概要・あらすじ
岩清水金太郎は、幼いころに出会った少女のことが忘れられないでいた。浜辺で眠るビキニ姿の少女のお尻に「岩清水」のハンコを押した思い出だ。一方、財閥の令嬢・太田美紀は、お尻に押されたおかしなハンコのせいで、男性に振られ続ける暗い青春を送っていた。13年の時を経て、赤い糸ならぬ赤い「判」で結ばれた金太郎と美紀は、ひょんなことから再会。
周囲を巻き込んだ珍騒動の末、2人は結婚するのだった。
登場人物・キャラクター
岩清水 金太郎 (いわしみず きんたろう)
岩清水家の長男。常にトレンチコートに身を包む。幼少時に、浜辺で寝ているビキニ姿の太田美紀に一目惚れし、美紀のお尻に「岩清水」のハンコを押す。以来、美紀一筋に思いを募らせ、13年後に再会した美紀と結婚する。とぼけた表情で突拍子もない行動をする掴みどころのない人物。
太田 美紀 (おおた みき)
大会社である太田産業の美人令嬢。17歳の女子校生。お尻に「岩清水」のハンコが押されているため、ことごとく恋愛に失敗。ハンコを押したのが岩清水金太郎と判明したため、その責任を取らせる形で金太郎と結婚。絵の才能があり、何気なく応募した出版社の新人漫画賞に入選。以後、超売れっ子漫画家となる。
岩清水 朝太郎 (いわしみず あさたろう)
岩清水金太郎の父親で開業医。金太郎とそっくりの顔をしている。患者のお尻を見ただけで出身地や星座、好きな食べ物を当てる。
太田 歌留太 (おおた かるた)
太田美紀の父親。大会社である太田産業の社長。親ばかで、一人娘の美紀を溺愛する。好物は醤油だんご。
安全 第一 (あんぜん だいいち)
暴力団である安全組組長。30年前、イチジク泥棒の罪を自分1人になすりつけた太田歌留太に怨みを持つ。復讐のために殺し屋を雇い、太田歌留太の娘を亡きものにしようとする。
芳賀 伊太武 (はが いたむ)
安全組組長・安全第一に雇われた殺し屋。「炎の荒鷲」の異名を持つ。投げナイフが得意な凄腕らしいが、太田美紀のペースに乗せられ、金太郎探しを手伝う。
太田 胃散太 (おおた いさんた)
太田産業社長・太田歌留太の身内。安全組組長・安全第一をそそのかし、美紀や金太郎の殺害を計画。太田産業の乗っ取りを目論む。
岩清水 健太郎 (いわしみず けんたろう)
岩清水家の次男。高校生で格闘部に所属する。容姿は金太郎と瓜二つで、学生服の上にいつもトレンチコートを着ている。小林まことの漫画『1・2の三四郎』に登場した岩清水健太郎と同一人物。
岩清水 民太郎 (いわしみず みんたろう)
岩清水家の5男で末っ子。小学3年生。金太郎とそっくりで、トレンチコートを着ている。空手使いの友達・砲丸くんを、ハーモニカ1つで自在に操り、用心棒にしている。2000円のおもちゃのピアノを改造してシンセサイザーを作るなど機械に強い。
砲丸 (ほうがん)
岩清水民太郎のクラスメイト。空手をやっており、暇があれば体を鍛えている。民太郎が不良に絡まれた時などは、ハーモニカで呼び出され、民太郎のピンチを救う。
とま子 (とまこ)
岩清水民太郎のクラスメイトで彼女。音楽の才能があり、テスト中にクラシック音楽のアレンジを譜面に起こして0点を取る変わり者。お尻にはすでに岩清水家の嫁の証である「岩清水」のハンコが押されている。
岩清水 八重 (いわしみず やえ)
岩清水家の家長・朝太郎の母。かつては国民的人気を誇った大女優だった女性。戦死したと思われていた夫が、南の島で女性に囲まれて暮らしている姿をテレビで見て嫉妬に狂う。お尻には岩清水家の嫁の証である「岩清水」のハンコが押されている。
ナンランラ
美しい自然に囲まれた南の島・ミトナッ島の酋長。じつは、東南アジアで戦死したと思われていた、岩清水八重の夫。美しい島の女性たちに囲まれて暮らす。彼女たちのお尻に、「岩清水」のハンコを押している。
場所
岩清水家 (いわしみずけ)
開業医である朝太郎とその妻、長男・金太郎と妻・美紀、次男・健太郎、3男・勘太郎、4男・心太郎、5男・民太郎の8人家族。男性はすべてそっくりの容姿をしており、父以外はトレンチコートを着ている。男性は全員とらえどころのないとぼけた性格。自分の嫁にする人のお尻に「岩清水」のハンコを押すのは、岩清水家の伝統である。