概要・あらすじ
漫画家として日々繰り返される単調な日々にほとほと飽きていた玉井雪雄は、アシスタントが自転車で箱根越えを果たしたことをきっかけに、自身も自転車での房総半島一周に挑戦。丸2日かけて半島を半周することすらできなかったものの、爽やかな開放感と、とある公園で見た美しい地平にいたく感動を覚えるのだった。自転車による実体験の「じこまん(自己満足)」度の高さに感服した雪雄は、ロードバイクの世界にどっぷりとハマり、大規模な自転車レースへの参加やソロキャンプなど、身体の底からふつふつと湧き上がる「じこまん」欲求をフルに満たすため、さまざまなイベントに挑戦していく。
登場人物・キャラクター
玉井 雪雄 (たまい ゆきお)
漫画家の中年男性。漫画家としての単調な日々を打開するために挑戦した、自転車による房総半島の走破後にロードバイクへとハマり、街乗りから離島で開催されるレースへの参加まで、自転車乗りとしての暮らしをアクティブに楽しむようになる。特にレゲエ好きでもないのに、髪型を5年以上、手入れが非常に面倒なドレッドヘアにしていたことがあるなど自己満足、通称「じこまん」に対するこだわりは人一倍。 サイクリングロードの走り方や走行中の熱対策、初心者が陥りがちなロードバイクへの間違ったこだわりなどを、紙面で丹念に解説していくマメな性格。他人からの影響を受けやすく、インタビュー中にタイヤ径が小さい「小径車」の話を持ち出されると、すぐにショップまで「小径車」の取材にいってしまうほど。 落ちているものをすぐに拾ってしまうクセがあり、さらにトンネル走破中に若干パニックに陥ることがあるなど、トンネル恐怖症の気もある。なお、すね毛は見苦しいので剃る派。作者である玉井雪雄がモデル。
K林 (けーばやし)
玉井雪雄のもとでチーフアシスタントを務める体育会気質の男性。仕事の愚痴をもらす雪雄に辟易し、話題をそらそうとして他のアシスタントの自転車エピソードを語ったが、これがきっかけで雪雄がロードバイクへとハマることになった。明太子が好き。
W・星 (だぶりゅーほし)
玉井雪雄のもとで働く新人アシスタントの男性。当初は新宿のホストクラブでも働き、二束のわらじ生活を送っていたが、「(彼は)どうだろう?」と思っていた雪雄の企みで自転車ツーリングへと参加されられる。ツーリング中に4回のパンクを経験するなど、初の自転車ツーリングは散々なものとなるが、のちにロードバイクへとハマり、雪雄の力量を遥かに凌駕するようになる。
H・R (えいちあーる)
玉井雪雄の担当編集者を務める男性。100kgを超える巨漢だが、ものの数ヵ月で70kg台まで体重を落とした特異な能力の持ち主。ロードバイクの所持者だが普段はまったく乗らず、佐渡で年1回のペースで行われているロングライドの大会でしか乗らない。
Y本 (わいもと)
ロードバイク雑誌の編集者を務める男性。過去にとあるイベントで玉井雪雄たちが取材を受けた人物である(と認識している)が、当の本人は「(その取材者は)僕じゃないですね」と主張している。雪雄いわく、今もって謎の出来事であるとのこと。
Y田 (わいだ)
玉井雪雄のもとで働いていたアシスタント。自転車で箱根越えを果たし、雪雄がロードバイクにハマるきっかけを作った。のちに漫画家として独立し、某漫画雑誌で連載を始める。