートカットで、右サイドで髪をしばっている。親友の岩沢彩生の自宅前の道路に倒れて死んだふりをするなどの体をはったボケをくり返したり、彩生の自宅のピンポン連打などでウザがられている。高校初日に母校の中学へダッシュするお約束のボケをかます天然少女。勉強もスポーツもダメでおまけに音痴だが、クラスメイトからは愛されている。 すぐに人にあだ名を付ける癖があり、天谷奏香本人は上原歩子からは「カナカナ」と呼ばれる。コミックス1巻の巻末に記された誕生秘話によると、「ウザイ」がコンセプトのキャラクター。
岩沢 彩生 (いわさわ さき)
天谷奏香の幼馴染み。奏香と同じ中学出身で、高校でも同じ1年3組になる。ショートカットで、高校入学にあたって金髪に。背が高く、目つきが悪いため、ちょっと怖い印象を持たれがち。ぶっきらぼうでいつもけだるげで、眠かったり雨が降っているだけで学校を休もうとする。運動神経は優秀でスポーツ部からの勧誘が多いが、泳ぎだけはできない。 制服は着崩しており、Yシャツを外に出し、ネクタイをゆるめて襟元のボタンも外している。趣味はゲームとサッカー鑑賞。PSPと思われるゲームでよく遊んでおり、ゲームを買うためにコンビニで短期のバイトもした。コミックス1巻の巻末に記された誕生秘話によると、「ちょい怖」がコンセプトのキャラクター。
上原 歩子 (うえはら あゆこ)
身長150cm台になるのが夢という、背の低い女の子。天谷奏香、岩沢彩生と同じクラスになり、高校初日に友達になる。黒髪で後ろだけ長く伸ばしており、2つに結んで首元から前に垂らしている。奏香に「ゆっこん」というあだ名を付けられるが、最初は「アユコング」だった。大人しい女の子で、奏香のウザいボケにも文句をいわず付き合ってあげている。 コミックス1巻の巻末に記された誕生秘話によると、「小さい」がコンセプトのキャラクターとのことで、3年間背の低さをいじられ続ける。姉の上原裕子から溺愛されている。
山下 寿美子 (やました すみこ)
天谷奏香たち1年3組の担任教師。26歳。テキトーで、生徒の成績にも興味がないと公言するようなやる気のないダメ教師。担当科目は体育。「先生のフルネームを書け」という抜き打ちテストを行っておきながら、自分の名前の「寿」の字を間違っていた。ファッションセンスに問題があり、「幕の内」、「豚骨」、「ケチャップ」などの文字が大きくプリントされたダサいシャツを愛用する。
簗瀬 芽依 (やなせ めい)
真面目な女子高生。「先生のフルネームを書け」という山下寿美子が行った抜き打ちテストにおいて、クラスで唯一正解した。そのおかげで強制的にクラス委員長に任命される。天谷奏香によって、簗瀬委員長→「やなんちょ」というあだ名を付けられる。クラスで唯一携帯電話を持っていなかったが、奏香が簗瀬芽依の父を説得した。 父の許しを得て買ってもらった携帯電話の分厚いマニュアルをすべて読むような几帳面な性格。奏香から勉強以外で女子高生がすることを尋ねられた際、勉強以外に思いつかず答えられないほど真面目。好きなものは城と野球。
真中 南緒 (まなか なお)
簗瀬芽依の友人。短めの髪をセンター分けにしている女子高生。天谷奏香に近いノリでボケをかます。ボウリング場で出会い、奏香らと勝負することになる。奏香と同じクラスで、テストで満点を取るほど成績優秀。勉強以外も何でもできる完璧女子。奏香からは「マナックス」と呼ばれる。実奈(みな)という名の可愛い従妹がおり、奏香は初対面時に「ロリックス」と名付ける。
小松 春菜 (こまつ はるな)
天谷奏香のクラスメイトで辻恵理の友人。テニス部に所属している。髪型はポニーテールの優しい女の子で、奏香からは「こまっちゃん」と呼ばれている。親友の恵理の恋を応援している。
辻 恵理 (つじ えり)
天谷奏香のクラスメイトで小松春菜の友人。春菜と同じくテニス部に所属し、先輩に恋しているが周囲にはひた隠しにしている。黒髪をショートカットだったが、先輩がウニが好きと聞き、ウニのようなツンツンヘアーに変えた。あだ名は「ツージー」。
松野 修作 (まつの しゅうさく)
天谷奏香の通う高校の男性教師。28歳。体育会系の熱血教師で、担当科目は数学。生活指導は厳しいが、生徒からは怖がられつつも人気がある。生徒と同じ制服を着る若月美鈴に自作の白衣を渡すなど、手先は器用。既婚者で娘がいる。
若月 美鈴 (わかつき みすず)
天谷奏香の通う高校の女性教師。30歳。1年1組の担任で、担当科目は英語。ここ15年以上容姿がまったく変わらず、見た目は女子高生並みに若い。さらに学校では制服を着ているため生徒と見分けがつかない。制服を着る理由は「制服のほうが萌えるから」。お祭りの射的が得意で、毎年一番高い景品を一発で仕留めていくため、射的屋からは「スナイパーミスズ」と恐れられている。 また、コスプレの衣装を大量に持っている。結婚できないのが最大の悩み。
佐竹 達也 (さたけ たつや)
天谷奏香と同じクラスの男子生徒で副委員長。奏香にメアドを聞かれて一瞬恋の期待をするが、奏香はクラス全員のメアドをコンプしたいだけだった。その後、簗瀬芽依からもメアドを聞かれるが、芽依は委員長としてクラス全員の連絡先を把握したいだけだった。クラスの男子からは「タケタツ」と呼ばれている。
榎畑 友樹
佐竹達也(タケタツ)のクラスメイトで友人の眼鏡男子。タケタツからは「エノ」と呼ばれている。モテないので、バレンタインデーというイベント自体をないものとして2/14をやり過ごそうとするも、タケタツの下駄箱に義理チョコがあることを知り落ち込む。同じ高校に通う妹・榎畑瑠唯がいる。
天谷 颯太 (あまや そうた)
天谷奏香の弟。中学2年生。出来の悪い姉と違って真面目でしっかりもの。姉が岩沢彩生や上原歩子を自宅に招いた際、奏香の部屋は散らかりすぎているため、天谷颯太の部屋が占領されることになる。姉からは「そうちゃん」と呼ばれ、可愛がられている。彩生とも幼い頃からの付き合い。
柏尾 泉水 (かしお いずみ)
1年1組の生徒。球技大会のサッカー決勝で、天谷奏香たちの1年3組と戦った。ハチマキに「Victrey」と間違ったスペルで書くちょっと残念な女の子。岩沢彩生を勝手にライバル視しており、彩生が短期のアルバイトで入ったコンビニでたまたま働いていたため、先輩風を吹かすが失敗ばかりしていた。小文字の「b」が「B」か「D」かわからないくらいバカ。 しかし、自分の弁当だけなく、父と兄の弁当も作っており、しかも美味しいという意外な長所を持つ。純(じゅん)という名のハンサムな兄がおり、兄妹でとても仲が良い。奏香に付けられたあだ名は「オカシー」。
畔田 ありさ (くろだ ありさ)
柏尾泉水の友人。背が小さく、オカッパ風なヘアスタイルの女の子。泉水が3組に入り浸って自分をかまってくれないため寂しがっている。運動神経はよく、球技大会のサッカー決勝では泉水の指示のもと、岩沢彩生を苦しめた。名前は「ありさ」だが、泉水や吉野羽美からは「あさり」と呼ばれている。感情を顔に出さないポーカーフェイスでくすぐりも効かないが、足の裏だけは弱い。 「ニャットマン」という特撮番組のファンで、グッズも集めるほど。眠る時は獅子舞のパジャマ。一人っ子。
吉野 羽美 (よしの うみ)
柏尾泉水、畔田ありさの友人で同じ1年1組に在籍する女子生徒。天谷奏香からは「うみんちゅ」のあだ名を付けられる。太りやすい体質らしく、ダイエットに苦しんでおり、体重とちょっとぷにぷにな体型を周囲からイジられる。泉水、ありさの3人で遊ぶことが多く、ツッコミの役回り。
上原 裕子 (うえはら ひろこ)
上原歩子の姉。「マジカルスレイヤーみよ子」という、本人曰く“よくわからんギャグ漫画”を描いているプロの漫画家。ペンネームは「箸びろ子」。妹の歩子のことが大好きでべったり。自宅で仕事をしており、家にいるあいだは眼鏡をかけている。なお、2巻の巻末にオマケとして「マジカルスレイヤーみよ子」が収録されている。
水森先生 (みずもりせんせい)
天谷奏香の通う高校の養護教諭。24歳。美人で、変人ばかりの教師のなかで唯一といっていいまともな大人。彼氏がいないままアラサーに近づいているのが悩みのタネ。
中根 (なかね)
2年2組に進級した天谷奏香のクラスメイト。美人だがぼーっとして何を考えているのかわからず、男子からは近寄りがたいと思われている。実際には目を開けたままいつも寝ているだけ。何もないところで転び、よくケガをしている。そのため保健室の常連で、多い時は週に6回行っていたという。猫好きだが、猫アレルギーのため近づけない。特撮ヒーロー番組「ニャットマン」がきっかけで畔田ありさと仲良くなった。 下の名前は不明で、最終巻の巻頭カラーページの卒業写真でも名前の部分だけ親指で隠れていて判別できない。
八隅 (やすみ)
漫画家である箸びろ子(上原裕子)の担当となった新人女性編集者。広先生の担当でもある。優柔不断で気が小さく、いつもおどおどしている。
広 (ひろ)
「白餡ルーレット」を連載している漫画家。23歳男性。人並み以下の仕事量で人並みの収入が得られればいいと考えていたが、「白餡ルーレット」の人気が出すぎて多忙になり、たまに「女子高生と話がしたい」とメッセージを残して失踪する。結婚相手が欲しいらしく、誰でもいいのか八隅に求婚するほか、初対面の箸びろ子(上原裕子)にもいきなりプロポーズする。
猶原 陽奈子 (このはら ひなこ)
陸上部に所属する1年生女子。体育祭で先輩である岩沢彩生の走りを見て、勝負を申し込んでくる。50m走、100m走の両方で彩生に敗れ、もともと陸上が好きではないことに気付いて退部した。さらに彩生をリスペクトし、金髪に染める。天谷奏香からは「このっこ」というあだ名を付けられる。スポーツ万能で歌もうまく、家は金持ち。 彩生の卒業に合わせて、金髪を黒に戻した。
吉野 晴 (よしの そら)
吉野羽美の姉。読者モデルをやっており美人だが、家ではダラしなく、妹のおやつを奪って食べたり、コタツでダラダラしている。
榎畑 瑠唯 (えのきばた るい)
榎畑友樹の妹で、猶原陽奈子の友人。陽奈子が金髪になったことをきっかけにバンド結成を提案。そこに天谷奏香も入ってくるが、3人とも楽器は演奏できず解散となる。陽奈子と同じく岩沢彩生のファンとなり、サキファンクラブの副会長となった。
赤松 純 (あかまつ じゅん)
姉と同じ高校に入学した天谷颯太のクラスメイト。姉とその友人に囲まれたハーレム状態で通学してきた颯太に目をつけ近付いてくる。高い情報収集能力を発揮し、可愛い女子の先輩について細かいことまで把握している。
池田 (いけだ)
高校1年生の少年で、天谷颯太のクラスメイト。友人達からは「イッケ」とあだ名で呼ばれている。短髪で爽やかな外見をしており、ルックスも抜群。性格も明るく、他人を気遣う事もできる。球技大会でケガをした友人のためにハットトリックを達成してみせるなど、ここ一番に強いタイプ。高校1年時のバレンタインデーに告白された彼女がいる。